脳内出血になっても、フツーのおばちゃんに戻りたい

35歳で脳内出血で倒れた「わたし」のリハビリ記録&その後

少し前向き?

2006-10-31 18:11:34 | リハビリ日記
主婦の仕事はたくさんあります。
炊事・洗濯・そうじ。
炊事に関しては、先日調理実習をしたので、ある程度の自信はつきました。

洗濯。
全自動洗濯機だし、洗う分は問題なし。(結婚したときは二層式を使っていたのです。倒れるほんの1年前まで)
干すのがちょっと手間かな。
というわけで、洗濯バサミを留める練習も。
そして、取り入れた洗濯物を、たたむ練習。洋服のボタンを留める練習も。
ホントに病院でやるんです。
これは手のリハビリ。

そして、そうじ。
リハビリ室の片隅に、なぜか3畳くらいのたたみが敷いてあり、これまたなぜかご丁寧に掃除機まで置いてある。
そう、ここで掃除機をかける練習をするのです。
ホースは、やはり上手くスナップの利く左手を主にして持ち、右手はそえて支える程度。
これもさほど難なくできました。足のリハビリの時間のことです。

本当に世の中便利になりました。と、昔の人なら言うでしょう。洗濯機や掃除機ができたことで、私のように体が不自由になっても、それなりに家事ができるのですから。

こうやって、家での生活に近い形でリハビリが進んで行きました。

これだけ色んなことができるようになってもなお、私の中では
「家に帰ってもちゃんと生活できるのか」
という不安はずっとありました。

この頃のM先生やA先生の口癖(?)が
家に帰って生活することが、本当のリハビリです。
というものでした。

そうは言うけどねえ。
昼間はダンナは仕事で家にいないし、子供は保育園だし・・・
私ひとりなんだよぉ。
えっ、保育園
誰が保育園まで子供を送っていくの? 私?
会社へ行く途中にある保育園だったから、家から遠いじゃん。
とすると、もしかして、車
誰が運転すんの? やっぱり私?
私って、右半身不自由だけど、車運転できんの?
右足ってアクセルだよなぁ。

ちょうど時期を同じくして、以前お話をしたことのある、
リハビリでうさぎ跳びをやってたおじさんが
「今日、明石行ってきてん。」
明石というのは、運転免許の更新センターがあるところ。
話によると、運転しても大丈夫かどうかの検査をしてもらいに行ってきたとのこと。
ふ~ん。明石ってそんなこともやってくれるんだぁ。

私もとりあえず行っとこかなっ。




調理実習

2006-10-30 18:18:11 | リハビリ日記
なんてなつかしい響きでしょう。調理実習なんて。
高校の家庭科以来でしょうか?
それはさておき・・・
12月に入ってからは、まさしく退院に向けて、というより、実生活に基づいたリハビリが多くなりました。
それが調理実習
これは女性の多くが行うリハビリだそうです。
なぜなら!
主婦には食事の支度をするという大きな仕事があるからです。(ちょっと大袈裟か・・・)
包丁を持って野菜を切る、鍋や食器を洗う、炒める・ゆでるなどなど。
というわけで、私も調理実習をすることになりました。
何を作るかは自由。
よーく考えた。
切って炒めて煮て・・・そうだわ
カレーにしましょう! すべての要素が含まれてる!(大袈裟な・・・)
といことでカレーに決定。

その日の足のリハビリは、お買い物
病院のすぐ隣が「主○の店」というスーパー。
病院の患者さんがこっそり抜け出してお買い物に行ってるお店です。
そこへ、カレーの材料を買い出しに行ったわけです。
入り口でカートにかごをのせ、店の中へ。
にんじん・じゃがいも・たまねぎ・お肉・ハ○スのカレールウ甘口。(お子ちゃま)
財布の開け閉めは難しいので、きんちゃく袋にお金を入れて持って行きました。
レジで精算した後、右手で袋を押さえ、左手で品物を袋へ。

