食道がんと闘う自然爺の活動

自然の中での暮らしに憧れ、自作の山小屋を起点に自然と戯れていたが、平成21年10月、食道・胃がんが見つかり手術。

『山小屋の水』

2012年11月28日 18時23分34秒 | 日記

昨日、小屋の修復のことを載せたので、ついでに小屋で使っている水について。ここ

は谷間の田んぼだったから両サイドと真ん中に小さな水路が作られていたが、長年放

置され雑木林みたいになっていたから、沼泥の溝のようになり水量はなくチョロチョロと

流れていた。その水路を整備した後からは綺麗な山水は煮沸して飲料用に使い始め

た。しかし、雨降り後には濁るし、夏場の水量は少なく家から持参の方が多かった。近

所の人と飲みながら話をしていたら『山小屋に井戸を掘ろうか』と突然の話にびっくりし

ながらも、直ぐにお願いした。この方は、この道のエキスパートで大手の会社から独立

し個人企業としてやっておられた。良い悪い、好き嫌いのはっきりした男気の人で話の

合う先輩だ。

このことから、1週間ほどの掘削作業となり地下23mまで掘り、14mの所から取水してい

る。こうした井戸は、土の場所から水を取り出すのではなく岩盤に穴を明け、岩盤の質

を見ていい所を探すのだ。ドリルの歯をパイプの中に入れパイプの中に水を注入し泥

や砕いた岩石を水で浮かせて外に出す。ここの土質は大昔、大山が噴火した時の火山

灰が割と上部に堆積していた。最初は径の細いパイプで堀り、3m位掘ったらパイプを

継ぎ足し徐々に深くしていく。ある程度掘ったら,径の大きいものに代え最終的には穴の

大きさを10cmくらいにする。

仕組みは忘れたが、パイプの中には掘り進んだ地層が蓄積され、それを取り出すと地

層そのものを見ることが出来、岩盤のクラック(割れ目)が多い所を探すのに使われる。

クラックが多いほど水量は増える。

水は岩盤の間から取るので理論的には害になる菌はないそうだが、取水経路のこともあ

るから実際に無菌のものは少ない。深井戸用のポンプを付けて貰ったので、電気を起こ

せばいつでも水が使用できるようになった。

結果は良好で水量も十分確保できたし、目視による濁りも掘削時の土、岩石によるもの

で、後は保健所の水質検査の結果次第。水質検査はサンプル採取用、無菌の筒にみ

ずを入れ提出すると2週間ほどで結果がわかる。ここの水は全ての分野で合格となり、

そのまま飲料水として飲んでも差し支えないお墨付きのものだ。夏は冷たく、タオルに浸

して身体を拭くとブルブル状態になる。足湯の代わりに使うと、頭熱足寒となる。

これからはストーブの上で南部鉄瓶が沸かす湯でコーヒーや昆布茶、昼の麺類などに地

下水が活躍する。

 落ち葉が溜まり秋も深まってきた。何年振りかの落ち葉の焚火をした

 


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