こんにちは管理人です。
最近ショウブラ映画にどっぷりつかってしまいまして、他の映画に興味が無い訳ではないのですが、
しばらくの間、こんな状態が続くと思います(汗)。
邵氏ファンの方もどうぞおつきあい下さいませ。
また、こんなのを取り上げてほしいとかご要望がありましたらコメントいただければと思います。
さて、今回は、73年の香港公開作品『女集中營』についての記事です。
いわゆる女囚モノで、日本軍に捕虜として収容された国際紅十字会の人々らが脱出劇を展開するという抗日映画です。
ジャンル的には友人が命名した"ポロリ" カンフーですねw。
とにかく露出が多いこの作品、カイ・チーホンがまだホラー映画に開眼する前になるかと思います。
女囚モノだと東映の女囚さそりなんてありましたね。
そう、さそりの梶芽衣子なんていったら某時代劇のチャンネルで鬼平で見るぐらいですが、
女囚シリーズはいまとなってはあまり見る機会も無くなってしまっています。。
目の表情で一世を風靡した彼女ですからテレビで見かけるとうれしいというか目がシャキッとしますね!(笑)。
もっとも本作の女優さんは梶芽衣子とは目つきが圧倒的に違います(弱い)けれども・・。
(目の大きい、柴咲コウがリメイクやったらどうなるかな??)
本作も女囚シリーズに影響して邵氏で作っちゃえ的な1本だと思われますが、桂治洪が途中降板した(?)監督に代わってメガホンを取ってます。
ところで、集中營って収容所とか野営地キャンプのことで、その第十三女子収容所が舞台なんです。13個もあるの?(笑)
刑務所とは若干ニュアンスが違いますが、脱獄がテーマの映画とかもメッチャ面白いですよね。
例えば、有名人が書いた獄中日記とか元刑務官の秘話なんて書籍も興味があって読んでみたいですが、
映画だと、イーストウッドの「アルカトラズからの脱出」とか好きですね。
この映画に関しては、邵氏のレア監督 牟敦芾(ムー・トンフェイ)の『黒い太陽731』(88)なんかで
描かれている日本軍のグロい戦慄表現じゃないの?という指摘の声なども聞かれます。海外ですと、こんな事書いてる方もいるようです。
本作のメインキャラですが、通訳クオトン役で登場のMr.ショウブラザースこと羅烈が、サングラスかけてやばいぐらいにカッコいいんですよ!
(ここだけでも一見の価値あり!)
途中デンマークの青い目の女優さん(バート・トーヴェ)といい仲になっちゃうんですが、
カーキの軍服脱いでちょっとだけ和服姿になる羅烈がまたいい!!
お茶を飲んじゃったりする
あと、刑務官の中につよーい女性がいるんです。
テリーもら じゃなかったテリー・ラウ(劉慧茹)の看守さん。こわーい役だったなぁ。
マコって名前でw。最後まで生き残るんですが、やはり主役では無いということで・・・。
ラウさん(右端)
それから、収容所のお偉いさんだとやはりこの人になっちゃいます王侠(ワン・シャー)。
フンドシとか大好きな人ですが(画像は自粛w)、
日本人なんで「バッキャロー」なんてセリフも聞こえてきます(笑)。チャーリー親分みたいですね!
「燃えよデブゴン」で女友達のアーチェン役だった李海淑さんも女囚役で諸肌脱いだ演技してます。
この映画でけっこう活躍する彼女、燃えデブ以前にこんな映画にも出演されていたんですね!
あともう一人、脱出に協力してた陳鳳真さん(この人分かりますかね?ほとんど無名だけどw。『少林門』など)という味方の兵士兼調理人役で好演されてたハンサム男でした。
李海淑と陳鳳真(レア)さん
そして、ここからが電影フリークス的ポイント解説です!
えーと、割とオーソドックス(?)な女囚モノと思われがちなのですが、
確かに今回は残念ながら『洋妓』のような白熱したポロリ・カンフー対決はまだありません。。
その代わりと言ってはなんですけど、中盤のカーアクションのシーン。日の丸パタパタ迷彩色のトラックと羅烈が運転する脱出メンバーを乗せた車とのバトル!
ここは映画的に斬新でかなり面白い。(ここは邦画じゃ無理だし、絶対チーホンだね!)
そして、梅生さんと李敏郎のヒゲヒゲコンビ♪(わたしはこのお二人が好きなのだw)
まずこのリー・ミンランさんはこの手のショウブラ映画や他社作品にも必ずと言ってよいほど出演される功労者ですが、大抵途中でヤラれちゃう役ばかりです(笑)。
この通り、いい役者さんです。
彼にはカッコよさは無いんですけど、全くいやらしさが無いんです!(性格いいんでしょうね)
酔っ払いのミンラン
ミンランさんはのちの『洋妓』にも出演なさっています。また王侠と一緒に(笑)。王侠、ミンランはそのまま、羅烈の代わりとして岳華に変更!
梅生さんは、ほんと出番少なくて一瞬映るぐらいで残念ですが、この人がいると映画の雰囲気が変わりますよね。今回は、炎天下で水筒で水を飲む日本兵士役。とりあえずこれで良いと思います。
梅さ~ん
ということでこの映画は、以上で挙げました人物以外は特に説明不要ですw。
ラストは、惨いシーンで終わってしまいます。あー恐ろしや~。
ショウブラで他にも似たような映画があるかも知れませんが、この時期に製作された映画としては前半こそ収容所内ばかりとなりますが、後半は広大な山地、森林地帯、洞窟、崖などでの撮影でメッチャ良いですね!
そもそも女囚ネタですので、撮れる監督さんも限られていた・・という事かも知れません。
女優さんも頑張っていたと思いますが、人気のある方とかではさすがに無理ですもんね(オファーがあったかは不明)。
個人的な感想は、流石だね、羅烈!に尽きますが、これを見て邦画とは違った香港テイストの女囚モノが楽しめたと思いますので良かったと思います。(あ、80年代?香港映画にも確かあったかな?)
ちなみに今回の映画の武術指導はルーチェンこと鹿村さん。
鹿村氏はホントにチーホン監督とつるんでましたので、監督の作品には殆ど参加して一緒に映画を作り上げていたのですからもう何でも知っている仲でしょうね!
それではまた次回。
イケリエよかった!