一日中、パソコンを起動させていた。
ちょこっとだけ卒業論文を書いて、あとはずっと小説を書いていた。
いや、ぼーっとしていた時間のほうが遥かに多いのだけれど。
一日かけても小説はあまり進まない。
いまようやく、400字詰原稿用紙換算で35枚目にさしかかったところである。今日の成果だけでいえばたったの19枚……。
これではまだ短編としてすら短い。
大丈夫か自分。
最初に書いた某シリーズ . . . 本文を読む
同室者が金曜日の朝にここを去って以来、ぼくは二人部屋に一人で生活している。
自陣の反対側には同じ広さの空間があり、そこには家具以外になにもない。
からっぽのロッカー、からっぽのベッド、からっぽの本棚にからっぽの机。
それらがただ無機質にたたずんでいるだけである。
別に感傷はわかないが、同室者に少し思いをはせる契機にはなるだろう。
そう、彼のかつての生活空間を見るたびに思うのだ。
オレ . . . 本文を読む
日付は変わったが今日は肉の日だったらしい。
焼肉屋などが繁盛した一日だったかもしれない。そうでなかったかもしれない。
明日から三連休であると私が知ったのは数日前だった。どうせ卒業論文を書かなくてはいけないだろうし、ひきこもって小説も書きたいから自宅には帰省しないことにしたが、三日もあるなら久しぶりに我が家に帰っても良かったかもしれない。
やはり寮での集団生活は精神的な負担がでかいのだ。
. . . 本文を読む
というわけでジャンプ小説大賞の応募締め切り20日前である。
速達でその日の消印を押してもらうとしても、あと20日しかないのである。
やばい。
まだストーリー全然考えてない。
困った。
これは危機的状況……というか大ピンチ?
卒業論文の締め切りだって16日。そして卒業試験が20日から始まるわけだ。
じ、時間がないっ!?
……アイデアもないしな。
ど、どうしよぉぉぉおおおおおおあっ . . . 本文を読む
無事に卒研発表が終わった。
意外とあっけなかった。
そりゃあもちろん、かなり緊張はしたしテンパりもしたが、普段に比べると全然余裕があった。
相方が事故って骨折し、発表当日しか来れないという苦しい事態に見舞われたが、それが逆によかったのだと思う。
他人をあてにできず、すべて自分でこなさなければならない状況。
そこに追い込まれたことで、失敗したらどうしようとかいった心配をしている余地すらな . . . 本文を読む
「すかしといて」
同室者が私にそう言った。
そこで私は考えた。
(「すかす」というのは、あの有名な「すかしてんじゃねーよッ!?」の「すかす」だろうか。だとするとイマイチ意味が理解できない。「すかす」とはいかなる意味の言葉なのだろうか)
私はとりあえず辞書を開いてみた。
・すかす……〔東京・神奈川方言〕きどる。すます。
ということは、私はおすまし顔で気取り、ただじっとしていればいいのだろ . . . 本文を読む
そういえば昨日は節分だったな。節分豆は食べたけど豆まきしてないや。
ところでぼくは某植物のうらやましがるような状況でこの日記を書いてます。
今、目の前のパソコンが催眠術師になってます。
ある文章が右から左へゆっくり流れていくスクリーンセーバーが稼働中です。
恋文ペン字という書体でこんな文章が流れていきます。
「あなたは~ だんだん~ 眠くなる~~ぅ ねむくなるぅぅううう」 . . . 本文を読む
やはり忙しい。
一日中、卒業論文の梗概を書き直していたのに、終らない。
月曜が提出期限なのに。
なぜ論文は難しい言葉で茶を濁すような文章でなければならないのだろうか。
専門用語をそこそこ使ってそこそこ堅い文章にして、しかしわかりやすく明瞭に書いておいたのに。
書き直し。
パソコンは目が疲れるから嫌いである。
なのに今日もまた半分徹夜か。
まぁ、しかたない。
がんばろう。
こん . . . 本文を読む
忙しい。
卒業研究の発表に向けてやるべきことが山積みである。
乙一先生はこんな熾烈を極める状況で本のあとがきなんて書いてたのか。おそろしい……。
とにかく今日は終わるめどが立つまで寝ません。
寝ませんよ。
ほんとですよ?
. . . 本文を読む
休み時間。
かつてのクラスメイトが、
「こいつ寝てるあいだにハゲにしてやろうぜ」
とか言いながら寝ているわたしの髪を切ろうとしていたので、
「起きてるよ」
と言ってわたしは顔をあげた。
彼がとっさにハサミを背後に隠して「なにもないよ」という顔でこっちを見ていた。
「………………」
わたしはまた寝る体勢にはいった。
すると彼がふたたびハサミを出す気配がしたのでふたたび顔をあげると彼の右 . . . 本文を読む