寿司でお腹がいっぱいなのに外の散歩は吹雪でそろそろどこか避難したいと思っていた小樽で、年末年始は閉まっている旧日銀小樽支店へ入ってみることにしました。唐津出身の辰野金吾先生設計だと知っているだけで、まともに鑑賞したことがありませんでした。ちなみに今の正式名称は、金融資料館といい、日本で一つしかありませんし、東京以外に(しかも北海道に)あること自体珍しいと思います。
偶然が重なりちょうど1日1回しか開催されないガイドツアーに参加することに。勿論オフシーズンなので、うちの家族だけでガイドさん独り占め?です。
最初に建物の説明で、柱にとりつくメダル?と思っていたのが実は北海道の守り神=シマフクロウだったなんていきなり驚きです。さらに明治の建物だったのに火の気を嫌う銀行らしく暖房器具は当初からスチーム。また2階に巡らされている
ギャラリーは、もともと銃を携えた守衛が来店者を監視する場所だった・・・とか。うへーそうだったんですか?がてんこ盛り。ちなみに上棟式の日の写真も残っていて、
この建物が当時そうとう豪勢だった様子がうかがえます。
次は大金庫のコーナー。この前日にホテルの液晶テレビで見たブラタモリが都銀の現役金庫を紹介していましたが、日銀のも負けていませんでした。ちなみに、ぶらさっぽろしていると北洋銀行大通り店にも金庫レプリカがあるのを発見し
こちらは丸形で日本製でした。金庫ばっかり・・・偶然は重なるモノです。中に入ると
模擬紙幣が山積みで、本物なら数兆円でしょう。ちなみに1億円を
身体で体験するコーナーで、10キロあるのを持ち上げてみましたが確かにずしりと来ます。昔ある首相のところに5億円が運ばれたかどうかが云々されましたが、確かに秘書ひとり紙袋で運ぶのは50キロが限界でしょうね。
最後は紙幣の偽造防止策について。ちょうど偽札がサブテーマの「悪貨」を読んでいたところだったので、日本のお札の偽造防止技術に興味があり、ガイドさんの説明がすいすい脳みそに染み渡りました。公表されている・・・という限定情報では、千円札の桜の花びら↑に「ニ・ホ・ン」という隠し文字があるなどいくつかテクニックを教えていただき、最後はお札のくず?を1万円分土産に頂きました。
最後に個人的な感想ですが、銀行の銀行=日銀のプライドは相当凄くて、ドアの紋章や天井照明の模様など、建物の至る所に目玉マークが散りばめてありました。これが本店ならどのようなデザインになるのか興味津々なので、次回は日本橋に是非お邪魔しようと、親子で合意したのでした。