新潟の野鳥・フィールドノート

新潟で観察した野鳥を写真で紹介します.野鳥の日常生活に光を当てられたらいいなーと思っています.

サンコウチョウ 楽園に舞う

2015-06-16 04:08:34 | カササギヒタキ科
 サンコウチョウ 学名・Terpsiphone atrocaudata 英名・Japanese Paradise Flycatcher

 サンコウチョウ,魅惑の鳥です.幾度となく奈落の底に突き落とされました.それでも離れることができませんでした.
 「サンコウチョウ 楽園に舞う」,その片鱗でも捉えることができたでしょうか? 多分,今年最後のサンコウチョウになるでしょう.「サンコウチョウだけが鳥ではない」と自分に言い聞かせながら,この記事を書いています.そして,また,奈落の底に突き落とされた己を思い知らされるのでした. 

サンコウチョウ 雄.
撮影日時 2015.06.13 撮影場所 新潟県新潟市


サンコウチョウ 雄.
撮影日時 2015.06.13 撮影場所 新潟県新潟市


サンコウチョウ 雄.
撮影日時 2015.06.13 撮影場所 新潟県新潟市


サンコウチョウ 雄.
撮影日時 2015.06.13 撮影場所 新潟県新潟市


サンコウチョウ 雄.
撮影日時 2015.06.13 撮影場所 新潟県新潟市


サンコウチョウ 雌.
撮影日時 2015.06.13 撮影場所 新潟県新潟市


サンコウチョウ 雌.
撮影日時 2015.06.13 撮影場所 新潟県新潟市

バン 羽繕い後の「伸び」

2015-06-15 04:50:36 | クイナ科
 バン 学名・Gallinula chloropus 英名・Common Moorhen

 蓮の葉の上で羽繕いをするバン.気持ちよさそうに瞼を閉じていますが,その瞼が白い.バンの瞼が白いとは,はじめて知りました.
 羽繕いを終えたバンは,両翼を上に上げ,頸を前に伸ばして「伸び」をしました.パソコンに向かいこの投稿記事を書いている僕も,思わず「ウーン」と伸びをしてしまいました.「伸び」は,人にも伝染するようです. 

バン.
撮影日時 2015.06.11 撮影場所 新潟県新潟市・福島潟


バン.
撮影日時 2015.06.11 撮影場所 新潟県新潟市・福島潟


バン.
撮影日時 2015.06.11 撮影場所 新潟県新潟市・福島潟


バン.
撮影日時 2015.06.11 撮影場所 新潟県新潟市・福島潟


バン.
撮影日時 2015.06.11 撮影場所 新潟県新潟市・福島潟

バン 小さな黒いヒナ

2015-06-14 09:15:12 | クイナ科
 バン 学名・Gallinula chloropus 英名・Common Moorhen

 バンは,新潟では留鳥ですが,冬季は数が減少します.過っては,水辺ならどこででも出会えた野鳥でしたが,現在は激減しており,「クルルルー」という鳴き声(俗に「バン笑う」というそうです)もほとんど聞くことができなくなりました.バンの笑い声の響き渡る日が再び戻ってくるのでしょうか.

 蓮池に「コッ.コッ.コッ」という小さな鳴き声が聞こえました.バンです.額板と嘴の赤がよく目立ちます.蓮の葉の茎の間で,チラチラと動く小さな黒い影.バンのヒナです.蓮の葉の上を不釣合いなほど大きな足と長い指で歩いています.蓮の葉の下で,バンの親鳥が「コッ.コッ.コッ」と鳴いています.離れたヒナを呼び寄せているようです.上空には,トビが旋回しています.長居は危険です.次に会う時には,大きく育ち,二番子の可愛い弟,妹の世話を手伝っていることでしょう.

