お前より、

鶴田君の母は、91才だったそうです。
最初に会ったのが、
24～25年位前ですから、今の僕と同じ年位だったのでしょう。

何回会っても、穏やかな笑みを浮かべていました。

生前、最後に会ったのは、3年位前だったでしょうか、
彼の家の前に車を止めると、ガラス戸を開け、いつもの笑顔で迎えてくれました。

『お前より、社長の方が若いね～』この言葉を鶴田君から聞きました。
最後の言葉です。

亡くなった次の日、会いに行きましたが、
小柄な体が更に小さくなっていました。

91才、天寿を全うし、良い人生だったと思います、



「人の死は、病気や事故で死ぬのではない、天命だ」
いつ、天命が訪れるか分かりません、
その時が来て、あわてない様な生き方をしたいものです。




側溝の隙間に種が落ちたらしく、ヒッソリとそして誇らしくユリが咲いています。
植物は、与えられた場所、環境に文句を言わず生きていきます。
人間は、自分自身で環境も場所も変える事が出来ます。
世間や世の中に文句を言う前に、自分自身を変えたいものです。