ここ数日、面白いことが起こった。それはまた別の機会に語るとして、今日もまた真実を打ち明けよう。
日本では、桜の開花が話題になっていたこのごろであるが、今日は雪が降った。
無論、ここは北海道ではない。高知という南の国である。が、空から白いモノが落ちてきたのは事実である。それはあるいは雹(ひょう)であったのかも知れないが、ともかく雪のようなモノが降ったのである。
雹かも、と言ったが、おそらく違うだろう。しかし雪と言ってしまうのも少し違う気がする。空から降ってきたそれは、一見すると雪だった。しかし観察してみれと、妙なのである。雪は普通、直線的に落下したりはしない。そよ風にすら舞ってしまうからである。しかし今日の雪はほぼ直線に降ってきた。まるで質量のある氷の玉のように……
それだけではない。よくよく見てみると、ただ直線に落下しているのではないことが分かった。雪の粒どうしが、互いに引き合っているのである。万有引力と言って、あらゆる物体どうしには互いに引力がはたらくという物理法則が存在する。例えば太陽や地球の重力なんかもその万有引力であるらしい。リンゴをつかんだ手を離すと、リンゴは地面に落下する。それは地球とリンゴとの間に万有引力が働いた結果であり、全宇宙共通の大法則の一例なのである。つまり、雪の粒どうしにも万有引力が働いていたことになるが、万有引力は物体の質量に比例する。地球ほどの莫大な質量になって、ようやく一気圧という力になるのだから、小さな雪の粒に働く引力など、無いに等しい。よって、雪の粒どうしが自然に引き合うことは絶対にない。小生が見た現象は、紛れもない超常現象だったわけである。引き合うといえば磁力が真っ先に連想さるるが、雪の粒に磁力が発生していたとは考えにくい。かといって風にあおられているわけでもなさそうだった。まことに不可思議な現象である。
さて、考えてみれば分かることだが、雪の粒どうしが引き合っているということは、粒どうしがぶつかり合って比較的大きな粒が形成されるということである。ただし、よく観察しないと分からない程度の現象であったため、それほど大きな玉にはならなかった。
また、これも考えてみれば分かることだが、雪は一様には積もらなかった。まるで雨玉模様のように、ところどころ円形に積もるだけなのである。そういうわけで、小生の家の周囲は、一面の銀世界──ではなく、一面の雨玉模様になってしまった。
聞いている分には滑稽(こっけい)な話だが、笑い事ではない。
なにせ、ある円形の小さな面積中に、集中的に雪が積もるのである。時間が経つにつれて、それは柱のようになる。それが歩道アスファルト上であればまだよい。避けて通れば良いのだから。問題は路上の場合である。言い忘れていたが、雪が降り始めたのは真夜中のことだった。小生はたまたま目が覚めて雪の降り始めに出くわしたのである。そして小生の住む町はド田舎である。真夜中の車の交通量は無いに等しい。そうなると、朝になって交通量が増え始めるころには、車道上にも雪の柱が無数に出現しているのである。これでは、車がうまく通れない。オマケにその雪は非常に固かった。まるで地面から「つらら」が生えたような状態なのである。おかげで昼になって氷が溶けきるまで、全ての車は立ち往生となった。まぁ、車が発進すること自体なかったから、事故も当然、無かった。不幸中の幸いである。
夕方ごろまで、テレビ局の人間も出社できなかったので、全国ニュースで報じられるのは明日以降のことだろう。
本当に不思議な体験をした。しかし、楽しかったのでヨシとする。
以上、シガツツイタチの『マジ日記』であった。
日本では、桜の開花が話題になっていたこのごろであるが、今日は雪が降った。
無論、ここは北海道ではない。高知という南の国である。が、空から白いモノが落ちてきたのは事実である。それはあるいは雹(ひょう)であったのかも知れないが、ともかく雪のようなモノが降ったのである。
雹かも、と言ったが、おそらく違うだろう。しかし雪と言ってしまうのも少し違う気がする。空から降ってきたそれは、一見すると雪だった。しかし観察してみれと、妙なのである。雪は普通、直線的に落下したりはしない。そよ風にすら舞ってしまうからである。しかし今日の雪はほぼ直線に降ってきた。まるで質量のある氷の玉のように……
