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ニュースサイト 宮崎信行の国会傍聴記

元日本経済新聞記者の政治ジャーナリスト宮崎信行が3党協議を現地で取材したり国会中継を見たりして雑報を書いています。

【解説】「新聞再販」死守の渡辺恒雄、礼儀正しい小沢一郎 党首会談の裏側

2007年11月03日 07時38分11秒 | 第168臨時会(2007年9月~1月)法案の嵐作戦


 自民・民主の大連立構想から一夜が明け、読売、朝日の朝刊に目を通しました。

 いったいこの党首会談は何だったのか? 下町の太陽としてかなり自信のある推論が浮かびました。書きます。

 人物キーワードは、礼儀正しい小沢一郎
 
            再販利権死守の渡辺恒雄

○提案持ち帰りは、小沢一郎の礼儀正しさ

 党首会談の謎の一つ。なぜ福田首相の「大連立構想」を小沢代表がいったん党本部に持ち帰り、役員会に諮ったのか。

 カギは小沢さんの礼儀正しさだと思います。

 昔はごはん一粒残しても、「お百姓さんが一生懸命作ったものを」と怒られたものです。(略)私は党の若い人にも「あちこち手をつけて残すなら食べるな」と言っているんです。

 これは農家の主婦との座談会企画での小沢さんの発言です。二世議員の小沢さんですが、昔は東京からの交通の便が悪く、岩手の農村にある小沢家にお父さんが帰ってくることは少なかったそうです。父の後を継ぎ、選挙に出た頃のことを次のように書いています。

 東北人は総じて口が重い。無駄口は叩かない。しかし、そうした人も酒が入ってくると、だんだん口数も増え、普段は語らない本音を言ってくれる。
 まだ三十にもならない若造の僕は、そこでたくさんのお説教もくらったものだが、そうして語り合っていくうちに相手もだんだん「こいつは若いが、本気だ」と分かってくれる。 (『小沢主義』第1章選挙の重さ)


 こういう生活を15年間続けたとしています。

 先日、米国民主党のモンデール元副大統領(元駐日大使)が民主党本部のあるビルを訪れました。
 その際、小沢さんはモンデールさんをエレベーターまで見送りました。エレベーターホールに出てしまうと、小沢さんが大嫌いなマスコミがいるのですが、客人に礼を尽くすのは当たり前のことです。

 ちなみに、「小沢さんは礼儀正しい」という私の感想に違和感を覚える人がいるかもしれません。
 その人には逆に「小沢さんは礼儀をわきまえないマスコミを嫌っている」と言えば、納得してもらえるでしょう。

 礼儀正しさのエピソード。もう少し続けさせてください。

 小沢さんはよく、アフガニスタンで活躍する医師の中村哲さんの話をしますが、中村さんのように海外交流にあたる人と話すのが好きなようです。

 ロシアとの交流団体の会長(故人)ともよく話していたそうです。ある年の一月、その団体の事務職員が「きのう、小沢さんがみえて、一時間ほど話していかれたんですよ」と教えてくれました。
 なんでも小沢さんから、「年が明けて、あれこれ整理していたら、ふと昨年1年間、先生(=会長のこと)にお会いしていないことに気付きました。つきましては先生のご都合のよろしい時間はありますでしょうか?」と直接電話があったそうです。


 さて、自民党と民主党の党首会談。福田康夫さんは小沢さんより6歳年長です。

 小沢さんが学んだ慶應義塾の福沢諭吉は『福翁自伝』の中で、英国の二大政党制についてこう書いています。

 党派には保守党と自由党と徒党のようなものがあって、双方負けず劣らず鎬(しのぎ)を削って争っているという。
 何のことだ、太平無事の天下に政治上の喧嘩をしているという。さあ分からない。こりゃ大変なことだ。(略)
 あの人とこの人とは敵だなどと言って、同じテーブルで酒を飲んで、メシを食っている。少しも分からない。(略)
 その謂われ因縁が少しずつ分かるようになってきて、(略)それが今度の洋行の利益でした。


『福澤諭吉著作集』第12巻164頁から抜粋、現代仮名遣いに改めました)

 福沢の言う通り、二大政党というのは、太平無事の天下に議論で喧嘩する。
 ですから、内閣総理大臣からの頼みをその場でむげに断って、国会内常任委員長室から出ていっては、総理の面目丸つぶれ。あまりにも礼を失しています。

 というわけで、小沢さんが「連立の申し込み」を党本部に持ち帰った理由は、「小沢さんの礼儀」が答えだと思います。

○新聞の再販売価格制度を死守したい新聞界のドン

 では、そもそもなぜこんな大連立構想が浮上したのか?

