食道がんと闘う自然爺の活動

自然の中での暮らしに憧れ、自作の山小屋を起点に自然と戯れていたが、平成21年10月、食道・胃がんが見つかり手術。

『The Beatles 東京公演』

2012年11月09日 18時44分27秒 | 日記

TVでビートルズ東京公演についてほんのさわりだったが放送していた。私が19歳の時

で横浜の会社に入社2年目、当時から熱狂的なファンを自負していたから、東京公演と

聞いては心穏やかでいるはずはない。しかし、例え公演があったとしても、チケットを手

に入れるのは至難の業で、行きたいのは山々なれど最初から敗戦が決まってい戦に

臨むようなものだった。

チケットは往復はがきで申し込み、当然のこと応募は多数になるから抽選で当否の結果

を貰うことになり、私も数枚は応募した。今でも外れの往復はがきを持っており、それによ

ると応募総数208,850通の申し込みがあったそうだ。

私の応募した1枚が超ラッキーなことに当選となり、夢にまで見たビートルズの歌を生で聞

くことができるのだ。この応募とは別にLPレコードを購入すると入場券が当たるかも知れな

い、ということで薄給の中からレコードも奮発して購入。当時、寮費なども引かれて手取り

10000円ちょっとの時代で、チケット代は1500~2100円だったから、結構いい値段がし

た。熱意は熱くなり、やがてはこの抽選まで当選を引き当てたのだが、運はここまでだ

った。公演日が先般まで流行っていたダブルブッキングとなり、2回の観賞は露と消えた。

この券はこれまた熱狂的ファンの友人に譲ってあげたから、随分と感謝された。

1回の公演でどれくらいの入場者数か分からないが、警備上のこととしてステージと観客席

の間は随分と空いていたような記憶がある。

当日の東京駅から武道館への道のりは忘却の彼方だが、武道館近くになると要所々に警

官の検問があり、会場入りするまでに2~3度、通行手形となる入場券の提示を求められ

た。開演まで1時間以上あったのに観客は騒然として落ち着かない様子で、スーパースタ

ーの登場を待ちわびた。当然のこと写真、録音は禁止だろうが私には秘策があり当時、未

だ普及していなかった小型のテープレコーダーを紙袋に忍ばせ、ビートルズの歌を録音す

ることにしていた。

やがて開演となり前座が何やら歌っているが眼中にないから、全く盛り上がらない。観客の

多くは、早く止めてビートルズを出せ・・・・こんな時の前座は辛いだろうと同情申し上げるも、

私もその一員だった。パンフには内田裕也、尾藤イサム、ブルコメ、ブルージーンズ、ドリフ

と記載されているが、僅かにブルーコメッツの歌を覚えている程度で、あとのことは皆無。

ここで小型テープレコーダーの確認をしておこうと、イヤホンでこっそりとチェックをすると、

いい具合に録音されているから、テープを巻き戻しておこうとしたのが悪かった。

係員に見つかってしまい一時没収の憂き目に遭ってしまった。そんな要らんことをしなかっ

たら・・・・・悔いても々・・・覆水盆に返らず

本命のビートルズはガッカリ・グリコ。観客の女性陣のキャーキャーにビートルズの声は消さ

れぎみ、ギターの音はよく聞こえるものの、コンサートバージョンだから手抜き演奏に聞こえ

る。選曲は割と新曲だったが初めてのコンサートだったから、デビュー当時のものを聞きた

いと思っていたのに僅か30分ほどのステージを駆け足で、こなしてしまったようにみえ、折角

のプラチナチケットで夢の公演は期待外れに終わってしまった。

それでも、ジョン、ポール、ジョージ、リンゴの4人を遠くからでも見ることができ満足の心持で

没収されたテープレコーダーを回収しビートルズ東京公演は幕を閉じた。

                   チケットと注意事項

 

     公式の東京公演グッズ                  前座の出演者 


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