僕の背中(5)

2014-09-10 20:58:55 | 童話
夕ご飯の時に、僕はお父さんに聞いてみた。

『ねぇ、どうすれば速く走れるようになれるの?』
『前にテレビでやっていたけれど、ヒザを高く蹴り上げるようにするといいんだと言っていたよ。一緒に練習をしようか?』
『うん、楽しみだなぁ。』

僕はお父さんと公園に来て練習を始めた。そして、お父さんが腕時計で測った。

『まだダメだよ、もっと高くヒザを上げて走らない。』
『だめだよ、上手くできないよ。』
『そんな事を言っていたら、いつまで経って速く走れないよ。』
『うん、わかった。』

『今度は走らないで、ヒザを高く上げる練習をしよう。ほら、右、左、右、左。よしっ、その調子だ、右、左、右、左。だいぶ高く上げるようになってきたよ。』
『うん。』
『ちょっと休憩しようか。』

僕はお父さんからもらったお金でジュースを買った。
ジュースは冷たくておいしかった。