 きょうの読売と朝日は書いてあることがまるっきり違います。

社説の見出しは

 読売 「党首会談 政策実現へ『大連立』に踏み出せ」
 朝日 「『連立』打診 甘い誘惑にはご用心」

雑報の見出しも

 読売 「連立 前向きだった小沢氏 なお模索、進退論浮上も」
 朝日 「首相 政策実現焦る」「民主反対の大合唱」

とまるで別のニュース素材を取り扱っているかのようです。

 ちなみに朝日の「ニュースがわからん!」では「大連立」が実現したら

 衆院が 与党 449議席 野党 22議席
 参院が 与党 224議席 野党 12議席

 とグラフで示しています。思わず笑ってしまいました。

 鳩山幹事長が「大政翼賛会的だ」と言っていましたが、それ以上。あのころも、鳩山一郎、芦田均、斎藤夫らは無所属議員でした。

 さて、読売新聞グループ本社会長兼主筆の渡辺恒雄(渡邉恒雄)さんが、福田首相を通して、大連立を民主党に呼びかけたのはなぜか?
 それは新聞界のドンとして、政権交代を防ぎたいから。
 ではなぜ、政権交代が恐いのか?
 それは新聞の「特殊指定」解除を防ぐため。

 新聞には割引がありません。読売なら、朝夕刊セットで月決め購読料3,925円(消費税含む)という定価しかありません。
 これは1955年の公正取引委員会告示「新聞特殊指定」を根拠としています。なので新聞は値引き合戦による過当競争の心配はありません。
 
 「特殊指定」は2005年以降、何度も解除寸前のところまでいっています。
 自民党には「新聞販売懇話会」という組織があります。
 主力メンバーは日経新聞記者出身の中川秀直さんと毎日新聞販売局出身の大島理森さんです。
 中川さんと大島さんは派閥は違いますが、互いの政治資金管理団体に寄付をしあうほどの仲の良さです。
 その大島さんは国対委員長として、昨日の党首会談の冒頭に同席しました。自民党で同席したのは他に伊吹幹事長だけです。

 というわけで、自民党が政権から転落すれば、新聞の特殊指定が解除されるかもしれない。一番損をするのは発行部数最大の読売です。渡辺さんは日本新聞協会の会長も務めましたし、その後の会長人事も渡辺さんの意向が強いとされています。

 これが私の推論です。

 ところで、慌ただしくて忘れていましたが、今日は単なる土曜日でなく、祝日・文化の日でしたね。今年はなんか早いです。年のせいだけではない感じがします。



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[追記2007-11-06]
「福田・小沢 党首会談」をめぐるエントリーご紹介

11/6昭和44年同期当選3人が小沢さん説得
11/6“雨降って地固まる” 小沢代表「恥晒すが頑張る」
11/6福田首相、“呼び出し”食らう 自民幹部に党首会談の経緯を釈明
11/5民主党、「小沢代表」継続を決定、連立なしが条件
11/4【小沢辞任の背景】「菅首相で北海道サミット」?
11/4小沢代表「私を政治的に抹殺を意図した中傷報道に抗議」声明発表
11/4News)小沢民主代表が辞意 大連立構想めぐる党内混乱にけじめ
11/3【解説】「特殊」維持の渡邉恒雄、礼儀正しい小沢一郎 党首会談の裏側
11/2民主党、連立の誘いを拒否 役員会1時間で結論
11/2首相、民主に連立要請 渡辺・読売会長の“指示”か?
10/30いったい何だったんだ? 福田・小沢党首会談1回目
10/29緊急党首会談、話し合い解散含む重大事項の可能性も
9/25福田内閣はナベツネ政権?

