京の辻から   - 心ころころ好日

名残りを惜しみ、余韻をとどめつつ…

精神安定剤

2024年05月11日 | 日々の暮らしの中で
抹茶の中にいるみたい・・・ ?


ホトトギスの声を耳にしながら、いっせいに芽吹いた美しい新緑の中を歩いた。
葵祭が近いことが思いだされた。


そして東本願寺にお参りした。数珠を手にのお参りは精神安定剤、こころの休めどころとなる。
このところまた夜の眠りが浅い。12時頃まで横になって本を読んでいて、いつしか眠ったと思うと目が覚める。時計を見れば夜中の1時半、2時半。ついさっき寝たところじゃないの。
眠れなくて、また本を開く。いつのまにかに眠って、目覚ましに起こされる。睡眠が極めて小刻みになっている。
まあ、ちょっと気になることを抱えているせいかなと思うが、ときおりこういう日々がやって来る。眠れる日はあるのだからと、余り気にしないようにしている、が…。

本願寺を後にして書店へ向かった。『月ぞ流るる』(澤田瞳子)の購入を予定していたが、乙川勇三郎氏の『クニオ・ヴァンブルーセン』を見つけ、変更した。
言葉に導かれる、端正で無駄のない文章が好きで、迷わず決めた。文庫化を待っていた『星落ちて、なお』と一緒に手に入れて、気持ちうっきうっき、家路を急いだわ。…昨日のこと。




今日は昼から文章仲間が集った。気温が上がり外の日差しは強いが、堂内は快適。

『この地上において私たちを満足させるもの』の中に、乙川氏は〈読書の意義は共感することよりも自分とは違う人間を見つめることにあると思う〉という一文を残してくれた。
仲間の作品を読み味わう時にも、この視点は意識したい。
〈わかりやすいことは薄っぺらでもある。何も考えさせない小説に良質な読後感は生まれない〉ともある。
読むに値するものであること…、こりゃキビシイ。
コメント (4)
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