ほんわか村(1)

2015-09-25 21:40:04 | 童話
ここは南の島のほんわか村、村長さんはカピバラさんです。

村人は、ゾウさん、キリンさん、カバさん、アライグマさん、ナマケモノさん、ミーアキャットさん、そしてチンパンジーさんです。

村長のカピバラさんは、いつもボーとしていているノンビリやさんです。
野菜を食べる事と、お風呂に入ってボ―としているのが大好きです。

ゾウさんは、どっしりしたおとなしい性格で、みんなに信頼されています。
暑い時は鼻でみんなに水をかけてあげます。

キリンさんは、村一番のノッポさんで、その長い首でいつも村全体を見て、村の平和のために頑張っています。

カバさんはいつも川の中にいて、暴れん坊のワニから村の動物達を守っています。

アライグマさんは料理が上手で、村の動物達を喜ばせています。
もちろん料理をする時は手をきれいに洗います。

ナマケモノさんは、うん~と、何しているのかな?
でも、みんな集まって相談する時は、いろいろな意見を言ってくれるので居ないと困ります。

ミーアキャットさんはダンスが上手なので、みんなが集まってダンスをする時に、ダンスを教えてくれます。

チンパンジーさんは、道具を持つのが上手なので、道具を使ってみんなの家を作ってあげます。

一年だけの友達(7)

2015-09-24 21:18:43 | 童話
また秋がきて、1年草はたくさんの種を残して枯れてしまいました。

その次の春に、女の子が学校へ行く時に、玄関の横から『おはよう。』という声が聞こえきました。

玄関の横を見ると、去年も生えていたのと同じ小さな草の私が生えているのを見つけました。

『あなたは私を知っているの?』

『ええ、小さなお花を咲かせていたお母さんから、あなたに大切にしてもらったことを聞いていたわ。そのお母さんもおばあちゃんから、あなたのことを聞いたと言っていたわ。』

『そう、うれしいわ。あなたも大切にしてあげるからね。』

『ありがとう。』

そして、私達と女の子との1年ごとの友達は、今も続いています。

      おしまい

一年だけの友達(6)

2015-09-23 08:16:13 | 童話
そして、秋となり、冬が終ってまた春になりました。

女の子が学校へ行く朝に、次の私は玄関の横から
『おはよう。』
と言いました。

女の子は玄関の横で、去年生えていたのと同じ小さな草が生えている私を見つけました。

女の子は
『あなたは私を知っているの?』
と言ったので、
『ええ、お母さんから、あなたに大切にしてもらったことを聞いていたわ。』
と答えました。

『そう、うれしいわ。あなたも大切にしてあげるからね。』
『ありがとう。』

そして、去年と同じように、
『行ってらっしゃい。』
『おかえりなさい。』
とお話しをして、毎日同じ夢をみました。

一年だけの友達(5)

2015-09-22 08:54:31 | 童話
そして夏が過ぎて、私のたくさんの花は種となって風に乗って遠くに飛んで行きました。

私は1年で枯れてしまう一年草なので、秋には枯れてしまうことを女の子に話しました。

『今まで大切にしてくれて、ありがとう。
私はたくさんの種を残したので、私と同じ小さな草が生えてきたら、私と同じように大切にしてね。
そして、散歩やサイクリングに連れて行ってね。』

『ええ、わかったわ。今まで楽しくしてくれて、ありがとう。』

『今日は、あなたが学校から帰ってきた時には、もう枯れて生きていないと思うの。
私の種をお願いね。さようなら。』

『わかったわ、さようなら。』

一年だけの友達(4)

2015-09-21 16:58:48 | 童話
その夜、私は女の子と手をつないで歩きながら、たくさんお話しをしている夢をみました。

朝になって私は女の子に夢の話をすると、女の子も同じ夢をみていました。

女の子が学校から帰って来た時に
『今日も同じ夢をみるといいわね。』
と言いました。

その夜、私は女の子と女の子のお父さんとお母さんの4人でサイクリングに行っている夢をみました。

私は女の子の自転車の前カゴに乗せてもらいました。
川の土手は気持ちが良くて、土手でお昼ご飯を食べました。

次の朝に女の子にサイクリングに行った夢の話をすると、女の子は
『サイクリングは楽しくて、川の土手で食べたお昼ご飯はおいしかったわね。』
と言いました。
女の子も私と同じ夢をみたのでした。

それから、私と女の子は、ずっと同じ夢をみました。