東北地震のひと月ほど前に掲載した記事です。
記事に書いてある通り、OHだけでは、
機器がもつ潜在能力がでてこず、
音質改善をおすすめしたのですが、
オーナーさまに、音質改善をおすすめしても
(どう聴いても、いまひとつの音で
音質改善は必須におもうのですがww)
がんとして、受けてくださらない。
こんな程度じゃ、もったいないと思うものの
オーナーさまの事情もあろうし・・・と
それ以上は、お勧めしなかったのですが・・・
なんのことはない。しばらくしたら、
OHされたこの機器が、オークションに出品されていました。
つまり、売るためOHということで、
音質改善する気がなかったのですね。
愛機でなかったわけですが、
当方のOHは、本格的なOHでありながら、
さらに良い音にしていくための礎でもあり、
最低、20年以上、使い続けていただくために、でもあり
かなり、安い値段で、OHを提供しています。
これも、ひとえに、「愛機」「良い音を求める方」のために
破格な値段で提供しているわけですが、
正直、売り払うため・・・でしかなかったのかと残念に思いました。
それでも、「良い音」にして、売る(渡したい)という思いがあれば
当方のメンテナンスであることをしっかり告げてほしかったと思います。
(当方でメンテナンスしたものは、不具合修理や追加改善など
受付を通さず、見ていますし
最後までみる方針でいます。
むろん、オーナー様がかわっても、当方でメンテナンスした機器であることは
変わりませんので、オークションで表示、もしくは、譲渡するときにでも)
そして、この記事にかいてある事実を
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残念なのは高音域の伸びや繊細さが足りない所と全体にざわつき感がある所です。
発売が古いので仕方がないのでしょうね。
出力のオペアンプやカップリングコンデンサを変更調整する事で潜在能力を引き出してみたいプレーヤーですね。
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しっかり、セカンドオーナーさまにつげてほしかったものです。
およそ、誰の手に渡ったものか、判っているのですが(おそらく、ですが)
もしも、違う人であれば、その記事を読んでいただく以外
上の事実は知らないままに終わる。と、いうことですね(ため息)
ただ、セカンドオーナーさまが、その記事を読んでくださっても
「自分が購入した機器」であるとは、気が付かないことでしょう。
ただ、素のEMT981の音をちゃんと、知っていれば
OHの威力もあり
この機器は、今までのEMT981とは、音質がUPしていると判るのですが
そうそう、何台も持っている人、聴いている人(かつ、耳記憶が良い人)は、いないでしょうし
気が付かれることもないでしょう。
もっと、音を引き出した方が良い(引き出せる機器である、とか)以前の
当方のメンテナンス機器であることも、知られていないのでしょう。
そして、当方のアフターサービス?も、受けられない。
残念なことですが、(機器全般がそうですが)
EMT 自体の音質が、まだまだ、引き出せるという事実すら
認められないような、宣伝効果があり、
これが、すごい音なのだと思い込まされている人が多いのですね。
BARCOのEMT981です。
有名なCDプレーヤーなので説明する必要はないですが、ピックアップにフィリップスのCDM-1 MkⅡを使った業務用のプレーヤーですね。
東京のIK氏はこのプレーヤーを最近手にいれたそうですが、本体左側からトランスのうなる様な異音がするのと電源投入時にトレイがガチャガチャと誤動作を起こすとの不具合からこちらへ修理の為に送ってきました。
ドイツのプレーヤーは初めてですが見るからに作りが丁寧でいいですね。
天板を取ると異音がしていると言っていた所は電源基板の部分でした。
内部もパーツが整然と配置され整備性も良さそうです。
電源基板をよく確認すると以前の修理跡と言うか修理し損なった状況でした。
制御電源の5Vを作っているブリッジダイオードを外そうとしたみたいですが、外れず基板のパターンとダイオード本体にダメージを与えていました。
断線したパターンは配線を追加してとり合えず元の状態に戻したと言ったところでしょうか。
ほかにも3端子レギュレーター部分もパターンの断線、レギュレーター自体も定格出力電圧を満足していない状態でした。
電源基板の劣化した部品交換と断線修理を行い動作確認を行うと、問題になっていた動作や異音はなくなりました。
今回の不具合はほぼこれで修理出来たようです。
続いてCDドライブ部分を確認していると以前の修理でトレイベルトの切れた所を瞬間接着剤で直した様ですが、接着部分が再度切れかかっていました。
表示操作基板のところのボリュームのノブに接着剤が塗布されていて外すのに一苦労しました。
なぜ接着剤を塗布したのかは分かりません。
接着剤なしでもボリューム調整するのにシャフトがすべる状態ではありませんでした。
操作パネルの押しボタンの内側です。接点になっている円盤が黒く酸化しています。
左は清掃後で右は清掃前です。
前面パネルの加工です。丁寧に加工されているのがわかりますね、さすがはドイツ製です。
ちなみに上の溝の幅は1mm位です。
音は中低音の厚みと張りが有っていい音を出してくれます。
普通に聴くには充分な音と思います。
残念なのは高音域の伸びや繊細さが足りない所と全体にざわつき感がある所です。
発売が古いので仕方がないのでしょうね。
出力のオペアンプやカップリングコンデンサを変更調整する事で潜在能力を引き出してみたいプレーヤーですね。
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