北国海道(西近江路)から別れて藤尾で東海道に合流する約5キロメートルの道は、かつて東海道の間道として利用され、小関越と呼ばれていました。この道標が立つのは、小関越から園城寺(三井寺)へ向かう道の分岐点にあたります。江戸時代中頃の建立で、高さは95センチメートルあります。
三面には「左り三井寺 是より半町」
「右小関越 三条五条いまく満 京道」
「右三井寺」と刻まれています。
三井寺は西国三十三所観音寺巡礼の第十四番札所として多くの参詣者がありました。刻銘の「いまく満」は第十五番札所の京都今熊野観音寺のことで、この道が巡礼道であったことを示す資料ともなっています。昭和五十年(1975)1月、大津市の有形民俗文化財に指定されました。
大津市教育委員会 平成16年(2004)8月
右小関越 三条五条いまく満 京道
左り三井寺 是より半町
右三井寺
かたヽげんべゑのくび
吉崎御下向蓮如上人お泊り 4月17日
本願寺御抱所 別所山 等正寺
蓮如上人御舊跡 等正寺
かたヽげんべゑのくび
大正元年9月30日建設
道標 前回の記事 ➡ 道標滋賀0070 三井寺観音道