食道がんと闘う自然爺の活動

自然の中での暮らしに憧れ、自作の山小屋を起点に自然と戯れていたが、平成21年10月、食道・胃がんが見つかり手術。

『原発事故時、避難ルートの矛盾』

2014年05月18日 17時00分00秒 | 日記

 

原発故の際、住み慣れた所から避難しなければならなくなった場合の指針を自治体が作成することになっている。

それに先立ち国が雛形を作るとしていたが避難のパターンをモデル化するのが困難として自治体に丸投げしてしま

った。あれだけの被害を与えておきながら開き直って勝手に自治体で作れと言うJapan Governmentは流石だ。自

治体は頑張ってやってみたが25年度末の策定率は65%に留まり、以前として奮闘中の自治体は多い。

松江市は市のほぼ全域が20km圏内にあり、島根県庁、松江市役所ともに10Km圏内にあるという、他県では類を

みない特殊な形態となっている。仮に福島のように避難となれば1月26日投稿の『ゴースト・プリフェクチャー』

になってしまう。松江市の計画によれば私たちは庄原市の工業団地に逃げ込むことになっている。

逃げ道は、無条件でここから南へのルートが設定されている。オイオイ、原発の放射性物質はどの方向に飛んでい

くのか分からないのに予めルートを決めておいていいのか?

飯館村は原発から40Km近く離れているのに当時の風向きと地形の関係で放射能汚染され避難区域に指定されて

いる。SPIIDの計算では何通りもの予測の中に飯舘村に落下するものがあったため、活用すべきだっと非難を浴び

た。核物質は埃のように軽いものだから風に飛ばされる。北風と南風では飛ばされる方向は逆になる。

島根原発は松江市の北にあるから北風なら南の方に、つまり私たちの家の方向に核物質は飛ばされ、南風なら海の

方に飛ばされる。だから当日の気象条件で逃げる方向は変わって来るのに兎に角、南に逃げろと計画されている。

核物質が飛ばされる方向に逃げ被ばくを助長するような結果になることも危惧される計画になっている。

松江市に限らず何処の自治体でも核物質がどのような条件でどうなるのかなんてことを専門にしている職員は殆ど

いないのに、国から押し付けられた仕事を急々で苦労しながら作り上げたものだから未だ様々の要件を折り込み完

成させていくことになると思う。

何処にどうやって逃げるのかなんてことは、実は私にはどうでもいいことなのだ。混乱したとしても当たり前の事

で整然とマニュアル通りに全員が避難できることが出来ても、避難先で迎える苦労は何も変わらないのである。

幸いなことに私は独自ルートでお願いしてある避難先があり万が一の時は喜んで、そこを終の棲家にするつもりで

いるから、私個人の心配事は何もない。

避難計画を受け入れるという事は原発事故があった場合に『二度と松江市の自宅には帰ることが出来ない』リスク

を受け入れるということになる。私は原子力エネルギーを人が制御できる技術の開発を前提に使うべきだとの意見

を持っている。だから今のようないい加減な技術で使うなら『原発事故で福島の二の舞になる覚悟を持つ』とはっ

きりと住民に説明すべきだ。

誰もが自分は癌にかからないと思っている。福島で原発事故はあったが自分のところでは熾らないと思っている。

国、業界、官僚も組したインチキで原子力を真に制御することは出来ない。原子力を使うのに一つでも、どんなに

小さい嘘でもあれば蟻の一穴の如く崩れ去り神の裁きを受けることになる。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