さ~て、いよいよ調理です。
リハビリ室にはちゃんとミニキッチンがあり、コンロもありました。
しかも、高さの調節可能(手動ですが)。
先日の家庭訪問の時に、我が家のキッチンの高さを測っていたM先生。
その高さにあわせてくれました。
まず皮むき。右手で細かい作業ができないので、これはピーラー(皮むき)で。というより、前からそうだったんだけど・・・(笑)
次に切る。さあ、どうする。
右手で切るか、左手で切るか。
えーい。右手で挑戦だあ!
なんと! 結構すんなり右手で切れました。左手でしっかりと押さえ、右手で包丁をしっかりと握り、ゆっくりと切る。
できるだけ平面をまな板に付け、安定をよくすること。
野菜・お肉と切り、いざお鍋へ。
先に野菜を炒めるわけですが、これは左手。右手はやはり手首が上手く動かないので鍋にあったって落としそうになるから。
次にお水を入れてぐつぐつ。
次にお肉。チキンだったかな。
そして、ついにルウの投入。
夕方4時ごろから調理を始め、出来上がりが5時半くらいになったので、匂いにつられ、お腹のすいた先生方が各方面からやってきました。
で、取り合い!
無事、大成功でした。
大変なのは後片付け。
お皿やスプーンはいいんだけれど、危険なのは包丁。
キッチンのシンクに置いた状態で洗わないと手を切るから。
手を切っても、それが右手の場合、感覚が麻痺しているので「痛い」と感じないから余計に危険。出血してても気づかないなんてこともあるから注意。

というわけで、第1回目の調理実習は大好評のうちに終わりました

何よりも、右手で包丁が使えることに、安心感と自信を持ったリハビリでした。

さて、次の調理実習は何作ろう・・・

西城秀樹さんの本

2006-10-29 22:21:42 | リハビリ日記
芸能人で、脳梗塞や脳内出血になった人は結構います。
最近では、ミスチルの桜井さん、長嶋監督、西城秀樹さんなどなど。

入院中に、妹が図書館で西城秀樹さんの「あきらめない」という本を借りてきてくれました。
私は何かに取り付かれたかのように1日で読み終わりました。
私の記憶に強く残っていることを書かせてもらいます。

西城秀樹さんは脳梗塞を発症しました。
入院から約1ヶ月で退院され、退院の際には大勢の、アスコミが会見にやってきました。
その会見で、西城さんはあまり話しませんでした。マスコミは脳梗塞で入院し、そして早くも退院、その感激のあまり言葉につまって、あまり話をしなかったと報道しました。
事実は違いました。
あの退院の記者会見のとき、西城さんは話さなかったのではなく話せなかったのです。
脳梗塞による、いわゆる言語の障害です。上手くろれつがまわらなかったのです。
だから話せなかったのです。
その後、西城さんは大変なリハビリをされたようです。
歌手という職業柄、言葉の障害は致命傷です。
退院直後は、ドレミの音程を取ることもできず、本当にドレミの音階を歌うことからリハビリをされたようです。

私ももしかしてコレ? と思いつつ、T先生に質問をぶつける。
「そう、いわゆる構音障害(こうおんしょうがい)っていうやつ。人によって症状は違うけれど、ろれつがまわらない、音程がとれない、息が続かないなどなど。高い音が出せなくなるっていうのもそうかな。」
という回答。
つまり、読んで字のごとく、構える(つまり作るということ)部分の障害ということ。

T先生いわく、
「入院したての頃と比べたら、すごく早くしゃべれるようになってるよ。自分ではあまり気づかないかもしれんけど。話すことがリハビリ。」

そういえば、看護婦さんにも同じようなことを言われた・・・。

あとは日々訓練。
息が続かないのも、呼吸法の訓練で少しずつよくなっていくとのこと。

FIGHT



病院で司会・・・?

2006-10-28 21:16:13 | リハビリ日記
クリスマス会の貼り紙は発見して数日後、看護婦さんが私の病室へやってきて
「クリスマス会の司会をやってほしいんだけど・・・OK?」
???!!!  私が?
「演奏会とか結婚式の司会やってたんででょ。だから、お願い。そんなに難しく考えなくてもいいから。」
迷った挙句
「いいですよ。これもリハビリだと思ってやらせてもらいます。」
言語聴覚士のT先生に言うと
「ええこっちゃ、ええこっちゃ。
 上手く呂律がまわらない言葉は別の言葉に置き換えればいいし、
 ゆっくり話せばちゃんと伝わるから。」

