ケータイ日記「コイツ頭痛いわぁ」３月６日

　人生初のお泊まりをして、一時間以上かけて家に帰り学校へ行き卒業アルバムの作業と卒論書きをして再び一時間半ほどかけて家に戻る、という一日だった。
　総ママチャリ走行時間、約四時間。総ママチャリ走行距離、約６０キロ。
　非力なひきこもりにはなかなかの重労働だったはずだが、あまり疲れたという気はしない。
　道中、大きなゴミが目に入って悪戦苦闘したが、軽く充血したていどで済んだし。
　空が青くてきれいだった。
　疲れたのは心のほうだ。
　外で四時間も一人とか。
　しかも自転車こぐには前を向かなければいけないわけで。
　あぁもういやだ。
　自分のプライドの高さが許せない。
　底辺のくせして無駄にプライドが高い。
　自意識過剰の劣等感。
　劣等感に耐えられない高いプライド。
　いいかげんにしてほしい。
　自分で逃げといて何文句言ってんの自分。
　これがきみの選んだ道なんだよ。
　自分で決めといて後悔してんなよ自分。
　いいかげんその邪魔なプライドを殺して楽になれよ。
　じゃなかったらプライドのために胸張って生きろよ。
　てめぇは中途半端に逃げ回って逃げ切れずに墓穴にはまる馬鹿なんだよ。
　いいかげん認めろよボケカス。
　おまえは器用じゃねぇ、不器用だ。
　うまくいかねぇのは当たり前だ。
　おまえは悔やんでいても反省しない。
　現状に甘んじているだけの腐れ野郎さ。
　しかもまた厄介な爆弾をかかえてやがる。
　欲の処理もできないなんて、赤ちゃん以下だなまったく。
　女々しいったらありゃしないね。
　そりゃあの子だって呆れて物も言えないさ。
　愛してなんかいないくせに、簡単に愛してると言った。
　おまえは嘘をついた。
　罰がくだって当然だよ。
　甘んじて受けろよ。
　おまえは人を愛せない。
　おまえが愛してるのは己のみさ。
　我が身かわいさゆえの自己チュー。
　認めろよ。
　おまえは他人なんてどうでもいいんだ。
　自分のことしか考えられないクソ欠陥品だよ。
　論より証拠。
　おまえは不特定多数の人に向かってぐちぐちと愚痴っているじゃないか。
　同情されたいから。
　叱咤されたいから。
　認識されたいから。
　構って欲しいから。
　慰めて欲しいから。
　愛して欲しいから。
　あいされたいから。
　あぁ馬鹿馬鹿。
　それすら嘘だ。
　本当にそうされたいなら言わないだろう？　そんなこと。
　言ったらもう相手にされないから。
　それに。
　そんなことはもうとっくにされたじゃないか。してもらったじゃないか。狙いどおりに。
　されて余計嫌になっただろ。
　自分の醜さが再認識できてしまっただろ。
　だめダメ駄目。
　人を巻き込むと罪悪感に締められる。
　だって手を差し延べてくれるのは決まって優しい人だから。
　優しい人は、苦手なんだよ。
　罪悪感に支配されるから。
　ごめんなさいごめんなさいごめんなさい。
　優しくて純粋できらきらしたモノを、もう汚したくはないんだよ。
　自分勝手だよな、まったく。
　本気でそんな殊勝なことを思うなら、なにも言わずに死んでろ。
　キモチわるい。