似顔絵教室では描き方ではなく、ものの見方を指導してきました。(ですます調をやめます)
描き方は人それぞれだが、似顔絵を描くには日常と違ったものの見方が必要になってくる。
まず、髪型と輪郭を見ること。
似顔絵というと、目鼻口などの細部に目が行きがちだが、その人らしい髪型と輪郭さえ描ければ、のっぺらぼうでも似てくる。
次に、目と鼻の位置と大きさと角度を同時に見ること。
どうやって同時に見るのかというと、目と鼻の頂点を角とする三角形をイメージし、その形を見るのである。
ここで注意しなければならないのは、「見る」のであって、「描く」のではないということ。
説明図にすると描くしかないので難しいが、目の角度を写実的に回転させるわけではない。
描くときには、あくまで自然に。
実際に足を運んでいただいた方は分かっていると思うのだが、見本は「ものの見方」であり、「描き方」ではない。
それを描き方として真似されても困る。
これは模写の問題が関わってくる。
手本を模写して学ばせる先生もいらっしゃるだろうが、私は模写を推奨していない。
それは、自然な感覚的な誇張を促すためである。