タグ 渡邉恒雄 読売新聞 福田内閣 党首会談 自民党新聞族 再販売価格維持制度 再販維持 日本新聞協会

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民主党、連立の誘いを拒否 役員会1時間で結論

2007年11月02日 23時56分54秒 | 第168臨時会(2007年9月~1月)法案の嵐作戦

 民主党は2日、福田康夫首相(自民党総裁)からの「連立政権」の呼びかけに対して役員会を開き、1時間ほどの協議の結果、拒否することを決めた。役員会終了後、小沢代表は福田首相に電話をかけ、「できません」と伝えました。

 第45回衆院総選挙でガチンコ対決。
 自民党vs民主党の二大政党から、国民が政権を選択することになりました。

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小沢代表 連立政策協議を拒否 党首会談での首相の申し入れに(民主党ニュース)

 小沢一郎代表と福田首相は、2日午後、国会内で2度にわたり会談をもった。福田首相は、この場で民主党に連立協議、政策協議を持ちかけたが、党は、役員会を夜開き、政策協議に入ること自体も拒否することを決定した。

 小沢代表は、役員会後、党本部で記者団に、「総理から連立の要請があった。いろいろな今日の状況のなかで、力を合わせないと政策が実現できない」との話があったこと、また、「国際貢献、自衛隊のあり方について、我々の主張に大きな理解をいただいた」ことを明らかにした。

 さらに、「役員会で役員の皆さんは、連立の政策協議に入ること自体も反対ということだった。せっかく誠意ある対応を首相にしていただいたが、できないと伝えた」と、連立の申し入れを拒否したこと明らかにした。

【ネット世論】
 インターネット上の掲示板(BBS)でも、「首相の連立呼びかけ→民主党が拒否」は大きな反響を呼んでいます(11月2日午後10時半現在)。
 日本語BBS最大の「2ちゃんねる」には、一つの掲示板に1時間で1000以上書き込まれる、いわゆる“祭り”状態になった掲示板が1時間半で7本出ました。前日の「プロ野球・中日ドラゴンズ、53年ぶりの日本一」関連が24時間で8本だったことと比べても、注目の高さは歴然。
 書き込みの内容は、民主党の判断を「当然」と評価するもの、福田首相の提案を「自民党は終わった」などと批判するものがあわせて約9割に上ります。短い文章で結論だけを書き込む人が多く、金曜夜というタイミングからしても、働く世代が反応しているとみられます。

[追記2007-11-03]
「福田・小沢 党首会談」をめぐるエントリーご紹介

11/3
【解説】「特殊」維持の渡辺恒雄、礼儀正しい小沢一郎 党首会談の裏側
11/2民主党、連立の誘いを拒否 役員会1時間で結論
11/2首相、民主に連立要請 渡辺・読売会長の“指示”か?
11/2【第2回党首会談】昨日18分間、総理と“サシ”の中川秀直さんの日記
10/31【国会傍聴記】野党各党が守屋証人から複数の“地雷”引き出す 政局大波乱へ 給油継続断念も
10/30いったい何だったんだ? 福田・小沢党首会談1回目
10/29緊急党首会談、話し合い解散含む重大事項の可能性も

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首相、民主に連立要請 渡辺・読売会長の“指示”か?

2007年11月02日 21時54分16秒 | 第168臨時会(2007年9月~1月)法案の嵐作戦

(写真は日本テレビ)

 気になる2回目の党首会談。中断を挟んで、出てきた内容はなんと連立交渉! 「自民・民主・公明の3党大連立内閣」でした。
 小沢一郎民主党代表は提案に賛否を示さず、持ち帰りました。午後9時半現在、党本部で役員会を開き、対応を協議しています。

 「国会傍聴記by下町の太陽・宮崎信行」では9月25日付のエントリーで、福田康夫政権は、読売新聞グループ本社の渡辺恒雄(ナベツネ)会長の影響力で成立したと報じました。

 渡辺さんは福田内閣発足以来、主筆を務める読売新聞の社説で「大連立」を繰り返し呼びかけてきました。渡辺さんの長年の懸案である憲法改正のためには、国会議員の3分の2(482人)以上の賛同が必要。
 大連立によって、その数を確保することを福田首相に“指示”した可能性が高いと言えるでしょう。国会議員の数は現在、自民党系は約390人、公明党系52人、民主党系230人近く。足すと670人になります。

