北極のペンギン(1)

2016-05-23 19:53:17 | 童話
僕が卵から生まれるとお父さんの大きなお腹の下にいました。

お母さんは僕の食べる魚を捕りに遠くの海へ出掛けていましたので、僕はお父さんの温かい大きなお腹の下で何日もいました。

僕は時々お父さんのお腹の下から外を見ますが寒いのですぐにお腹の下に入ります。

そして、時々お父さんが立っている場所を移動する時があります。
その時は、僕がお腹の下にいるままに、ズズッズズッと動いて行きます。

お父さんはお母さんが帰ってくるまで何も食べませんが、僕には食べ物をくれます。

そして、お母さんが帰って来ると、今度はお父さんが食べる魚を捕りに遠くの海へ出掛けて行くので、今度はお母さんのお腹の下に入ります。

お父さんのお腹の下も、お母さんのお腹の下も、とても温かくて気持ちがいいです。