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夕映えの中で

2024-02-16 21:00:00 | ロマン派
火曜日の夕方6時からサロン ド プリンシパルでフルートアンサンブルレッスンでした。
だいぶ明るくなってきました。
新しいメンバーがなんと名古屋から通って来られるそうです!
その方の三響フルート。

トリルキーが1個多い。これのおかげでGAのトリルが簡単な運指で行えます。
すごい!
榎田先生「キー増やすと重くなるからなぁ!ドイツ人が好きなんだよ〜。いろいろ増やしやがって!
逆に軽いの好きなのがフランス人なんだよ。」
パウエルも最近エレガンス出してたなぁ!軽いの!あれはフランス人好みなんだ。
新しいメンバーも加わって「小組曲」4曲全曲を練習しました。

8時終了。とっぷり暮れました。

リヒャルト・シュトラウス(1864- 1949年)バイエルン王国ミュンヘン生まれ、ドイツ連邦共和国バイエルン州オーバーバイエルン行政区ガルミッシュ・パルテンキルヒェン郡ガルミッシュ・パルテンキルヒェン没

の最晩年1949年84歳の時に書かれた「4つの最後の歌」管弦楽伴奏の歌曲手、最後の曲は「夕映えの中で」です。

シュトラウスはまずヨーゼフ・フォン・アイヒェンドルフ(1788-1875年)
プロイセン王国、オーバーシュレージエン・ラティボール近郊ルボヴィッツ城生まれ、プロイセン王国の旗 プロイセン王国、オペルン県ナイセ没

の詩「夕映えの中で」に出会い、この詩に特別な意味を感じて1948年5月に曲付けしました。

そしてヘルマン・ヘッセ(1877-1962年)ドイツ帝国ヴュルテンベルク王国カルフ生まれ、スイスティツィーノ州モンタニョーラ没


のすべての詩集のうち3つの詩「春」、「九月」、「眠りにつくとき」によるソプラノ用の管弦楽伴奏歌曲をまとめました。

デニス・アーノルドによると、第5曲は作曲者の死により未完に終わっているそうです。

シュトラウスがこれら4曲をもって完成した曲集として構想したという証しはありません。

1954年出版の『グローヴ音楽事典』では、「3つのヘッセ歌曲」は、それより早いアイヒェンドルフ歌曲とは別個に、一まとまりとして扱われていたました。

作曲者の死後にこれら4曲を「四つの最後の歌」と総称したのは誰か、また曲順を今のように並べたのは誰なのかは不明です。
ともあれしばらくの間、文字通りに「作曲家の最後の歌」だとみなされていましたが、1983年になって「あおい」(Malven)という歌曲(1948年11月作曲)が発見されました。

献呈先であるソプラノ歌手のマリア・イェリッツァがこれを生前に封印していたため、この歌は彼女の遺品として公開されました。

4つの歌曲はいずれも死を詠っていて、しかも作曲者の迫り来る死の直前に完成されています。
「春」 Frühling (7月20日)

「九月」 September (9月20日)

「眠りにつくとき」 Beim Schlafengehen (8月4日)

「夕映えの中で」 Im Abendrot (5月6日)

初演は作曲者の死後、1950年5月22日にロンドンにおいて行われ、ヴィルヘルム・フルトヴェングラー指揮フィルハーモニア管弦楽団の伴奏により、キルステン・フラグスタートによって初演されました。

「夕映えの中で」
私たちは苦しいときも嬉しいときも
手をとりあって歩んできた
もうさすらうのはやめて ふたりで
静かな地にやすらおう

まわりの谷は翳り
空はもう暮れはじめている
二羽のひばりだけがまだ空高く上っていく
夢を追いかけて もやの中を

こちらにおいで ひばりはさえずらせておけばいい
もうすぐ眠りのときが来る
その孤独の中では
もう道に迷うこともあるまい

ああ 悠々として 静かな安らぎ!
かくも深く 夕映えの中で
旅の疲れを感じるとは
もしかしたら これが 死?





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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (Tristan)
2024-02-16 10:25:47
R.シュトラウスの「最後の4つの歌」は本当に素晴らしい曲だと思います。
若い頃はこの曲の良さがイマイチわからなかったのですが、歳をとってくるにしたがって、感じるものが変わって来ました。
最近はあまり聴いていなかったので、載せていただいてありがとうございます。
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Unknown (m-fluteangel16??)
2024-02-20 08:33:45
Tristanさん、ありがとうございます。
そうですね!
功成り遂げたシュトラウスでしたが、晩年ナチス協力者とされ裁判にかけられました。
「過去の作曲家」と自分のことを言っていました。人生の悲哀を知って作られた曲は、深い味わいがありますね。
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