青い花

読書感想とか日々思う事、飼っている柴犬と猫について。

忍野八海プチ観光

2024-06-12 09:17:18 | 日記
先週末に、急遽思い立って山梨県の忍野八海に行ってきました。この日はコメが用事があって欠席、久しぶりに夫との二人旅になりました。


忍野八海とは、河口湖と山中湖の中間辺りにある、富士山の伏流水が湧く八つの湧水池の総称です。2013(平成25)年、富士山が世界遺産に登録された時に、その構成資産の1つして忍野八海すべてが認定を受けました。
1985(昭和60)年には日本名水百選に選ばれ、1934(昭和9)年には「形状。水質、水量、保全状況、景観、仏教思想(富士信仰)」などの観点から国の天然記念物としても登録されています。
上の画像は、一番霊場・出口池。
中世期、忍野の湧水池は富士修験者の水行の霊場だったのです。

忍野八海がある忍野村には、車で山中湖村方面から入りました。
最初の出口池は後で行くことにして、とりあえずスルー。そのまま奥の忍野八海浅間神社まで行きました。
神社の手前の駐車場に車を停めて、観光スタート。
忍野村には、あちこちに小さな駐車場があります。普通車は300円です(200円の所も一か所見つけました)。時間制ではないので、一日停めていても300円です。安い!
忍野八海浅間神社の裏手に無料の駐車場がありますが、あくまでも参拝者のためのものなので、忍野八海観光目的の人は有料駐車場を使うのが良いでしょう。一日300円ですし(#^^#)


忍野八海浅間神社は、大同2年(807年)の創建と伝えられています。
湖が涸れて忍野八海が出現した1186年頃に、現在地に社殿が再建されました。
忍野村全戸の総氏神で、「忍野浅間神社」や「忍草浅間神社」などと呼ばれています。
御祭神は、木花之咲耶姫命・天津日高日子番能邇邇藝尊・大山津見命の三神。
主なご利益は、「恋愛成就」「縁結び」「開運招福」「安産祈願」です。富士山の鬼門に位置することから、悪しきものを祓う八方除の鎮護として崇敬されています。




神門の両側には、四天王のうち増長天と持国天の像が安置されています。


龍の御手水。
そういえば、忍野八海の御祭神はすべて竜王ですね。法華経の教えに基づいて仏法を守護する八大竜王だそうです。


本殿。






本殿の前には、忍野八海の八つの湧池の角樽が置かれています。
左から、一番霊場・出口池、二番霊場・お釜池、三番霊場・底抜池、四番霊場・銚子池、
五番霊場・湧池、六番霊場・濁池、七番霊場・鏡池、八番霊場・菖蒲池。



山梨県には多くの浅間神社がありますが、忍野八海浅間神社には末社が九社もあるのが特徴です。
境内九社:八坂神社・久須志社・天狗社・西五社・大神宮社・八幡社・熊野三社・諏訪神社・坐摩社




































一度に九つのご利益が得られるとは、なかなかお得感の高いパワースポットですね。


神社をあとにして、一番近くの菖蒲池に向かいました。


のどかな風景が広がっています。
天気が良ければ、富士山がもっと綺麗だったと思います。




八番霊場・菖蒲池。
御祭神は、優鉢羅(うはつら)竜王。
池の名の通り、菖蒲が植えられています。菖蒲池の菖蒲を身体に巻くと病が治るという言い伝えがあります。








菖蒲池公園。

菖蒲池を去り、次の池へ。


七番霊場・鏡池。
御祭神は、摩耶斯(まなし)竜王。
画像ではわかりにくいですが、池面に逆さ富士が綺麗に映り込んでいました。この池の水は善悪を見分ける霊力があるといわれています。






五番霊場・湧池。
御祭神は、徳叉迦(とくしゃか)竜王。
珪藻土からなる水中洞窟からの湧水量は、忍野八海一です。1983年、宇宙で雪を作る実験にこの池の水が使われました。
涌池のあるあたりが、忍野八海の中心地です。










涌池そばの中池は個人所有の池で、周辺には土産物屋や飲食店が集まっており、観光客で驚くほど賑わっています。海外の方が多く、彼らは大型バスで移動しているようです。
ちなみに、中池は忍野八海の一つではありません。忍野村には他にも忍野八海以外の池がいくつか見られ、そのどれもが美しい水を湛えていました。
中池は掘削してつくられた人工の池ですが、水はれっきとした湧水です。
ただ、池まわりの配置が、あまりにも露骨に観光客を土産物屋に引き込むように出来ているので、そこは若干興ざめでした(^-^;
とか何とか言いながら、お土産を物色したり買い食いしたりは楽しんできましたよ。


