12日の日曜日3

「いや～、懐かしいな～」
「懐かしいでしょ、昔憧れでした。GT-Rには興味が無かったんです」

「綺麗な車ですね。塗装をやり直したんですか？」
「買った時には、塗り替えてありました」

「どうやって買ったんですか？」
「インターネットで調べて」

「インターネットで買ったんですか！？」
「調べてから観に行きました。2回2カ所観たのですが、これが良かったので。本当は白が欲しかったのですが、この車の程度が良かったので決めました。赤は珍しいですよね」

「女房が若い時、この色のGT-Bに乗ってたんです。屋根を黒の艶消しにして」
「当時GT-Bに乗っていた奥さんは、良いとこの娘さんだったんですね～」

「ま～、そうです。当時この車1台で、2DKの借家が2軒建ったものな～。借家1軒70万～80万位だったもの」
「そうですよね～」

「昭和20年生まれですが、同じ年位ですか？」
「はい、少し下です」

「ほかにも持っていますか？」
「マークⅡ1900GSSが在ります」

「大事にして下さいね」
「はい、そのつもりです」

このような会話の後、彼は大型のスクターにまたがり去って行きました。