めんどくせー

　今週の金曜日。
　会社の課長がわざわざ高知に来るらしい。
　会社としては筆者の処分を早く決議したいようである。
　まったく……わからない。
「ゆっくり休んで」
　課長はそう言ってくれた。
　ゆっくりって、いつまでとか、考えたこともなかった。
　むしろそんなこと考えずにとにかく普通の生活ができるように、今まで病院にかかってきた。
　毎週通っていたのが、ようやく隔週になった。
　金曜(通院)日にゆっくりできるなんて、久し振り……というか、ほとんど初めてみたいなものだった。
　しかし、ゆっくりできる金曜日はまたもうちょっと先になるようだ。
　今週の金曜日。
　ゆっくりできると思っていたのに。
　ゆっくり休んでって、永遠にこのままなんだと漠然と感じていたけれど。
　そうか。
　もう限界か……
　もし仕事復帰するなら、筆者はどうしたらいいのだろうか。
　リタリンがあれば仕事はできるだろう。
　けれどもリタリンは鬱病には処方されない。
　つい最近、そうなった。
　つまり、筆者は仕事ができない。
　今はまだ絶対的に無理だ。
　さてどうするべきか。
　ただ治療にだけ専念していればいいのだと思っていたけれど。
　そんなにも世の中は甘くはないらしい。
　別に……クビでいいのに。
　京都からわざわざ、筆者ごとき社会不適合者ただ一人に、会社の幹部ともいうべき人事総務課の課長様が、こんなド田舎県に来てくださるとは……本当にご苦労なことだ。
　会社は人手不足で焦っている時なのだろう。
　使えそうにない新入社員を、いつまでも休ませているにもいかないのだ。
　欠員で新しく社員を募集したりするのかもしれない。
　なにはともあれ、筆者としては、めんどくさいことこの上ない。
　というわけで金曜日、病院ではなく、久し振りに仕事(？)に行くことになった。
　どうしたらいいの。