バン 成鳥.
撮影日時 2015.06.11 撮影場所 新潟県新潟市・福島潟


バン ヒナ.
撮影日時 2015.06.11 撮影場所 新潟県新潟市・福島潟


バン ヒナ.
撮影日時 2015.06.11 撮影場所 新潟県新潟市・福島潟


バン 成鳥.
撮影日時 2015.06.11 撮影場所 新潟県新潟市・福島潟


バン 成鳥.
撮影日時 2015.06.11 撮影場所 新潟県新潟市・福島潟

カッコウ 初夏の福島潟

2015-06-13 04:45:42 | カッコウ科
 カッコウ 学名・Cuculus canorus 英名・Common Cuckoo

 カッコウは,夏鳥です.他の鳥の巣に卵を産み落とし,雛を育てさせる「托卵」という習性で有名です.托卵先は,オオヨシキリ,コヨシキリ,モズ,チゴモズ,アカモズ,ホオジロ,アオジ,キセキレイ,セグロセキレイ,オナガなどが知られています.

 6月11日,初夏の福島潟を訪れました.広いヨシ原には,オオヨシキリの「ギョギョシ,ギョギョシ」のさえずりで満ち満ちていました.そして,托卵すべきオオヨシキリの巣を探して飛び回るカッコウの姿と「カッコウ.カッコウ」と声を張り上げて鳴き叫ぶ声.
 托卵先を探すのなら,ひそかに物陰に隠れて相手の動きを伺ったほうがよさそうですが,どうもそうではないようです.枯れ木の先や電線など,姿があらわに見える場所で鳴く雄のカッコウ.そのカッコウを攻撃するオオヨシキリ.カッコウの雌は,オオヨシキリの雄に対する反応で巣の場所を知り,攻撃を受けているその隙に卵を産み落とす,そんな共同作戦を行っているようです.のどかに聞こえるカッコウの鳴き声の裏に,生き残るための策略が隠されていたのです.

カッコウ.
撮影日時 2015.06.11 撮影場所 新潟県新潟市・福島潟


カッコウ.
撮影日時 2015.06.11 撮影場所 新潟県新潟市・福島潟


カッコウ.
撮影日時 2015.06.11 撮影場所 新潟県新潟市・福島潟


カッコウ.
撮影日時 2015.06.11 撮影場所 新潟県新潟市・福島潟


 6月11日,福島潟で観察された野鳥は,次のとおりでした.
 キジ,カルガモ,カイツブリ,カンムリカイツブリ,キジバト,カワウ,ヨシゴイ,ゴイサギ,アオサギ,ダイサギ,バン,カッコウ,クロハラアジサシ,トビ,カワセミ,モズ,オナガ,ハシボソガラス,ハシブトガラス,ヒバリ,ツバメ,ヒヨドリ,オオヨシキリ,コヨシキリ,ムクドリ,スズメ,ハクセキレイ,カワラヒワ,アオジ(全29種)

コムクドリ 今回は雌が主役です

2015-06-12 07:21:32 | ムクドリ科
 コムクドリ 学名・Agropsar philippensis 英名・Chestnut-cheeked Starling

 コムクドリの雌,雄のような紫色の光沢はありません.頬の赤褐色もありません.色彩的には地味です.でも,この目を見てください.つぶらな瞳が可愛いです.おしとやかな感じですが,群でいるときは「ギュル.ギュル」「ギャー.ギャー」とうるさいです.今回は,雌が主役で雄はおまけです.

コムクドリ 雌.
撮影日時 2015.06.10 撮影場所 新潟県新潟市


コムクドリ 雌.
撮影日時 2015.06.10 撮影場所 新潟県新潟市


コムクドリ 雌.
撮影日時 2015.06.10 撮影場所 新潟県新潟市


コムクドリ 雌.
撮影日時 2015.06.10 撮影場所 新潟県新潟市


コムクドリ 雌.
撮影日時 2015.06.10 撮影場所 新潟県新潟市


コムクドリ 雄.
撮影日時 2015.06.10 撮影場所 新潟県新潟市


コムクドリ 雄.
撮影日時 2015.06.10 撮影場所 新潟県新潟市


コムクドリ 雄.
撮影日時 2015.06.10 撮影場所 新潟県新潟市




オオムシクイ 現在北上中

2015-06-09 05:34:18 | ムシクイ科
 オオムシクイ 学名・Phylloscopus examinandus 英名・Kamchatka Leaf Warbler

 オオムシクイは,新潟では旅鳥で,春の渡りでは5月の下旬から6月の初旬にかけて多数が北上してゆきます.