それだけではない。よくよく見てみると、ただ直線に落下しているのではないことが分かった。雪の粒どうしが、互いに引き合っているのである。万有引力と言って、あらゆる物体どうしには互いに引力がはたらくという物理法則が存在する。例えば太陽や地球の重力なんかもその万有引力であるらしい。リンゴをつかんだ手を離すと、リンゴは地面に落下する。それは地球とリンゴとの間に万有引力が働いた結果であり、全宇宙共通の大法則の一例なのである。つまり、雪の粒どうしにも万有引力が働いていたことになるが、万有引力は物体の質量に比例する。地球ほどの莫大な質量になって、ようやく一気圧という力になるのだから、小さな雪の粒に働く引力など、無いに等しい。よって、雪の粒どうしが自然に引き合うことは絶対にない。小生が見た現象は、紛れもない超常現象だったわけである。引き合うといえば磁力が真っ先に連想さるるが、雪の粒に磁力が発生していたとは考えにくい。かといって風にあおられているわけでもなさそうだった。まことに不可思議な現象である。
さて、考えてみれば分かることだが、雪の粒どうしが引き合っているということは、粒どうしがぶつかり合って比較的大きな粒が形成されるということである。ただし、よく観察しないと分からない程度の現象であったため、それほど大きな玉にはならなかった。
また、これも考えてみれば分かることだが、雪は一様には積もらなかった。まるで雨玉模様のように、ところどころ円形に積もるだけなのである。そういうわけで、小生の家の周囲は、一面の銀世界──ではなく、一面の雨玉模様になってしまった。
聞いている分には滑稽(こっけい)な話だが、笑い事ではない。
なにせ、ある円形の小さな面積中に、集中的に雪が積もるのである。時間が経つにつれて、それは柱のようになる。それが歩道アスファルト上であればまだよい。避けて通れば良いのだから。問題は路上の場合である。言い忘れていたが、雪が降り始めたのは真夜中のことだった。小生はたまたま目が覚めて雪の降り始めに出くわしたのである。そして小生の住む町はド田舎である。真夜中の車の交通量は無いに等しい。そうなると、朝になって交通量が増え始めるころには、車道上にも雪の柱が無数に出現しているのである。これでは、車がうまく通れない。オマケにその雪は非常に固かった。まるで地面から「つらら」が生えたような状態なのである。おかげで昼になって氷が溶けきるまで、全ての車は立ち往生となった。まぁ、車が発進すること自体なかったから、事故も当然、無かった。不幸中の幸いである。
夕方ごろまで、テレビ局の人間も出社できなかったので、全国ニュースで報じられるのは明日以降のことだろう。
本当に不思議な体験をした。しかし、楽しかったのでヨシとする。
以上、シガツツイタチの『マジ日記』であった。
>地球ほどの莫大な質量になって、ようやく一気圧という力になる
これは誤解を招く言い方だった、と今更反省している筆者です。
そもそも厳密に言うと、気圧というのは力ではなく、圧力の単位なので、ボクの文章は間違っているんですよ。(気圧=力、と示しているから間違い)
これはですね。
……説明が難しい(汗)。
説明できないわけではなくて、「予備知識のない普通の人が聞いても理解できるレベル」の説明ができないのです。
簡単に言いますと。
そもそも一気圧というのは、
「単位面積(1平方メートル)あたりに働く力」
の単位なのです。
で。
その力はどういう原理で発生しているかと言いますと。
(われわれの上空にある)大気の質量に、重力加速度という力が働いて発生しているのです。
そしてその力こそが、「大気と地球との間に働く万有引力」なのです。
つまり、
「一気圧の土地1平方メートルに働く力」=「大気と地球との間に働く万有引力」
なんですね。
分からないですか? すみません(汗)。
ではこうしましょう。
一気圧=(地球上の)1平方メートルあたりに働く重力
重力って、ようするに力ですよね。
「地上に働く重力は、ようするに大気と地球が引き起こした物体間の引力(=万有引力)なんですよ」
ということです。
つまり、万有引力が一気圧という圧力を生み出しているのです。
まぁつまり、ボクの言い方は、途中の論理を省略した言い方だったのです。すみません。