100才の小学生(4)

2019-02-03 08:07:24 | 童話
この小学校のみんなは仲良しで、毎日たのしく勉強をしています。

そして次の年に、100才となった古川ゴン作さんが小学生となりました。
古川ゴン作さんは農業が得意で、小学校の近くでお米や野菜を作っています。
だから、小学校の木やお花さんとも仲良しです。
古川ゴン作さんはニワトリの友達もいるので毎日卵をもらっています。

そして、古川ゴン作さんが初めて小学校に来た時に、みんなにお話しをしました。
『やぁ、みんな元気だね。鈴木ヨシさんも、田中トメさんも、山田熊太郎さんも、イヌさんやタヌキさんやキツネさんも、アライグマさんとネズミさんも、馬さんと牛さんも、そして猿さんも、それから木やお花さんも、みんなみんな元気だね。
わたしは古川ゴン作です。みんなと一緒にお米や野菜を作りましよう。夏の暑い日にトマトやキュウリを食べるとおいしいよ。』
みんなは
『そうしよう、そうしよう。』
と言いました。そして、小学校の近くの畑にキュウリとトマトの苗を植えて、雑草を取ったり、お水をあげたりして大切に育てました。
やがて、キュウリもトマトも花がいっぱい咲いて、たくさんの実がなるようになりました。
『あと少しで食べられるようになるね。』
『そうだね、楽しみだね。』
『いつになったら食べられるのか古川ゴン作さんに聞いてみようよ。』
『そうだね、聞いてみよう。』
『ねえ、古川ゴン作さん、キュウリとトマトはいつ食べられるの?』
『食べられるようになったら、キュウリとトマトが教えてくれるんだよ。』
『ふぅ~ん、そうなんだ。』
『だから、今日は教えてくれていないから、まだ食べられないんだね。』
『そうなんじゃ、もう少し待ちなさい。』