 僕の記憶の中では,オオムシクイとニセアカシアの花が強く結びついていました.例年,ニセアカシアの若葉が伸びるとオオムシクイのさえずりが聞こえ始め,花の満開の時期がオオムシクイの渡りの最盛期と重なっていたからです.しかし,今年は暖かな日が続いたせいか,ニセアカシアの開花が早まったようです.オオムシクイの渡りも早まるかと予想したのですが,オオムシクイの暦のほうが正確でした.というよりもオオムシクイの渡りが若干遅れ気味のようです.花が散ってしまった5月29日,新潟市の海岸松林で今年最初のさえずりを聞きましたが,その数は少なく,その後も増えてゆく様子が感じられませんでした.6月5日,ようやく降るようなさえずりを聞くことができました.「チチブ,チチブ」と聞こえるさえずりはやや高く,「ジジロ,ジジロ」と聞こえるさえずりはやや低く聞こえます.間に「ジッ,ジジッ」や「リュッ,リュッ」と聞こえる地鳴きを挟みます.6月7日,新潟市西蒲区の角田山,6月8日,南蒲原郡田上町の護摩堂山でも多くのさえずりを聞きました.オオムシクイの北上が最盛期を迎えたようです.

 オオムシクイは,日本鳥類目録改訂第6版まではメボソムシクイという種の中の一亜種,コメボソムシクイとされていましたが,同目録改訂第7版ではメボソムシクイという種から独立したオオムシクイいう種に分類されました.メボソムシクイ,オオムシクイ,コムシクイは,形態が非常に似通っており,野外での姿による識別は困難とされています.そのため,種独特のさえずりや地鳴きで判断するのが一番確実なようです.ここに紹介するオオムシクイも最終的にはさえずり,地鳴きで識別しています.

 
オオムシクイ.
撮影日時 2015.06.05 撮影場所 新潟県新潟市


オオムシクイ.上と同一個体.
撮影日時 2015.06.05 撮影場所 新潟県新潟市


オオムシクイ.上と同一個体.
撮影日時 2015.06.05 撮影場所 新潟県新潟市


オオムシクイ.上と同一個体.
撮影日時 2015.06.05 撮影場所 新潟県新潟市


オオムシクイ.過去の撮影画像.
撮影日時 2011.06.03 撮影場所 新潟県新潟市



ムクドリ 幼鳥・巣立ちの季節

2015-06-07 05:00:52 | ムクドリ科
 ムクドリ 学名・Spodiopsar cineraceus 英名・White-cheeked Starling

 ムクドリの幼鳥は,巣立ち後しばらくは親鳥と一緒に行動して餌をもらっています.しかし,やがて親元を離れて幼鳥同士で群を作ります.数十羽,数百羽の群で,電線にとまっている姿を見かける季節になりました.

 新潟市西区の佐潟では,ソメイヨシノの赤く熟したサクランボを「ギャーギャー」と騒がしく鳴きながら啄ばんでいました.芝生で餌を探している群もいました.しばらく観察していると,1羽の幼鳥が何かを嘴で摘み上げました.「オイオイ,それは枯れ葉だよ.食べられないよ」 幼鳥は,こうやって勉強しながら成鳥へと育ってゆくのでしょう.

