YB&YBRダイアリー

中国ヤマハのYB125SPとYBR125でバイクライフを満喫するブログ
(自己責任を伴う整備・改造を多く含んでいます)

ブレーキシューを交換した

2020年11月21日 | YB125SP整備

 みんな大好き、整備ネタだよ。w
とは言うものの、あまり面白い内容ではないのだ。
単にすり減ったリアブレーキシューを交換した話。

今回YB号のために用意したのは大力牌社のブレーキシュー。
国産のキタコSY90Nで十分なんだけどネタとして輸入。

 ブレーキゲージを確認する。

ブレーキペダルを踏みこんだ時にゲージ内から飛び出して
かなり擦り減っているのが目視できたのだ。
ブレーキアームの溝(セレーション位置)をずらして延命
させていたけれど、さすがに限界と感じて整備となった。

 分解してブレーキライニングを測定してみた。

約1.8mmまで擦り減っていたよ。
新品は約3.0mm程度なはずなので、ずいぶん使いこんだ。

 分解ついでに各部の掃除とグリス塗付。

特にブレーキカムの軸はよく掃除してグリス塗付しておく
と、動作時の繊細な操作がやりやすくなる。
面倒でも整備をやるべき箇所なのだ。

 組み立て位置も重要。

勢いだけで分解する素人さんは、この部品の位置関係を
観察やメモせずに外しちゃうだろう。
ゲージや小さな点印などに意味があるのだ。

溝とブレーキアームと点印の方向関係は、新品ブレーキ
シューに付け替えたらこの位置にする。

 軸にグリスを薄く塗付する。

ここはブレーキシューとの接触可動部分なのだ。

 組付けのコツ。

最初に片側をはめこみ、残りを軸に引っ掛けながら倒し
てはめる。
この時に油の付いた手で行うとライニングに油分が付いて
制動特性を低下させてしまうから、洗った素手か綺麗な
手袋で行う事。

 大力牌のブレーキシューには上下方向があり、上下逆
だと装着できない構造だった。

カム部はこんな形に装着する必要があった。

 新品シューの厚みを確認。

大力牌は3.5mmだった。
擦り減った1.8mmから想像して、かなり持つだろう。

 ブレーキドラム内を清掃する。

古いブレーキダストはブラシや圧縮空気、洗剤と流水で
よく掃除しておくと良い。

 ホイールやブレーキを仮組してからチェーン調整。
これが一番面倒で繊細な作業だと思う。

 整備書指定の遊び幅は20~30mm。

自作ゲージで測定確認をしながら左右のアジャスターを
調整した。

 チェーンアライメントも確認。

自作ゲージはそのままチェーンアライメントの測定に
使えるのだ。
これでチェーンとスプロケットの角度を一致させるように
チェーンアジャスターを微調整する。
結果、右側が5mmほど短くしないと一致しない。
誤差範囲内だろうけれど、せっかくなので追い込んだ。

 ここの本締めを忘れるな!

チェーン調整を終えてアクスルシャフトを本締めして
安心する場面があるけれど、トルクロッドの固定ボルト
を締め忘れる場合がある。
締め忘れて最悪時は走行中に後輪がいきなりロックして
転倒したり廃車になる故障を起こすから、作業中の最重要
箇所と言っても過言じゃない。
だからブレーキ関係の整備は他の箇所で部品の付け外しと
調整が出来るようになってからでないと危ないのだ。
工具が無い、自信が無いならお店に頼んだ方が良い。

 ブレーキシューを交換したらしばらく効きが悪いので、
慣らし走行が必要だ。
ブレーキを頻繁に使う場面が多い道路状況でツーリング
するのが手っ取り早いね。
つまり街中や山道などを走りつつ、効きが良くなるまで
大人しく走らせればよいだけ。
500~1000㎞くらいで十分な制動特性が現れるだろう。

以上、久しぶりにブレーキシューを交換した話でした。