どうも性格的に手を抜くことができない私。
何日も前から、回復期病棟の6階にある談話室で、滑舌の練習。
あめんぼあかいな、っていうやつです。例の。
で、続いてT先生がピックアップしてくれた新聞のニュースの朗読。
こりゃあまるでアナウンススクールの時の訓練です、まるで。

ついに当日。
司会といっても、会の始まりの言葉、ゲームのルール説明、歌の紹介などなど。
& 一番のイベントは、患者さんたちによるハンドベルの演奏でした。
あまり身動きができない患者さんを中心にした”ハンドベル隊”です。
一人1つずつ違う音のベルを持ち、看護婦さんの合図に合わせて演奏する。
ドレミの歌
指揮をする看護婦さんはりゃあ大変です。
ドの音の時にはドのベルを持った患者さんに合図。
ミの音のときはミのベルを持った患者さんに合図。
それが1曲続くわけですから、あっち向いたりこっち向いたり。
でも楽しかったですよ~。
クリスマス会の2週間くらい前から、リハビリの合間をぬってナースステーションの前でみんなで練習。

おかげで、見に来ていた患者さんの家族からも拍手喝さいでした。

SMAPの世界にひとつだけの花を全員で合唱しました。
いい歌ですよね。
この曲を聴くと、この時のクリスマス会の風景を想い出しちゃいます。

会のあとは、みんなでティータイム。
といっても、カロリー控えめの、豆乳プリンとコーヒー or 紅茶。

私の司会復帰第1弾は、病院のクリスマス会でした。
私に司会をさせてくれた看護婦さんの粋なはからいに感謝です。
少し自信が持てたような気がしました。

ただ1つ気になったこと。
高い声が出なくなったこと。
息が続かなくなったこと。

T先生に相談してみよう・・・


連携プレー

2006-10-27 18:01:18 | リハビリ日記
12月に入り、世間はすっかりクリスマスムード。
でも、病院の中に居る私にはそんなこと関係な~い、と思っていたら、
A先生が
「クリスマスカード書いてみる?」

私には息子がいます。当時4歳。
私は9時から夕方5時半まで、ほぼフルタイムで働いていたので、保育園に通っていました。
私の初めての外出は、息子の保育園のクリスマス会を見に行ったことでした。
ただ、帰ってきてから少し落ち込んでしまったのです。
なぜなら、今年のクリスマスは何もしてやれないんだなあと。
その矢先のA先生の一言でした。

「今度神戸に行くから、そのときにかわいいカードを買ってきてあげるよ。だから旦那さんと息子さんに右手で書いてあげなよ。ね。」
とA先生。

M先生にそのことを話すと、
「じゃあ、一緒に右手で字を書く練習しようか。」
というわけで、小学生が使うような大きなマス目の印刷してある紙に、
まず自分の名前から。そして住所。毎日少しずつ練習しました。

A先生が買って来てくれたのは、カードを開くとサンタさんが飛び出すようになっている素敵なものでした。

そして、カードに、右手で
メリークリスマス
リハビリがんばります
これは右手で書きました
と、すごく大きな字で書きました。

次の日、A先生が
「今日のリハビリは郵便局へ歩いて行って、そのカードを出しましょう」と。
郵便局は病院から300mくらいのところにありました。
普通の人なら歩いて5分。
私はA先生と一緒に、杖なしで、何度も休憩しながら20分近くかけて郵便局に到着しました。
左手でカードの入った封筒を持っているので財布は持てません。
ポケットの中に千円札を入れて持っていっていました。それを出し、窓口でドラえもんの絵の切手を買い、着日の指定をして投函しました。
そしてまた20分近くかけて病院まで戻ったのです。

見事、手と足の両方のリハビリ。

あ~、づがれだ~、という感じ。
往復たった600mほどの距離なのに・・・

退院しても、ホントに大丈夫なんだろうか・・・?

