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モンキーフィスト猿拳

2011-02-07 23:45:59 | 七十年代作品【1979】

     ザー ジア シャオ ズ
原題   雜家小子     Knockabout

公開日 1979/4/12(土)        嘉禾電影有限公司 作品
                  2,830,519HK$ 1979年度第11位
スタッフ&キャスト

監督  洪金寶(サモ・ハン)

出演  元彪(ユン・ピョウ)
    洪金寶(サモ・ハン)
    梁家仁(レオン・カーヤン)
    劉家榮(ラウ・カーウィン)

解説
兄弟分をなくした若者が、死に物狂いで修行して乞食の師匠に伝授された最高拳“猿拳"を使って仇討ちする姿を描くカンフー映画。ユン・ピョウの初主演作品で、香港映画界の重鎮サモ・ハン・キンポーが監督・共演した。1980年、日本においても劇場公開されている(東宝東和配給)。80年代後半には英語プリントのVHSが発売され収録時間は92分となっており、劇場の上映時間と同じ長さとなっている。2007年発売の国内盤DVDは104分のロングバージョン。

ストーリー
ペテン師稼業の小寶(元彪)と大寶(梁家仁)の2人は今日もカモを探す。そして換金屋の阿偉(陳龍)から銀貨を巻き上げる事に成功する。しかし、金を肥乞丐(洪金寶)に横取りされてしまった。カジノではニセ金を使い、カジノの用心棒たちに袋叩きに遭ってしまう。次のカモを見つけるが、そのよそ者の男は一枚上手であり警察隊長(麥嘉)も現れ失敗に終わる。小寶たちの手口が通じなかった男・賈武刀(劉家榮)はカンフーの達人でもあり彼に弟子入りすることに。実は賈は老狐狸と呼ばれた指名手配中の悪党だった。賈の弟子となった2人はカンフーが上達するとカジノに仕返しに行った。2人で茶を飲んでいると役人が悪人グループの聞き込みをしていた。ビラを見た小寶は師匠の居場所を教えてしまう。賈を捕まえに来た役人・老虎狗(火星)はついに老狐狸を見つけた。その後、小寶は師匠がその役人を殺すところを目撃してしまい口封じに殺されかかるが、戻ってきた大寶が賈を押さえ付け小寶の身代わりとなって殺されてしまう。逃げ出した小寶は、そばに肥乞丐がいる事に気付く。肥乞丐は猿拳の大家だった。大寶の仇討ちの為、最高拳である”猿拳”を必死の思いで身に付けた小寶は、乞食に扮した警察官・肥乞丐と協力して賈を倒すのだった。

 

サモ・ハンが「燃えよデブゴン」シリーズで人気絶頂だった80年代当時、ゴールデン洋画劇場で「燃えよデブゴン5」として放送された。初放送は85年2月16日(土)と若干出遅れ、香港電影百科にも放送の記録が載らなかった。この吹替版が秀逸で、当時、香港映画の日本語吹替で活躍されていた目黒裕一氏がユン・ピョウの声優を演じ、まだ21才と若かったユン・ピョウにピッタリで個人的にはとても気に入っている。(目黒氏は「ヤングマスター」に続きユンピョウ声優は2度目。)

乞食のサモ・ハンがユン・ピョウの師匠をつとめたのは「酔拳」の影響であったと思われるが、サモ・ハンのインタビューによれば当初乞食の役は無く、サモ・ハンが主役だったものをユン・ピョウ主役に変更したとの事。78年11月撮影開始し、サモ・ハンが武術指導を担当。ラム・チェンイン、ビリー・チャンも助手で参加することになり『醒目仔蠱惑招』で洪家班が誕生する直前の作品となる。
この映画の脚本はラウ・ティンチーが完成させた。(冒頭でチャン・ルンの父親としても登場している)ジョン・ウーも在籍する香港電影編劇家協会のメンバーでもあったティンチーはゴールデン・ハーベストで「Mr.BOO!ギャンブル大将」や「ヤングマスター」等多数の脚本を担当した。

国内でも数種類のDVDが発売されたが、英国盤DVD(HKL製)には唯一、赤バックフッテージ"Back-to-Red"が収録されている。
なお、香港公開前の79年4月3日(火)、『雑家小子』記者招待会に駆けつけたのがジャッキー・チェン。サモ・ハン、ユン・ピョウら出演者一同に混じって記念撮影している様子が記録されている。

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