ロンドン野郎

カナダのオンタリオ州ロンドン市で4年半暮らしたロンドン野郎。 この度本家大英帝国ロンドン市(近郊)へ参上。

京橋界隈の2011年夏 其の四-いつか見たテアトル東京

2011-10-20 00:35:26 | 映画

これも、京橋界隈をぶらぶら独りブラタモリをしながら偶然発見、というか思い出したのですが、この京橋の古い主柱の向こう側の白い建物。 この建物はホテル西洋銀座が入っている銀座テアトルビルと言います。 この建物の中にはテアトル銀座という小規模な映画館も入っているのですが・・・

実は今を去ること30年前まで、この場所には東京を代表する巨大シネラマ映画館テアトル東京があったんです。 シネラマという方式は今では映画の歴史に向こうに消え去りましたが、レンズを横に3つ並べて撮った3本のフィルムを同期させて上映するタイプの超ワイド画面でした。 だからこの映画館のスクリーンのサイズも音響も半端じゃなくて、シネラマがすたれた後でも、70ミリやシネマスコープの映画が最高の迫力で楽しめたんです。

Img_1806

ロンドン野郎も学生の頃まで、大作映画を観るとなるとここまで足を運び、『トラ!トラ!トラ!』、『スターウォーズ』、『エイリアン』、『七人の侍』、『2001年宇宙の旅』なんかを観たんです(リバイバルもあります)。 この日ここを通り掛かるまですっかり忘れていましたが、気が付いた瞬間、なにかタイムスリップするような感覚に包まれました。 今のシネコンの設備も素晴らしいけど、ああいった大画面の感動は今ではもう味わう事ができないんですね。

テアトル東京が閉館したのは1981年。 本当にもう30年も昔の話。 昭和は遠くになりにけり・・・ですね。

という訳で、東京独りブラタモリ京橋編は、ここでお終いっと。


最新の画像もっと見る

6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
私はこの京橋のテアトルって名前だけは知ってるん... (monyo)
2011-10-21 11:34:10
 その後、二回目・・数十年たってみた映画が『ミセス・ダウト』・・・・・
返信する
->monyoさま (ロンドン野郎)
2011-10-21 20:38:48
う~ん、30年も昔というと、もう世界が違っていますね。 座席数でいえばもう少し大きい映画館もあったような気がするのですが、設備面では当時東京で一番の映画館だったと思うんですよね。

今のシネコンでは当たり前ですが、テアトル東京では一回毎の入れ替え制を取っていました。 これもまた何か『特別感』を煽っていたような気がします。

ロンドン野郎が生まれて初めて観た映画って、何だったんだろう。 祖父が映画会社の人だったので、映画の世界にはかなり近かった筈なのですが、記憶がどうも定かではないんです。 『トラ!トラ!トラ!』を観たのは小学生の時だったのは確かなのですが、これが最初ってことは多分なかった筈。

子供の頃から貧乏(ケチ)だったロンドン野郎は、それでもテレビでは洋画を見まくっていた時期はあります。 高校、大学時代になってからは、名画座というものの存在を知って、よく出張っていました。

今は映画なんて上映期間を逃したって、DVDでもブルーレイでもいつでも観る事ができますが、ビデオも無かったその時代は一回見逃してしまうと一生の内に二度と見れないこともある訳ですから、そりゃ 『一本入魂』で本当に真剣に観ていたような気がします。

名画座で何度も繰り返した観た映画っていくつかあって、その一つが『真夜中のカーボーイ』。 少し前にDVDを購入してまた観ているのですが、やっぱり本当に名作中の名作でした。
返信する
うんと映画通な訳ではないんですけど、映画ってい... (monyo)
2011-10-22 11:20:06
名前を挙げたい私の中の名作はたくさんあるんですが、去年見て、すごい!と何度も見直し、なおかつBlue-rayも買ってしまった『Kick-ass』これはブラッド・ピットがプロデュースしたヒーローコメディなんですけど、馬鹿馬鹿しいのに、細かい所が可笑しい。台詞の一つ一つもすごくおかしい(英語の方が笑えます)し、当時わずか11歳の女の子クロイ・グレース・モレッツがすごい上手い。主役もニコラス・ケイジもかすんでしまう。北米でダントツ1位だったのがうなずける映画でした。
英語でなければ笑えないニュアンスを、すごく感じる事ができた映画で印象も深かったんですね

この女の子の『Let me in (邦題モールス)』も悲しいホラーでしたけど、この娘、やはりすごく上手い役者だと思いました。
返信する
->monyoさま (ロンドン野郎)
2011-10-22 16:06:43
いえいえ、違うんです。 やっぱり正式な日本語タイトルは『真夜中のカーボーイ』なんです。 でも原題は仰る通り、Cowboy。 どういうことかと申し上げるとですね、当時配給会会社の日本ユナイト映画にいた水野晴郎さん(そう言えば3年前に亡くなられましたね)。 水野さんが日本での公開の為の日本語タイトルを考える中、”カウボーイ”ではなく、カー=Carで、ちょっと都会っぽい雰囲気のタイトルにしようと、敢えて”カーボーイ”という言葉を使ったという逸話があるんです。
主演はジョン・ヴォイトとダスティン・ホフマン、二人の名演技だけではなく、1969年のアカデミー賞では作品賞、監督賞、脚色賞を取ったし、主演の二人とも主演男優賞にノミネートされているんです。
また、音楽が良いんですよ。 挿入歌の『うわさの男』はその後日本でも何度もテレビCMに使われているし、ジョン・バリーが手掛けたハーモニカのメロディは名曲中の名曲です。
お話は決してハッピーなストーリーという訳ではなく、なんともなんとも切ないお話なんですが、すごく心に響くものがあるんです。 40年前のニューヨークのマンハッタン島、そしてアメリカの姿を観るだけでも価値があると思います。
このブログでも、以前『真昼間のカーボーイ』ってアホなタイトルで、ちょっと違うお話を書かせて貰いました。 興味あったら、Googleで検索してみてください。

『Kick-ass』。 気にはなっていたのですが、まだ観ていません。 最近も何かにこの映画のお話が書いてありました。 死ぬほど笑えるんだけど、ちゃんと感動もある、というようなことも書いてありました。 レンタルで探してみますね。
返信する
昔々(20代の頃)、鴻上さんファンの友人に連れ... (アン)
2011-10-22 17:40:39
昔々(20代の頃)、鴻上さんファンの友人に連れられ、銀座セゾン劇場にお芝居を観に行ったことがあります。確か、京橋駅の近くだった。ここがいつの間にか名前が変わったのですね!?
返信する
->アンさま (ロンドン野郎)
2011-10-22 17:53:22
ちょっと調べてみてわかったのはセゾン劇場は1999年に一旦閉館して、2000年4月からル テアトル銀座という名前に代わり、建物を所有する東京テアトル株式会社の直営劇場として再開したそうですよ。
鴻上さんって誰だろうって思いましたが、 鴻上 尚史さんの事ですね!
返信する

コメントを投稿