台南・ダイアリー

台湾の台南市で3年、新竹市で2年駐在して、色々な所へ行ったり美味しいものを食べたりしました。

阿龍意麺-福州/鹹水式意麺

2005年01月03日 | うまいもの


2005年最初の 食い物のハナシは、
台南小吃 のミセの中でも 超メジャーな
” 阿龍意麺 ” についてだ。
( ついに ” 意麺 ” について 書くときが来た! )

前にオレは、
「 他の サイト/ガイドで 紹介されているような
 有名店のハナシは 後回しにする。」
って書いたけど、
台湾南部 の名産品である ” 意麺 ” を紹介しようとすると
この ” 阿龍意麺 ” を とばしては、何も書くことができない。

実際、このミセの 意麺 はめちゃくちゃ ウマイ。
台南 に来た人は、ゼヒ ゼヒ 一度食ってもらいたい。

そして、ここは、
台南にある ” 福州意麺 ” の代表選手でもあるんで、
今回は ” 福州意麺 ” についても、
あまり 知られていない、すごく突っ込んだ 内容を書くから、
最後まで がんばって読んでくれ。



左上の写真は、今回オレが食った
” 原味 ( ウェンウェイ、オリジナルテイスト ) ” の
” 乾麺 ( ガンメン、スープが無くて タレがかかっている麺 ) ” と
” 搾菜肉糸湯 ( ザーツァイロースータン、ザーサイと豚肉のスープ ) ” だ。

こういう、麺自体を 売りものにしている ようなミセでは、
こんな風に、” 乾麺 ” と ” 湯 ” を頼むのが
スタンダードな 食い方じゃ ないかな。
おなかが すいている人は、おかずとして
魯味 を適当に選んで 注文しても良い。

” 阿龍意麺 ” の麺は、麺自体の味が大変良い。
小麦の味 がおいしいし、程よい QQ感 ( もちもちの感じ ) がある。
味付けは ” 麻醤 ( マージャン、ごまダレ ) ” だが、
このタレの、カドが無くてコクがある味と
そのもの自体が ウマイ麺 のコンビネーションは ばっちりだ。
他にも、色々な麺を 置いているが、
ともかく 何回も ” 原味 ” を食って、
もし飽きたら、違うのも 試してみる - 位の感じでいいぞ。

右上の写真に写っているのが、
” 阿龍意麺 ” のゆでる前の 3種類の麺で、
左半分が、” 原味 ( ウェンウェイ、プレーン ) ”、
右上が、” 菠菜 ( ポーツァイ、ほうれん草みたいな野菜 ) ” 入り、
そして右下が、” 牛蒡 ( ニョウパン、牛蒡 ) ”入りだ。

ここの麺は、その日に ラオパンが 打ったものを
売り切る 方針でやっているので つくりおき の麺はない。
写真を見ると ” 原味 ” が
他の麺に較べて 沢山用意されている のがわかる。



台南 のまちなか をを歩いていると、
やたら ” 意麺 ” と書いた カンバンを見かけるけれど、
実は 同じ ” 意麺 ” という名前を つけてはいても
全然違う 2種類のものが あるので、
食いたい方の麺の ミセに入るためには、ちょいと注意が要る。

由来 の点から 説明すると、
福建省 からきた人が 台湾で開発した
” 福州意麺 ”、 或いは ”鹹水意麺 ” のグループと
広東省 が原産の
” 鍋焼意麺 ” とか ” 鱔魚/花枝-炒意麺 ” なんかのグループ
の2種類になるんである。

そして、麺自体の違いで言うと、
福建省 のものは、
油で揚げていない 生麺 をゆでるものであり、
広東省 のものは、
油で揚げた乾麺を、またゆでて柔らかくするものだ
- っていうことだ。
当然、この二つは 味も 歯ごたえも 全然別のものだ。

広東省から来た方の ” 意麺 ” については
別のときに 書くことにして、
今回は、台湾オリジナル とも考えられる
” 福州意麺 ” とか ” 鹹水意麺 ” とか呼ばれる方の
麺に関して、オレが、ヒトやミセから 聞いたハナシを書く。

もともと 台湾の ” 意麺 ” っていうのは、
台南の 少し北側にある
” 鹹水 ( エンスェイ ) ” って言うところに 住んでいた
福建省出身の 人たちが 作り始めた麺だ。
だから、” 福州意麺 ” とは言うものの、
福建省から 直接伝わった ものじゃあないので、
例えば、福建省に 行ってみたとしても もともとの
” 意麺 ” って言うものは みつからないハズだ。

鹹水の人たちは、グルテンの多い 腰のある生地を
力を入れて こねて作ってたんで
最初は ” 力麺 ” って言う名前で この麺を 呼んでいたが、
そのうちに、こねるときに出す
” 噫! ( イーッ )、噫! ( イーッ ) ”
って言う その声で 呼ぶほうが多くなり、ついには
” 意麺 ”
って言う名前になった。
だから、昔の ” 意麺 ” の記載には
” 口ヘン ” がついた ” 噫麺 ” になっているものがある。

” 阿龍意麺 ” は、今から 40年以上も前に 先代のラオパンの
” 林玉悌 ” さんが、鹹水の ” 傅蔡市 ” って言う名人から
作り方を 伝授されて 開店した店だ。
それに、当代の ” 林漢龍 ” さんが 色々の工夫を加えて
今のスタイルを 完成した。
しかし、” 原味 ” の麺の 製法に関しては
しっかりと、オリジナルの方法が 守られているそうだ。

つまり、
水を使わず、家鴨の卵だけを つなぎに使う
- っていうことと
腰のある生地を 力をこめてこねあげる
- っていうことだ。

最後に、
この記事を読んで
「 うまそうだなぁ-。 」
と思った人は、機会をみつけて、ぜひ
” 阿龍意麺 ” を食べに いってみて欲しい と思う。
オレが何で、” 担仔麺 ” のことを書く前に、
” 意麺 ” の方にこだわったが きっと わかるから。
( 台湾に来て、白くて コシの無い 麺類を食い続けて
  「 やっぱり、日本のラーメン の方がうまいなぁ。 」
  と思っていた オレの認識を 変えたミセだ! )

場所は 府前路上で、線路そばの ロータリーから
少しだけ入った 右側にあるゾ。


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昨日は、自転車とウェイトと3KJOGをしました。
今日は、月曜日なので練習は休みです。