時を同じくして、今度は
クリスマス会 12月23日
6階 談話室にて
歌・ゲームなど、楽しいイベントあり
と貼り紙。
あっ、また看護婦さんたちが考えてくれたんだ。
楽しみだなあ。

私、こう思ってる時点で、クリスマスにはまだ病院にいるつもり・・・


家庭訪問

2006-10-26 23:26:55 | リハビリ日記
京都から石川病院へ転院してきてから2ヶ月たった12月初め、A先生とM先生による家庭訪問がありました。
だいぶん杖なしで歩けるようになってきたので、年内をメドに退院にしようということになってきていました。
ただ、自分の中では
歩けても、足ひきずってるし、指先は思うように動かないし、退院しても何もできないんじゃないか
これが本音でした。実際、字を上手く書くことすらできないし、歩くのも普通の人の倍はかかるし・・・

一応、退院のメドが立ったということで、自宅へ帰った際のことを考えて、自宅の様子を見に来てくださったということです。
脳卒中はやはり年配の方に多い病気です。したがって、古い昔からつくりの家に住んでいる人が多いわけです。例えば、各部屋に移動するのに敷居があり、つまづく可能性がある。手すりがついていない。などなど。
不自由になった体で生活するにあたって、どの部分をどのように改修すればいいかというのを調べるための家庭訪問なわけです。

「バリアフリーの家って初めて見た・・・」
これがA先生とM先生の、我が家に対する感想でした。
我が家は新築3年目。バリアフリー仕様。
各部屋に段差はなく、つまづく可能性は少ない。
お風呂は広めの浅め。手すりが付いています。浴室暖房も付いているので(なんて贅沢な!)、冬の寒暖の差が大きいときでも、血圧の急上昇を抑えることが出来る。
階段にも手すり完備。
玄関の高さは約20センチと低め。靴を履く際には座って履くことができる。

唯一難点は、寝室が畳の部屋であること。つまりベッドではないということ。
そして、リビングも、ソファや椅子は置いていないということ。床にカーペットを敷き、低めのテーブルを使用。

M先生が一言。
「今のリハビリの進み具合なら、ベッドじゃなくても大丈夫。立ったり座ったりするときに、何かを支えにしてやればね。」

というわけで、我が家は改修の必要なし。
家を建てるときに随分お金がかかったけど、このときほどバリアフリー仕様にしといてよかったと思ったことはありません。
逆にいえば、体が不自由になるということは、自分の生活様式まで変えざるを得ない場合が多いということに今更ながら気づきました。

「明日から、もっと、自宅に帰ってからのことを想定したリハビリをやっていこうね」

先生にこう言われても不安はいっぱい・・・。
本当にこんな状態で退院して大丈夫なんだろうか?



歌とリハビリ

2006-10-25 23:37:44 | リハビリ日記
右側の唇が下がってるんです!! 笑ってもかわいくないっ! どうにかなりませんか?!」
私の直訴
「確かに少し下がってるけど、そんなに気にならへんけどなあ」とT先生。
で私、写真のことを説明。
私は気になるのーって。
納得、という感じ。
それじゃあと、おもむろに冷凍庫から氷が登場。
なんと、その氷で右側の頬を冷やして、右の口角を人差し指でクッと持ち上げるわけです。
次に、鏡を見ながら ”あいうえお”をゆっくり発音。そのときも、人差し指で右側をクッと引っ張りながら。
不思議なことに、氷で冷やした後は、しゃべるのも調子がいいのです。
なぜだか舌もよくまわる感じ。

これ以降、私はベッドの上で毎日鏡を眺めながら、あ~い~う~え~お~ってやってました。
また、舌の動きをよくするために、ハミガキのときにハブラシで舌の先を少しこすってやって刺激を与えると、少しましになるとのことをT先生から聞き、早速実行。
すごーく納得。
舌の先がうまく動けば、ろれつもよくまわるようになるんだなあ。

この頃の言語のリハビリはといえば、、、
毎日の新聞の記事の中から、私が興味のありそうなもの、先生の興味のあるものなどを切り取り、それを読むこと。
つまり、ニュースを読むような感じ。
その内容から話題が生まれ、またまた雑談。
この雑談の中で、私自身が話しにくい言葉などを再確認するといった状況でした。

ちょうど「1万人の第九の記事がありました。
先生いわく、
言葉のリハビリには、歌うこともすごくいいんやで
そりゃあそうだよね。歌って、言葉にメロディーがついたものなんだから。