 不死身のようなナベツネさんも81歳ですから、憲法改正の道筋に早くめどをつけたいのではないでしょうか。

 ○民主党の対応

 さて、現在「ボール」は民主党に投げられました。すべては民主党の判断です。まだ明らかになっていませんが、自民党が連立を誘った以上、「総理は民主党から」という提案があったに決まっています。
 こうなると、執行部内では代表の小沢一郎さんだけでなく、代表代行の菅直人さんの考えも重要になります。
 党内デモクラシー(democracy)を国民に見せるため、時間制限のない両院議員総会での議論が不可欠です。

 日本の二大政党制が70年ぶりに復活できるか?
 2007年11月2日は大きな歴史の分水嶺(ターニング・ポイント)になりました。

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[追記2007-11-03]
「福田・小沢 党首会談」をめぐるエントリーご紹介

11/3【解説】「特殊」維持の渡辺恒雄、礼儀正しい小沢一郎 党首会談の裏側
11/2民主党、連立の誘いを拒否 役員会1時間で結論
11/2首相、民主に連立要請 渡辺・読売会長の“指示”か?
11/2【第2回党首会談】昨日18分間、総理と“サシ”の中川秀直さんの日記
10/31【国会傍聴記】野党各党が守屋証人から複数の“地雷”引き出す 政局大波乱へ 給油継続断念も
10/30いったい何だったんだ? 福田・小沢党首会談1回目
10/29緊急党首会談、話し合い解散含む重大事項の可能性も

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参院外交防衛委、「守屋喚問」「宮崎招致」を決定 与党は審議拒否

2007年11月02日 21時39分35秒 | 第168臨時会(2007年9月~1月)法案の嵐作戦

(写真は証人喚問から帰る守屋前防衛次官=日本テレビNEWS24)

【国会傍聴記2007-11-02参院外交防衛委員会】

 2回目の党首会談に注目が集まる中、11月2日は衆院で本会議と9委員会、参院でも本会議と2つの委員会が開かれました。

 衆院厚労委では、労働契約法など労働法制について。財務金融委は日銀の福井総裁、渡辺金融担当大臣が出席。内閣委では銃器規制。外務委では日本がODAでおカネを出したベトナム南部での橋の崩落など外国で大きく報道されている問題に関して。

 参院災害特別委では、「被災者生活再建支援法の改正案」(民主党が提出した方の法案)が審議入り。参院本会議では別エントリーでお伝えした「年金保険料流用禁止法案」が賛成多数で可決しました。
 といろいろあったのです。

 さて。

 昨日は参院外交防衛委員会は立っていた(=開会予定が広報されていた)のですが、開かれず。今日も夕方になって、自民党、公明党欠席のまま開会しました。民主党の北澤俊美委員長が2回にわたって会議を中断し、自民党、公明党に出席を呼びかけましたが、与党は審議拒否を貫きました。

 10月29日の衆院テロ防止特別委員会に続き、参院外交防衛委も守屋武昌・前防衛事務次官を証人喚問することを賛成多数(与党欠席のため議事録の上では全会一致)で決めました。
 8日(木)午後1時です。おそらくNHKも中継するでしょう。

これに先立つ8日午前9時からは
 宮崎元伸さん 日本ミライズ社長(山田洋行元専務)
 米津佳彦さん 山田洋行社長
を参考人招致することも決定しました。
おそらくこの2人は対立関係にあると思われますので、そこをどううまく引き出すか。参考人招致なので、議院証言法にもとづく刑事告訴はありません。
[追記2007-11-7]証人喚問は15日に延期されました。[追記おわり]

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 いやあ、それにしても、会期末が近づいた国会内っていろいろなことが決まるんですね。政府・党首脳をひたすらハイヤーで追いかけ回していた政治部記者時代がバカらしいなあ。まあ、いろいろな経験・勉強はできたので、良かったですけどね。


「インド洋での給油活動をめぐる国会(衆参)の動き」に関するエントリー
11/2
参院外交防衛委、「守屋喚問」「宮崎招致」を決定 与党は審議拒否
11/2海自給油量情報ミス、寺岡元1佐が参考人招致を拒否 衆院テロ防止特別委

