YB&YBRダイアリー

中国ヤマハのYB125SPとYBR125でバイクライフを満喫するブログ
(自己責任を伴う整備・改造を多く含んでいます)

パイロットスクリュー調整

2017年03月05日 | YB125SP整備

ネタ不足の中、3月になってしまったよ。

納車後に一度も確認していなかったキャブレターのスロー域の
状態を見てみた。

今頃の季節が気温や湿度の関係でパイロットスクリューの調整を
するのが分かりやすいので、ついでに微調整した。

まず、納車時の現状を把握する。
エンジンとエンジンオイルを温めるために30分ほど走ってから、
出先で確認と調整をしてみた。
冷え切ってる状態では適切な調整はできないのだ。

右回転で締めこんで「何回転開けていたか?」を確認してメモ。

我がYBR125SPは1回転開けだった。

資料や他人の実例だと約1・1/2回転開け付近なので、若干薄く
調整されていたけれど、特に真冬の始動には問題は無くて個体差
で1回転になったのかも。

我流ではあるが何回かの試行錯誤で分かりやすい調整方法を見つけた。
締めこんだ状態から左回転で0.5(半回転)開ける

エンジン始動でも一応アイドリング状態は保つ。

アイドリングスクリューを回して1000回転になるように調整。

この方向に回すとアイドリング回転が下がる。
逆方向だと上がる。

1000回転にセット。

800~1000回転付近で構わない。

そしてパイロットスクリューを左回転でゆっくり開けて、回転が
上がるポントを探す。

反応が鈍いから、かなりゆっくり回さないと差が分かりにくい。

少しアイドリング回転が上がった。

何度も繰り返し探った結果、パイロットスクリューは約1回転で
上がり切る事が分かった。
無駄に開いても再び下がるか変化無しで、スロー域が濃過ぎる
状態に陥るから、何度も確認したほうが良い。

パイロットスクリューの回転を決定したら、アイドリング回転を
約1400~1500回転に調整する。

アイドリングスクリューを回して決定する。

ほんの少し上げるだけで済んだ。

そしてスロットルを小刻みに上げ下げしてからいったん手を放し、
アイドリングが変に落ち込んだり止まらない事を確認して、
一旦調整は終了。

最後に仕上げの微調整。
ドライバーをポケットに放り込み、その辺を走りながらスロットル
開閉時の反応やトルク感、加速感、ふけ上がりを確認。
良い感じに収まってるけれど、パイロットスクリューの微調整を
してみた。

結果、さらに1/8回転開けでふけ上がりの反応が良くなり、トルク
も若干増した。
ただし1/4(2/8)回転開けにするとふけ上がりが悪くなったので、
この辺が微妙な調整の限界なんだろう。
個体差はあるので、1~1・1/2回転の範囲内で収まれば正常だと
思えばよいはず。
ただし、マフラーを社外品に変えてる時はこの範囲外になる可能性が
あるので、その場合は個々の調整結果しだいって事で。w

繊細なパイロットスクリュー調整なのだ。

確認調整の結果、我がSP号はかなりちゃんと調整された状態で
納車されていたようで、安心したよ。

中古車や大雑把な納車整備の車体の中には、パイロットスクリュー
調整が適正値から大きく逸脱した個体も存在すると読者様の情報
から得ている。
ひどい個体だと3回転も開けられていて、真冬もチョーク無しで一発
始動するものの燃費は大変悪くて閉口していたところ、調整をしたら
ふけ上がり良くなり、燃費も良くなった話も本人から直接聞いている。

なお、自分で調整する時はキャブレター内部とエアクリーナーが
綺麗で、プラグも劣化していない状態で行ってください。
正常な状態のエンジンでないとパイロットスクリュー調整の変化が
分かりにくく、効果も出ないのだ。