一月・二月は六句中三句、三月は二句の採用でした。
【一月】
自転車をこぎ来る力士秋祭
制服の膝に弁当四十雀
沈黙の安けき仲の夜長かな
【二月】
ゴム長に光る鱗や寒灯
冬ざれや緻密な線の銅版画
湖の向こうに富士や夕焚火
【三月】
掻巻や夫婦に別の昔あり
クリスマス夫と並びて廚ごと
一月の力士の句と二月の湖の句は、見てすぐに出来た写生句です。
こういうスルッと出来た句は採用して貰える率が高いです。作為の跡が目立たないからでしょうか。
二月の銅版画の句は、山尾悠子の『ラピスラズリ』を読んで出来た句です。
去年読んだ本の中では、五本の指に入るくらい面白かった。幻想小説なのに、風景や事物の描写がリアルなのですよ。読書感想文的な句って、他人の褌で相撲を取っているみたいで気が引けますけど、スルッと出来たので投句してみました。
三月の夫婦の句は、二句とも夫といて何となく思い浮かんだものです。
掻巻の句は、ふと「そういや、この人のこと碌に知らないなぁ」と思った時に出来た句です。だから何だという訳でもないのですが。クリスマスの句は、そのままです。
【一月】
自転車をこぎ来る力士秋祭
制服の膝に弁当四十雀
沈黙の安けき仲の夜長かな
【二月】
ゴム長に光る鱗や寒灯
冬ざれや緻密な線の銅版画
湖の向こうに富士や夕焚火
【三月】
掻巻や夫婦に別の昔あり
クリスマス夫と並びて廚ごと
一月の力士の句と二月の湖の句は、見てすぐに出来た写生句です。
こういうスルッと出来た句は採用して貰える率が高いです。作為の跡が目立たないからでしょうか。
二月の銅版画の句は、山尾悠子の『ラピスラズリ』を読んで出来た句です。
去年読んだ本の中では、五本の指に入るくらい面白かった。幻想小説なのに、風景や事物の描写がリアルなのですよ。読書感想文的な句って、他人の褌で相撲を取っているみたいで気が引けますけど、スルッと出来たので投句してみました。
三月の夫婦の句は、二句とも夫といて何となく思い浮かんだものです。
掻巻の句は、ふと「そういや、この人のこと碌に知らないなぁ」と思った時に出来た句です。だから何だという訳でもないのですが。クリスマスの句は、そのままです。