みんなの気持ち(飛行機の気持ち)(1)

2015-10-26 21:06:39 | 童話
僕は飛行機が大好きです。だから空港へ行くのが楽しみです。

だけれど、空港へ行けない時は飛行機の絵本を見ています。

『飛行機さん、こんにちは。』
『やあ、また絵本を見てくれたね。ずっと待っていたんだよ。』
『飛行機さんは僕が飛行機さんの絵本を見ているとうれしい?』
『ああ、すごくうれしいよ。』
『どれくらいうれしいの?』
『いっぱいうれしいよ。』
『そう、僕と同じだね。』
『そうだね。』

『君は飛行機に乗ったことがあるの?』
『去年、おじいちゃんの所へ行く時に乗ったんだけれど、大きな飛行機だったよ。』
『そうかい、楽しかったかい?』
『うん、すごいスピードで僕の体が座席に押しつけられたよ。そして、窓の外を見ると、すぐに空港が小さくなったよ。』
『そうなんだよ、スピードが速いので体が座席の背中に押しつけられるんだよ。』
『それからね、僕は公園に置いてある飛行機に乗るのも好きだよ。』
『公園に置いてある飛行機は大きいのかい?』
『ううん、小さいよ。僕はね、公園の飛行機さんともお話しをするんだよ。』
『そうかい、今度、君が公園の飛行機に乗りに行く時に私も連れて行っておくれ。』
『うん、いいよ。三人でお話しをしようか?』

次の日、友達と公園へ行く時に飛行機の絵本を持って行くことにしました。
『飛行機の絵本さん、今から友達と公園へ行くけれど一緒に行くかい?』
『ああ、行きたいね。』
『わかったよ、自転車で行くから、前のカゴの中に入れていってあげるね。』
『友達とは公園で会うようにしているので、もう行くからカゴからおちないでね。』
『ちゃんとカゴにつかまっているから大丈夫だよ。』