10/30補給艦「ときわ」、最後の給油 パキスタン軍「ありがとう」横断幕に隊員感激
10/29緊急党首会談、話し合い解散含む重大事項の可能性も
10/29【国会傍聴記】野党各党が守屋証人から複数の“地雷”引き出す 政局大波乱へ 給油継続断念も
10/27自民党、守屋喚問の動画撮影を容認 世論に配慮して一転
10/27守屋さん、証人喚問の撮影拒否 TVは音声のみの「紙芝居」の方向
10/23給油新法、衆院本会議で趣旨説明 民主党「法案取り下げを要求」
10/22【重要】「20万ガロン」誤り、海自幕僚は4年半前に把握、「石破さんに報告せず」
10/20防衛省の守屋前次官、軍需産業から接待 特捜部も関心?
10/19米政府、海自からの給油「使い道の完全な特定は困難」
10/18海自、11月2日撤収 テロ特・期限切れで政府決定 インド洋から3週間かけて帰国
10/18民主党、イラク特措法廃止案をきょう(18日)、参院に提出
10/17政府、インド洋の新テロ対策法案を閣議決定
10/5国会同意人事とテロ新法 自民党国対が民主党国対に「談合」もちかけ
10/1【国会傍聴記】国会再開、福田首相が所信表明
10/1民主党、インド洋の海自給油活動で官房長官に資料開示を申し入れ

9/10【重要】安倍首相、インド洋での給油活動「継続できなければ職を賭す」
9/5長妻年金相が誕生 民主党NC閣僚決定 防衛相は浅尾さん
9/10第167回臨時国会は4日間で閉幕

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参院1年生が続々質問デビュー!

2007年11月02日 21時03分19秒 | 第168臨時会(2007年9月~1月)法案の嵐作戦

[このエントリーの初掲載日 2007年11月1日]

「逆転の夏」を勝ち抜いた新人参院議員が続々、初質問に立っています。
(写真は8月4日、国会に初登院した新人議員たち=産経)

 ここでは7月初当選組(衆院経験者のぞく)で、今国会で初質問に立った議員をご紹介します。

 下町の太陽の独自調査ですので、漏れなどがあればぜひご指摘ください。

【10月】
5日 本会議   相原久美子 民主党・比例
17日 予算委   山内徳信  社民党・比例
23日 総務委   田中康夫  民主党会派・比例
   経済産業委 中谷智司  民主党・徳島
23日 環境委   川田龍平  無所属・東京
25日 農水委   舟山康江  民主党・山形
   外務防衛委 徳永久志  民主党・滋賀
   厚労委   石井準一  自民党・千葉
30日 法務委   丸山和也  自民党・比例
         松浦大悟  無所属・秋田
   文部科学委 谷岡郁子  民主党・愛知
         大島九州男 民主党・比例
   厚労委   山本博司  公明党・比例
   国土交通委 長谷川大紋 自民党・茨城
31日 災害特別委 風間直樹  民主党・比例
         佐藤信秋  自民党・比例
         佐藤正久  自民党・比例
【11月】
1日 財政金融委 川崎 稔  民主党・佐賀
         森田 高  民主党会派・富山
   総務委   外山 斎  民主党会派・宮崎
         磯崎陽輔  自民党・大分
   農水委   藤原良信  民主党・比例
         米長晴信  民主党・山梨

 なお、民主党の舟山康江さんは「農業者戸別所得補償法案」の発議者(提案者)として答弁にも立っています。異例中の異例でしょうね。先輩議員と担当分けしているようですが、農水官僚出身だけに無難です。「えっと・・・」が多いのはご愛敬というよりも当然でしょう。

 6年前は、知名度の高い大橋巨泉さん、田嶋陽子さんの初質問はかなりTVで話題になったと記憶していますが、今はTV局国会班もそれどころではない忙しさなのでしょうか。

 私たちは間接民主政治という便利なシステムを持っていますが、やはり投票した議員のデビュー戦は必見ではないでしょうか。さすがにデビュー戦の質問時間はほとんど30分間だけのようですし。