草餅。


まる天。


飲む豆腐は、ねっとりとした舌触りでおなかに溜まりました。


富士の雪解け水。




六番霊場・濁池。
御祭神は、阿那婆達多(あなばだった)竜王。
涌池に隣接し、阿原川に注いでいます。名に反して澄んだ池水ですが、それにはこんな伝説があります。昔、見すぼらしい行者がこの池の持ち主に一杯の水を求めたが、持ち主はそれを断りました。するとたちまち池の水が濁ってしまったそうなのです。




二番霊場・お釜池。
御祭神は、跋難陀(ばつなんだ)竜王。
釜の中にお湯が沸騰するように水が沸くという形状からこの名がつけられました。


新名庄川沿いの遊歩道。


橋を渡ると銚子池に着きます。






四番霊場・銚子池。
御祭神は、和脩吉(わしゅきつ)竜王。
銚子の形に似ていることからこの名がつけられました。池底の砂地から砂を巻き上げて水が沸いているのが見えます。

後日気付いたのですが、私達、三番霊場・底抜池を見ていませんでした。
底抜池は資料館の敷地の奥にあるそうで、うっかり見逃していたんですね。忍野村には、忍野八海以外にも池がいくつもあったので、全部見た気になっていました。ちなみに底抜池の御祭神は“婆加羅(しゃがら)竜王です。

昼時が近くなってきたので、神社そばの駐車場に戻り、出口池に向かいました。
本当は忍野村のケーキとコーヒーのお店で昼食をとるつもりだったのですが、まだ開店前だったので。
出口池は、山中湖村から見ると忍野村に入ってすぐの所にあります。
他の七つの池からは一つだけ距離が離れています。他の池は土産物や飲食店で賑わうエリアにあって、いかにも観光地という感じでしたが、この出口池は付近に畑と森しかなく、観光客も少なかったです。そばに有料駐車場はあります。300円です。


一番霊場・出口池。
御祭神は、難陀(なんだ)竜王。








忍野八海の中で一番大きいだけあって、池畔に神社がありました。


出口稲荷大明神。
階段を少し上がった場所に鎮座しています。出口池を見下ろすような形です。

稲荷社のすぐ横に廃屋が建っていて、ちょっと不気味な感じでした。廃屋の横に塗装の禿げたポニーの乗り物が置いてあるのが何とも・・・。
オカルト的なものが写り込んだら嫌なので、この建物は撮影しませんでした。なんか、ほん怖とか、チープな和製ホラーの舞台になっていそうな感じでしたよ。




廃屋のそばに、湧水入口の立て札があったので、階段を降りて見に行きました。
画像が薄暗くて分かりにくいかもしれませんが、池底から水がコポコポ湧いているのが確認できて、そこそこ降りにくい岩の階段を降りて見に来て良かったと思いました。整備されていない天然の湧水で、神聖な感じがしました。

出口池を離れて、山中湖村に向かいました。
山中湖そばをドライブしながら向かったのは、「手打そば やまさと」というお蕎麦屋さん。




山中湖畔の古民家を改装したお店です。裏磐梯雄国蕎麦の石臼引き手打ち蕎麦を出してくれます。




湯葉の冷奴。


レンコンと鶏肉のはさみ揚げ。


山芋揚げ。


二八蕎麦。


食後のデザートとして、黒糖葛餅。

セットではなく、単品でいろいろ頼みました。
他のお客さんたちは殆どが天そばセットを頼んでいましたが、私達はおすすめの蓮根と鶏肉のはさみ揚げと山芋揚げが食べたかったのです。
お料理は勿論、韃靼蕎麦茶と蕎麦湯がとても美味しかったです。特に蕎麦湯はトロリしていて、私がこれまで飲んだことのある蕎麦湯とは一線を画していました。




忍野八海の土産物屋や、帰りに寄った道の駅須走で購入したお土産たち。
押すと頭から餡子がはみ出る奇妙なマスコットは、夫がコメが喜ぶはずと言って選んだものです。喜んでいました。
コメント (2)