先週のリアブレーキシュー慣らしツーリングの時、帰り
際にタコメーターの動きが変になっていることに気づいた。
メインスイッチを入れた瞬間、一瞬針が動いて戻ることが
起きて、まるでFI車のメーターイベントみたい。w
それだけなら良いけれど、なんだか6000回転以上の表示が
できなくなっている。
エンジン回転数が6000回転以上になっても針が止まってし
まうのだ。
これは実用上、気にしなきゃ問題無いけれど、せっかくな
ので直してみる事にしたよ。
まず、YB号のメーターを分解して構造を理解する。
表示盤が燃料計と一体なので2本のネジを外して分離した。
色々観察した結果、電気式タコメーターの故障部品を特定
して交換するにはメーターパネルを外さないとならないの
が判明した。
これは難易度が高い・・・
タイミング悪く今は世界的Xマス商戦が始まったから、中
国からYB125SP用のメーターアッシーを輸入しようとしても、
時間がかかってしまう。
そこで昔買い置きして死蔵させてたYBR125のメーターアッ
シーを使って、パネルの分離などの練習とタコメーター機
構の流用をする事にした。
YBR125のタコメーターをなんとか分解してみた。
実際は接着部分の破壊なのだ。w
最大の難関は針を分離する方法。
レストアの達人さん達の知恵を拝借して、厚紙を切り出
してパネルの養生をしつつ、フォークを2本使って針を
軸から抜く方法を試してみたら成功した。
針を折らずに真っ直ぐ引き抜く作業は緊張したよ。w
YBR用で成功したからYB用のも同じ方法で針を抜いた。
メーターパネルを外して両方を比較。
各部は微妙な違いがあるけれど、右回転仕様で固定部の
寸法位置が両方同じなので流用は可能だと判断した。
制御ICはYB125SP用がUTC225だった。
このIC UTC225ってかなり汎用性のあるタコメーターIC
らしく、中華タコメーターのほとんどが同じ標準回路で
作られている。
YBR125用のICはCP1005でUTC225の互換品みたいで、こ
れも汎用性は高い。
まったく同じ回路構成で作られているので、WEB検索で
色々参考になる記事を発見できた。
YBR用タコメーターユニットで組み立てる。
すんなり収まったよ。
配線色は違っていたけれど、たった3本の線なので基板の
回路を読み取って動作する組み合わせで接続した。
車体に付けて動作確認。
無事に動いて針の表示も異常なし!
さて、故障したと思われるタコメーターユニットを
どうするか・・・
ハンダ劣化の可能性もあるし、コンデンサーや半導体の
故障の可能性もある。
または指針機構の磁気回路の劣化も考えられる。
回路図を入手した。
ロシアの同志たちはこの手の解析が得意なようで、
標準回路的な図面を起こして公開していたよ。
この回路図はPULSE INにIGコイルの1次側(CDIなど
のIG出力)を接続する時の回路らしく、VD2の極性
とR7の有無でヤマハ系回路と違った動作になってい
るんだと思う。
メーターユニットと並列の電解コンデンサー・C3
の1000μF/10Vは動作原理から判断して、針の細かい
振れを抑えるダンパー的な役割をしているはず。
この値を例えば470μFや330μFに変更すれば針の反
応速度が速くなって、エンジンの実回転数変化に
合うだろうと想像する。
成功すればダラダラしてかったるい針の動きが機敏
になって、エンジンの調子を判断する時に便利だろ
うな。
この点も含めて修理と実験検証をする宿題ができた。
正月休みにでも遊ぼう。