劉家勇主演の79年版『洪拳大師』 The Fearless Duo です。
この映画は当初、郭南宏による『洪拳鐵橋三』として台湾で製作され、実質的な監督に方偉翔(方翔)を起用するなどして、香港での公開時はその題名も『洪拳大師』に変更されている様です(香港版と台湾版でスタッフの表記が異なる)。郭南宏と言うと同時期には『五爪十八翻』も同じく劉家勇と黄正利主演で作られてますね。
※参考『五爪十八翻』は当初『[虫禽][虫渠]散手』という題名でありました。ちょっと読めませんが(汗)。
これがなぜ『五爪十八翻』に変化したのか非常に興味深いところなのですが、他にも『龍形蛇?』(?=「蛇拳」の刀に似た文字)なんてのもありタイトルに関しては本当に謎が多いところであります。
『洪拳大師』の製作時期は79年6月の映画雑誌に新作紹介記事があるため、この作品の製作年度は79年が有力と思われます。(推測に過ぎませんが『五爪十八翻』→『洪拳大師』の流れではなかったかと。)
また、香港および台湾の公開日は判明しておらず、台湾ではもしかすると79年公開の可能性もあるのですが確固たる証拠はありません。一応、iMDbには1979/7/1がリリース日として記載されていました。但し、信憑性がなくどこの地区なのかも不明のようです。
この映画を製作したプロダクションは香港の嘉氏影業というところでここは他にも『迷蹤霍元甲』(80)などを製作していました。
デザインはそっくり
こちらも黄正利主演であり、ネームバリューの高い韓国人・権永文も参加していますね。『迷蹤霍元甲』にはこの大物二人が実際に対決しています。この黄正利VS権永文戦は他の映画でも十分ありそうですが、それが何であるかパッとすぐに思い浮かばず、これを何とか機械的に調べられないものかと日頃から悩んでいます。(各作品において対戦歴が簡単に調べられるような仕組みを考案中です。是非実用化させたいと思っております。)
今回の『洪拳大師』。この手のアクション物は狭い画面ではダメなのでワイドスクリーンなら、この通り見易くなるのでうれしいものです。
空が澄んでてきれい。特訓日和だな。
本編は唖然としてしまうほど突っ込みどころ満載の超おバカ映画になってしまっているケド・・。
ほんとアホだね~
この映画のDVDを購入される方はおそらくマニアと思いますので、特に黄正利ファンでしたら既に入手済のことだと思います。入手方法はオンラインショップなど製品版を販売しているところがないため今のところブートを扱う業者に頼るしかなさそうです。
それにしても今回黄正利が鬼脚七だったというのには驚きました。
見よ!これが黄正利の鬼脚だ。
鬼・鬼・鬼
ストーリーより彼の足技にだけ酔いしれたい作品でした。
ところで、鬼脚七を演じたスターといえば、やはりこの人、ワンチャイのくまきんが筆頭にあげられますね。(これを見ちゃったら他が見れない・・)ドニーの『蘇乞兒』(93)も見たくなっっちゃいますね!
他にはユンピョウが『黄飛鴻之鬼脚七』(93)で演じてみたり、古くは元祖・黄飛鴻俳優クワン・タクヒンが出演した『黄飛鴻與鬼脚七』(80)とか。(これは白彪)
おっと、忘れてはいけない。梁小龍サマの『黄飛鴻四大弟子』もそうでした。
誰だったのか改めてみると、熊欣欣・ブルース・リャン・白彪・元彪、そして黄正利と鬼脚七を演じてきた歴代のカンフースターはなかなかのメンツだったんですねー。
今回はONI-ASHI”鬼脚七”について少し考えてみました。
ワンチャイより
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