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年金保険料流用禁止法案が参院本会議で可決

2007年11月02日 15時52分51秒 | 第168臨時会(2007年9月~1月)法案の嵐作戦

【国会傍聴記2007-11-02参院本会議】

 昨日、参院厚生労働委員会で賛成多数で可決した「年金流用禁止法案」が参議院本会議で可決しました。
「投票総数」227票で、「賛成」132票、「反対」95票。

 可決後、衆院に送付されましたが、衆院は自民党だけで過半数、自公では3分の2を占めていますから、同法案がそのまま可決、成立することはまずありません。

 また、今国会の会期末は(現在のところ)、11月10日ですから、土日を除くと、実質5日間しかありません。

 とはいえ、民主党の怒濤の法案ラッシュ(法案の嵐作戦)の1本目ですから、歴史的にも、意義深いでしょう。

 9月14日の提出から、1ヶ月半での可決。

 蓮舫・ネクスト年金担当副大臣(大臣は衆院の長妻昭さん)も颯爽と答弁していました。また法案ラッシュで、政策調査会(参院政策審議会)の福山哲郎さん(京都)、大塚耕平さん(愛知)、尾立源幸さん(大阪)らは法案作成でへとへとになっていたそうですが、報われた気持ちでしょう。

 民主党は今後も農業者戸別所得補償法案などの参院での可決をめざしています。
 またこれらのマニフェストを具体化する参院先出しの法案を民主党は「生活関連法案」という呼び方もしていますので、付け加えておきます。

★なお、年金流用禁止法の正式名称などは、以下の通り。

参法 168回1号
「国民年金事業等の運営の改善のための国民年金法等の一部を改正する法律の一部を改正する法律案」

議案提出者 直嶋正行議員ほか6名

提出理由
 国民年金事業及び厚生年金保険事業の適切な財政運営に資するため、国民年金及び厚生年金保険の保険料を原資とする資金が、これらの事業に係る事務の執行に要する費用、これらの事業の円滑な実施を図るための措置に要する費用等の支出に充てられないようにする必要がある。これが、この法律案を提出する理由である。

前日のエントリー)
11/1付民主の年金流用禁止法案が参院委員会で可決

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【第2回党首会談】昨日18分間、総理と“サシ”の中川秀直さんの日記

2007年11月02日 14時00分51秒 | 第168臨時会(2007年9月~1月)法案の嵐作戦

(写真は中川秀直公式ウェブから)

[初投稿日時:2007年11月2日午後2時]

 なんとも気になる午後3時からの福田さん、小沢さんの2回目の党首会談。結果が明らかになるのは夕方5時ごろでしょうか?

 様々な観測が流れていますが、各紙に載っている「首相動静」でひとつ、面白いものを見付けました。

 11月1日(木)の午後4時45分から午後5時3分までの18分間、福田総理は自民党前幹事長の中川秀直さんと“サシ”で会いました。

 それで、中川秀直公式ウェブサイトを見ると、第2回党首会談について「大きな潮流を生むことを期待する」と題する本人の記述がありました。

 中川さんは毎日新聞の記事を紹介した上で、「中川の眼」というコメントをつけています。中川さんはおそらくこの毎日新聞の記者を知っているでしょう。そのうえで紹介しているということは中川さんの考えに近いという意味では。まあ、とにかく全文を載せさせて頂きます。(色づけは下町の太陽)

 ◇ ◇ ◇

(党首会談)明日の第2回党首会談が「大きな潮流」を生むことを期待する

 毎日に「自・民『話し合い路線』へ」「党首会談が契機」「被災者支援法改正案、衆参同時質疑後に修正協議」が書かれている。

(新聞の引用部分は省略します)

―中川の眼―
  既に、30日に開かれた第1回党首会談が、国会現場の各所で「潮目」を変えている。福田総理の「ねじれ国会での新しい政治の動かし方」の提案に、小沢代表が「協力できることは協力する」と応じたからである。その協力できることは協力するが、対決型路線から協調型路線への転換であり、与野党修正協議へのゴーサインとなった。

 肝心なことは、この「ねじれ解消」の流れはもう誰も止められないということである。歴史的流れだからである民意の80%が、与野党間の協議による合意形成を望んでいる。対決路線を望むものは10%に過ぎない。この歴史的民意の期待に応える具体的な新しい政治の動かし方が、形となって表れるのが、明日の第2回党首会談であると期待する。両党党首の国益に資するとの無私の覚悟が、「潮目の変化」を「大きな潮流」として、歴史を切り開くことを期待したい。(11月1日記)

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【上手いなあ】小沢代表の地方行脚、栃木で農家、病院訪問、候補者と会見

2007年11月02日 11時18分06秒 | 第45回衆院選(2009年8月)政権交代
 民主党の小沢代表の地方行脚は順調のようです。1日に訪れた栃木の「下野新聞」では、このような記事になっています(ネット版より)。




