こだっちとくうすけの冒険

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 こだっちとくうすけ より

「初音」と「見返り」

2011年03月16日 05時55分55秒 | 言葉の面白さ・楽しさを知ろう
おつかれさまです

今日は、この二つの言葉を

ピックアップしていきたいと思います


「初音」(はつね)・・・

鶯(うぐいす)がその年はじめて鳴く声を、

「初音」といいます。

ただ、単に「初音」といえば、

それは、鶯が初めて鳴く声のことです。

昔から、人々が待ち焦がれ、こよなく愛した声ですね。

「春告鳥(はるつげどり)」とも呼ばれる鶯。

ほかにも、「歌詠み鳥」「人来鳥(ひとくどり)」

「花見鳥」「春鳥(しゅんちょう)」・・・・・。

今では禁じられていますが、

中世から江戸時代は、

鶯を飼うこと流行したそうです。

鳴き声の優劣を競う「鶯合わせ」も行われました。

そのために、きれいな声の鶯を先生にして、

美しい鳴き方を仕込んだとか。

鶯にも大変な時代があったのですね。

なんといっても、鶯が感じたままの、本物の春の歌が最高。

今年も、「初音」の季節がやってきました。






「見返り」(みかえり)・・・振り返ること。

江戸時代、吉原遊郭の大門へ下る坂道にあったという「見返り柳」。

各地に残る「見返り松」・・・。

立ち去る時に、心ひかれ、

何度も振り返ったことから、こう呼ばれるようになりました。

「見返る」は、やがて、気にかける、

かえりみるという意味でも、使われるようになります。

「愛」という感じの成り立ちには、

いくつかの説があるのですが、

そのひとつに、後ろをかえりみて、

たたずむ人の形である・・・という説があります。

立ち去ろうとして、

後ろに心がひかれる人の姿だというのです。

まさに、「見返り」の姿です。

担保や代償という意味で使われだしたのは、ごく近代のこと。

振り返るといういみでも、

あまり使われなくなった「見返り」は、

なんだか愛を失ってしまったような気がします。

求めるものではなかったはずなのに・・・。

自分の行く手を見ることばかりでは、

見失ってしまうものもあるのですね。
コメント
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