というわけで、私、今年は久々に1万人の第九に参加します。毎週大阪までレッスンに行ってますよ。
独身時代にはずっと歌いに行ってたのですが、結婚してからはご無沙汰。
倒れた2004年にもレッスンに行ってましたが、結局倒れたので参加できませんでした。
TVでも放映されるので、どんなものかよければ見てください

なんだか今日の話は乱筆乱文・・
お許しを・・・


気持ちのリフレッシュ

2006-10-24 22:07:46 | リハビリ日記
12月に入り、めっきり秋めいてきた頃、病棟の廊下に張り紙が。
「紅葉を見に行きましょう。○月○日、近くの△△寺まで」
行きたいなあ。入院してから、外出てないもんなあ。
そこで、看護婦さんに聞いてみた。
大丈夫。リハビリの先生やら看護師・介護士が、車椅子を押したりして一緒についていくから。
やっほ~。
行くぞーっ!

当日、歩ける人も車椅子の人も、リハビリの先生方と一緒に出かけました。
少し肌寒い、でもとてもいいお天気の日でした。
健康な人であれば、ほんの10分もあれば歩ける距離のところにある、小さなお寺でした。30分ほどかかって、到着。
少し散り始めたもみじ。色とりどりです。
そして何より、入院して以来の「外の空気・風景」。
ただ・・・そう、ただ・・・
車の走る速度に、目が追いつかない。目がまわりそうになるんです。
つまり、ずっと病院の中に居ると、車みたいに速いものを見ない、ということ。
リハビリしてる人は、もちろん、ゆっくりとしたテンポだし、先生や看護婦さんが走る速さより速いものは見ないというわけですよ。

30分ほど散策をして、また30分かけて病院へ戻りました。
なんだか、久しぶりのことだらけで、確かに気分転換になったけれど、同時に、スピードについおていけなくて、疲れたのも正直なところ。
その日は、たっぷり昼寝

回復期病棟の看護婦さんは、気分転換のためにいろーんなことを考えてくれました。リハビリと気分転換を兼ねて。
毎月、看護婦さんがその月にあったかわいい絵を描いて、カレンダーを作り、それをコピーしたものをくれるんです。で、ナースステーションの前に集合して、みんなでワイワイ言いながら大ぬり絵大会。
12月には、ダンボールや、紅葉狩りのときに拾ったマツボックリなどで、クリスマスリース作り。
このとき作ったリースは今年の冬も我が家のリビングに登場することでしょう。
はたまた、看護婦さんの知り合いで、リコーダーアンサンブルをやっている人がいて、その方たちによるミニコンサート。
病は気からといいますが、気分が少しでも前向きになり楽しいことを楽しいと思えるようになれば、リハビリにも影響が出てくるとのこと。
確かに。

さて後日、看護婦さんが紅葉狩りの時に撮った写真を持って来てくれました。
自分で見てもはっきりとわかりました。
右側の唇(口角)が下がっている・・・
ほほ笑んでいるつもりだけれど、右の唇が下向き・・・

翌日、言語聴覚士のT先生に、直訴しました。
何を?
この続きは、長くなるので次回に・・・




日常生活をすることがリハビリ

2006-10-23 22:11:02 | リハビリ日記
病院では、することすべてがリハビリです。
お箸を持って食事をすること。
右手でハブラシを持ちハミガキをすること。
一人でトイレに行くこと。
着替えをすること。
お風呂に入ること。

この「お風呂」。
1週間に2回、入る曜日が決まっていました。
ただし、当然のことながら作業療法士のM先生やら他の先生方が見守る(見張る?)中での入浴。もちろん、その中には、たま~にですが男の先生もいたりします。ホントたま~にですが。
オバチャンになっても、やっぱり恥ずかしいものは恥ずかしい・・・正直ね。
でも、そんなこと言ってられませんから。これもリハビリですからね。

それに、浴室のタイルでツルン!と滑ったら危ないですからね。
最初は頭を洗うのも左手だけ。
シャワーは壁の引っ掛けるところに挿しておいて、自分が頭をシャワーのところへ持って行って泡を流すという状態。
体を洗うときも、右手と左手でタオルをつかんで両方に引っ張るような状態で背中を洗うのが普通だけれど、なにせ右手が自由にならないものだから、お風呂を洗うような、長い柄のついたたわし(?)を妹に買ってきてもらい、それを左手でつかみ背中をゴシゴシ。
う~ん、すごい格好だ・・・