ムクドリ 幼鳥.幼鳥は全体が褐色で,メリハリがありません.
撮影日時 2015.06.01 撮影場所 新潟県新潟市・佐潟


ムクドリ 幼鳥.ほっぺの淡色部が狭く見えます.
撮影日時 2015.06.01 撮影場所 新潟県新潟市・佐潟


ムクドリ 幼鳥.嘴が短めで,成鳥と比べて黒っぽく見えます.
撮影日時 2015.06.01 撮影場所 新潟県新潟市・佐潟


ムクドリ 成鳥.やはり,成鳥は色にメリハリが利いています.嘴・足の色も鮮やかです.
撮影日時 2015.06.01 撮影場所 新潟県新潟市・佐潟



チゴモズ 彼女がやってきました

2015-06-06 10:38:44 | モズ科
 チゴモズ 学名・Lanius tigrinus 英名・Thick-billed Shirike

 5月25日に初認したチゴモズ,5月27日,現地に行くと声は聞こえず,姿も見えません.「今年も駄目だったのか」と半ばあきらめながら,探し回ること数時間.初認した場所から100メートルほど離れた林で、ひっそりと枝にとまる雄を見つけ出すことができました.残っていてくれたのです.しかし,まだ雌の姿は確認できませんでした.

チゴモズ 雄.
撮影日時 2015.05.27 撮影場所 新潟県新潟市



 5月29日,林の中に動く茶色の背中を発見.脇に褐色の鱗模様,目先が白っぽく見えます.チゴモズの雌です.雌がやって来ていました.雌は,雄よりも数日遅れて繁殖地に到着するようです.雌のそばに寄り添うようにとまる雄の姿も確認できました.でも,喜んでばかりいられません.これから雄の涙ぐましいほどのプレゼント攻勢,ダンスによる求愛行動が行われるはずです.それによって,雌が受け入れてくれるかどうか決まるのです.「がんばれよ彼氏!」

チゴモズ 雌.
撮影日時 2015.05.29 撮影場所 新潟県新潟市


チゴモズ 雌.
撮影日時 2015.05.29 撮影場所 新潟県新潟市


チゴモズ 雌.
撮影日時 2015.05.29 撮影場所 新潟県新潟市


チゴモズ 雄.
撮影日時 2015.05.29 撮影場所 新潟県新潟市

オオタカ  獲物に喰らいつく

2015-06-05 04:26:51 | タカ科
 オオタカ 学名・Accipiter gentilis  英名・Northern Goshawk

 林の中で,オオタカの鳴き声が響き渡っていました.横に伸びた松の幹にとまる雌,その黄色い足,鋭い爪の下には獲物が押さえつけられています.一心不乱に獲物に喰らいつく姿は,野生そのものです.嘴を大きく開き,足は骨ごと,肉も皮も内臓もそのまま飲み込む迫力.これが彼ら,彼女らの日常なのです.生きるということは凄まじいものなのです.

オオタカ 雌・成鳥.
撮影日時 2015. 撮影場所 新潟県 


オオタカ 雌・成鳥.
撮影日時 2015. 撮影場所 新潟県


オオタカ 雌・成鳥.
撮影日時 2015. 撮影場所 新潟県


オオタカ 雌・成鳥.
撮影日時 2015. 撮影場所 新潟県


 

ツバメの子はツバメ 飛翔

2015-06-04 05:49:18 | ツバメ科
 ツバメ 学名・Hirundo rustica 英名・Barn Swallow

 早くも6月です.ツバメの一番子が巣立ちました.青々と成育する水田の上を数羽のツバメが飛び交っていました.よく見ると,尾の短いツバメが混じっています.嘴の付け根,口角が黄色っぽく見える幼鳥です.それにしても上手に飛ぶものです.やはり,ツバメの子はツバメです.

ツバメ 幼鳥.尾が短い.
撮影日時 2015.06.01 撮影場所 新潟県新潟市


ツバメ 幼鳥.まだまだ嘴が黄色い子供です.
撮影日時 2015.06.01 撮影場所 新潟県新潟市


ツバメ 幼鳥.下の成鳥と比較してみてください.翼の先端に丸みがあります.
撮影日時 2015.06.01 撮影場所 新潟県新潟市


ツバメ 成鳥.
撮影日時 2015.06.01 撮影場所 新潟県新潟市