死にそうになっている誰かへ

　あなたはなぜ死にそうになっているのか。
　そんなことを考える余裕も、あなたにはないにちがいない。
　なぜ逃げない？
　死ぬほどつらいのに、なぜ逃げない？
　あなたには逃げ場所があるはずでしょう？
　現実逃避すればいいのに。
　死にそうなのを我慢する必要はない。
　死ぬことない。
　あなたにはきっと大切な人がいる。
　だから生きて。
　なぜ生きようとしない？
　死んだら悲しむよその人は。
　あなたを殺したのは自分だとか言って自分を責めて責めて責めて死ぬよきっと。
　あなたは自分がもてあそばれたと思ってるかもしれない。
　それは違うと言っておくよ。
　大切な誰かさんはたしかに餓鬼だけれど、あなたを好きになったことは間違いなく事実なんだよ。
　あなたはその人の重荷になるつもり？
　死んだらおしまいだろう。あなたは終わって楽だろう。
　けれど誰かさんは一生あなたの死を背負っていくんだ。
　それは忘れないで。
　あなたのこと、彼はきっと忘れない。
　忘れられないんだよ。
　まぁ。
　それが望みなら死ねばいいよ。
　それはあなたが決めることだからね。
　ただ、もう少しだけ彼の気持ちを代弁するなら…………


　オレを壊してから逝け。