今日のフォト。 8月14日、午前2時12分37秒。
大和川にて・・・・。
8月14日の未明、月が金星の前を横切って、金星を隠す現象
「金星食」の天体ショーが、23年ぶりに観測できました。
大阪は、13日の19時頃から、雷が鳴り、大雨が降って来ました。
この時、14日未明の金星食(14日・午前2時42分)は、無理だなと思いました。
雨が止んで、曇っているけれど、諦められず、カメラと三脚を持って、大和川へ行きました。
遮る高い建物がない大和川は、月を撮るには、絶好の撮影場所なのです。
カメラ Canon EOS 7D
レンズ EF70-300mm f/4-5.6L IS USM
8月14日 午前2時31分35秒。
大和川の橋の上で、奇跡が起きたと、思いました。
金星食が始まる(大阪、午前2時42分)10分前に、月と金星が現れたのです。
6本の電線と1本の電線の間、1本の電線の真下にあります。
位置関係が分かるように(電線を見せるため)、あえて露出を明るくして撮りました。
午前2時34分26秒
1本の電線の下に月と金星が見えてきた。 感動で手が震えてきました。
暗闇の中、焦って、露出を上手く設定できない。 金星と月はどんどん近づいてゆく。
来てよかった、来てよかった、来てよかった。 万歳。
午前2時42分10秒。
大阪の金星食、潜入開始しました。
ああ・・・ こんな瞬間を見ることができたなんて、「ワォ~~」と、雄叫びを上げそうでした。
諦めなくてよかった、諦めなくてよかった、諦めなくてよかった。 万歳。
午前2時42分48秒。
まもなく完全潜入して、金星は見えなくなる。
午前2時43分48秒。
金星は、完全に月に潜入してしまいました。
雲が流れて、月を隠そうとする。
午前3時05分11秒。
6本の電線の上、1本離れた電線の上に、月が上がってしまった。
午前3時18分10秒。
大阪の金星出現開始が、午前3時28分。
あと10分。 10分経てば、金星が出てくる。
午前3時29分08秒。
けれどその10分の間に、月と金星は雲の中に隠れて、2度と出てこなかった。
午前3時58分12秒。
稲妻が光り、雷音が聴こえてくる。 ああ・・・月も金星も見えない。
金星潜入の瞬間を見れただけで、満足ではないか。 雨が降りそうだ、もう帰ろう。
午前4時10分47秒。
中央の赤い点々が、阪堺電車・大和川駅、踏切りの信号機。
きっといい写真が撮れただろうと、胸が躍る。
金星食、次に見られるのは、51年後。(2063年5月31日)
この後、大阪は記録的な大雨が降って、一部電車が不通になったのですよ。
正に、危機一髪。 奇跡の金星食でした。
今年はたくさんの天体ショーがありましたね。
3月26日には、金星と木星の間に月が入って、一直線に並びました。
5月21日には、日本中が沸いた、金環日食。
6月4日の部分月食は、大阪では見れませんでした。
けれどこの時も、私は大和川でスタンバイしていたのですよ。
その時の写真です。
6月6日は、金星の太陽面通過。
この時は、最初から最後まで追いかけて、楽しかったです。
そして2012年8月14日の金星食。
こんな悪条件のお天気の中、神様が撮らせてくれた奇跡だと思います。
これからも奇跡の瞬間を いっぱい撮れたらいいな。