今日は陽射しが降り注ぎ、温かな一日となりました。
先日の、甥の告別式で着用した喪服に少し風を当て、先程、畳んで仕舞い終わったところです。
私の喪服は、私が嫁ぐとき、母が持たせてくれた物です。
あれから半世紀もの歳月が流れましたが、黒羽二重の喪服は少しの劣化も見えず、現在でも充分使用できる状態を保っています。
やはり、昔の物は質が良かったのでしょうね。
ところで、最近では葬儀に参加する方々の喪服がすっかり洋装にかわり、喪主や親族でさえも着物を着ることは少なくなったようです。
今回の甥の告別式を行った斎場でも、着物姿の人は誰も見かけませんでした。
(私の親族を除いて)
そんな様子を見て、これから、身内以外の葬儀に一般として参列する場合には、自分が着用する喪服にも注意が必要だ・・・と気が付きました。
もし、先方の喪主や親族の方々が洋装である場合、紋の入った着物を着ると,こちらの方の『格』が高くなってしまうからです。
本来は、喪主や遺族・親族など葬儀を執り行う側の『格』が高くあるべきなのですから、一般の参列者はそれより控えめにするのが礼儀ですよね。
そして、これは喪服に限ったことではありません。
私はお茶をやっていましたが、お茶の世界の着物のルール(とりわけ『格』)については厳しく教え込まれたものです。
最初は難しいと思いましたが、慣れてくると、着物一枚で相手に敬意を表したり、あるいは、こちらの気持ちを伝えることが出来るのですから、逆に便利だと思うようになりました。
でも、時代はずいぶんと変わりました。
もう、嫁入り支度の中に喪服を入れることなど無いかも知れません。
と言うより、『嫁入り支度』そのものがないのでしょうか・・・?
最近、世の中を見回す度に、自分が時代遅れの人間になったことを思い知らされています。 (>_<)