映画『バトルシップ』の中で『みょうこう』の長田艦長を演じた浅野忠信さん。 記者会見で、「アメリカ海軍と日本の海上自衛隊の違いは?」という質問に、思わず答えちゃったそうです。 「海上自衛隊の艦の方がキレイですね」って。
キレイというのはBeautifulという意味じゃなくてClean。 別の言い方をすると5Sが行きとどいているという意味なんですね。 5S。 これは日本の産業界が世界に誇る国際用語。 「整理 Seiri」、「整頓 Seiton」、「清掃 Seisou」、「清潔 Seiketsu」、「躾 Shitsuke」の頭文字を取った言葉なんです。 これは日本の文化に根付いた部分なので、産業界も軍艦も同じ。 Wikipediaの世界各国語版にも5Sはちゃーんと出ていますよ。
『みょうこう』自体は1996年3月の就役なので、艦齢16年を経た結構ベテランの艦なのですが、どこを取ってもピッカピカ。 新造艦と見間違うくらい磨き上げられています。 間違ってもゴミなんか落ちていません。
最初の回でちょっとだけ紹介した前部甲板へ繋がるクローズドの通路の中。 『物置』と称しましたが、こんな意外なものが入っていました。
材木! いったいこれは何に使うんでしょうね。 材木自体フレキシブルに使える素材なので、ちょっとした艦の補修などにも使うのかも知れませんね。
壁面にぶら下がっている梯子も見えます。 黄色い球はたぶん防舷材。 艦が岸壁に直接接触したりするのを防ぐものだと思います。
笑ってしまうのが、デッキブラシ、モップ、ほうき、それにバケツ。 きっと毎日の日課で、若い自衛官が必死になって艦を磨き上げているんでしょうね。
ね、本当にピッカピカでしょ。 後部甲板へ向かうデッキです。
基本はロープワーク。 どのロープもすぐに使えるように完璧に整えられています。 ロンドン野郎はその昔ヨットをやっていたことがありまして、今でも舫い結びはすぐにできます。 舫い結びは基本ですよ。
これはちょっと変形ですが、専門用語でクリート・ノットと言います。 これも海の世界では基本中の基本ですよ。
以下、また次号に続く
『祭りだ!祭りだ!』って、確かにアメリカの映画館辺りでは、ポップコーンぶちまけて盛り上がる映画かもしれませんね。 日本人俳優が出てくる作品って本当に嬉しくなります。 ロンドン在住中、シルバーシティで「ラストサムライ」や「硫黄島からの手紙」を観ました。 最近は変なステレオタイプじゃなくて日本人がきちんと描かれている作品も多くなっていると思います(たまに変なのもあるけど)。
『マイティー・ソー』を映画館で見たときは、『この人日本人!』と自分はまったく関係ないのに、やはり日本人俳優が出ると嬉しくなりますね。浅野さんばかり気になってみていましたけど、今度のバトルシップではものすごく良い役をもらったようで、見るのが楽しみです