湯船につかるときは、まず湯船の淵に腰掛け、健康なほうの左足から入り、次に右足をよっこらしょと持って行くという感じ。
湯船の中では浮力が働くので、ここぞとばかりに手足の曲げ伸ばし運動。

あまり長時間つかりすぎると血圧にも影響するので、そこそこで湯船とはサヨウナラ。
10人くらいは入れる、結構大きなお風呂でした。
1週間に2回の、楽しみ・・・。
早く毎日入れるようになりたいな。
それには、M先生のOKが出ないとダメなのでした。
そのOKが出たのは12月に入る頃。入院してから2ヶ月がたち、杖だけでも十分歩けるようになり、右手もずいぶんと動くようになり、両手で髪の毛が洗えるようになった頃でした。

おお~っ。毎日お風呂だぁ。頭がかゆいのをガマンしなくてもすむ~。
これが本音でもありました。

リハビリの合間を見て、毎日広いお風呂を楽しむようになりました。家より広~いお風呂。
ただし!
危険なので、メガネはかけて入ること(私はメガネがないと0.1ありません)
これがM先生からの条件でした。
それぐらい平気・・・と思いきや!
メガネが曇る。
仕方がないので、一度メガネにお湯をかけてから入ることにしました。

こうやって、徐々に自宅へ戻ってからの「日常生活」に基づいたリハビリが増えてきました。


霊感商法?

2006-10-21 16:26:06 | リハビリ日記
主人と私の祖母は、あまり面識がなく、ゆえに私の母が仲介でお互いを紹介するというようなことになりました。
ただ、今回のことが父の耳に入ると大変なことになるので、母は紹介した後は、主人と祖母が直接連絡を取り合い、母宛にこのことで電話をしないようにということになったそうです。
で、その偉い先生と主人が連絡を取って、お祓いの日が決定。
もちろん母は来ていません。

我が家に到着した偉い先生、
「外人さんが階段の上からじーっと見てる」
こう言ったそうです。
主人いわく、
我が家の庭は、アンティークレンガを敷き詰めていました(過去形ということに注意)
アンティークレンガは、外国などで門や外壁などに一度利用されたもので、利用された後の使用感に味があっていいと、結構人気のものです。
で我が家も、約70万円近くかけて、庭(といっても、駐車スペースと玄関にいたる部分)にアンティークレンガを敷き詰めました。そりゃあ素敵でしたよ。自分で言うのも変ですが。
さて、このアンティークレンガに外人さんが一緒に乗ってやってきたと”偉い先生”がおっしゃってると言うのです。
「だからどうせえと?」

レンガをはがさないと、外人さんはいなくならない、ということらしい。
どうやら偉い先生は、以前建築関係の仕事をしていたことがあるらしく、業者に頼むより格安で工事をしてあげるということらしい。
すっかり信じきっている主人は、工事をしてもらうと決めたらしく、既に打ち合わせを始めていました。

後日、外泊で家に帰ると・・・
確かにレンガははがされていました。が、一部残ってるじゃん!!
レンガをはがさないと外人さんいなくならないって言ったんじゃなかったっけ?
しかも、コンクリート敷きにしてあるものと信じていた私。
その辺のホームセンターで、1袋300円くらいで売ってるバラス(砂利)が敷いてある・・・。こんなの、私、つまづいてこけるでぇ。
一部レンガが残っているのは、もとのレンガの下に強力に貼り付けられていて取れない。コンクリートにしなかったのは、固まるまでに時間がかかり、雨が降るといけないし、車も駐車できない。これが理由。

主人は祖母に問いただした・・・
「あの先生は金の亡者やから、あんまり信用したらアカン」

は?????????????

その先生連れて来たん、誰???

で結局、最終的な御祓いをしてくれたのは、私の祖母。
何だったの?
工事代の12万円返して~!! きれいなお庭を返して~!!

これって、いわゆる霊感商法の詐欺だよねぇ。
しかも、親戚に・・・あまり考えたくない・・・