小沢氏来県、本県含め過半数獲得を

 民主党の小沢一郎代表は一日、次期衆院選に向けた全国行脚の一環として本県入りし、1区公認候補の石森久嗣氏らを激励するとともに、宇都宮市内の農家や病院を視察した。同市内のホテルで記者会見した小沢氏は「栃木は1、2、4、5区で必勝の態勢を取りたい。3区は候補者が特定できていないが、空白区をなくすことは原則ではない。全国で過半数を取ることが最大の目標だ」などと述べ、3区の候補擁立にこだわらず県内でも過半数の議席を獲得することに意欲を見せた。

【栃木行脚の行程】


○農業者宅を訪れ、集まった約50人に迎えられて挨拶。田んぼとりんご畑に包まれた旧き良き農家の庭先で、「自分の郷里に帰ってきたような気がする」。
 「自らもわずかながら米作りをしている」ことにも触れ、農家・農村・地域社会に言及。「日本の心のふるさとであると同時に食糧生産、伝統文化を継承しているのが地域社会である。このままでは大都市との地域格差は広がるばかり。農村地域が疲弊してしまう」と語りました。

○農業者は、自民党の悪政による弊害を訴え、「民主党が政権をとって温かい血が日本の隅々まで流れるような農政をお願いしたい」「若者に魅力ある農政を」「日本の食料は農業が守っていることを忘れないで」などと語りました。「農業者には会社員のように頼れる年金制度がない」と改正を要望しました。


○次に石森候補予定者が勤務する栃木病院を訪問。脳神経外科医長と石森医師が案内。病院関係者から「栃木県は脳卒中の死亡率が全国1位」、「医師不足のもと満足な救急医療ができない」との話が出ました。
 医師不足については、産婦人科、小児科に限らず、内科、外科と深刻な実態を報告。危険度の高い手術の結果、訴訟問題になる可能性もあり、大学病院などでも学生たちが、眼科、皮膚科、整形外科などリスクが少ない診療科に流れていること、さらに当直問題も加わり、医師の偏在を生んでいる現状を憂い、あわせて司法の問題も指摘しました。



 栃木1区の石森さんの擁立は9月には決まっていたようですが、記者会見に同席して、「お披露目」がありました。
 農家、候補者が勤務する病院を視察し、記者会見で県内の情勢を語る→翌日の地元紙に載る。田中角栄さん直伝の川上戦術です。
 キーワードは「地方」「1区」「医療」「農業」――この4つが浮かび上がります。
 やはり小沢戦術は巧みです。

 それにしても、最近は医師が続々、出馬しますね。医療現場という社会の鏡のなかで、社会、政界の病巣に切り込みたいと感じていることの表れなんでしょうね。

このエントリーは以下の「民主党ニュース」を基に作成しました。
農業、医療現場の声に耳傾け格差是正に力尽くす考え示す 栃木で代表

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民主の年金流用禁止法案が参院委員会で可決

2007年11月01日 23時59分59秒 | 第168臨時会(2007年9月~1月)法案の嵐作戦

(写真は年金保険料流用禁止法案を賛成多数で可決した参院厚生労働委員会=1日夕 民主党ニュースから)

 いよいよ日本が動き出しました!
民主党提出の「年金保険料流用禁止法案」が参院厚生労働委員会で、民主、社民、共産各党の賛成で可決しました。あす(2日)午前10時開会(予定)の本会議で賛成多数で可決され、衆院に送られます。

年金保険料流用禁止法案が可決 野党賛成多数で参院委(朝日新聞) - goo ニュース
【参院厚労委】年金保険料流用禁止法案可決 マニフェスト実行へ第1号-民主党ニュース

(上の記事を参考にまとめました)

 参議院厚生労働委員会は1日夕、民主党提出の年金保険料流用禁止法案を採決し、賛成多数で可決されました。2日の参院本会議に上程されます。

 野党提出法案の参院通過は1993年3月、日本社会党(当時)などが提出した議院証言法改正案以来14年ぶり。

 厚生労働委員長を務める民主党の岩本司さん(福岡選挙区)が、午後6時前に委員会の再開を宣言、発言者がないことを確認の上、質疑の終局を宣言した。
 政府に意見の表明を求めたところ、舛添厚生労働相は、「新たに2000億円の費用が生じる」として反対を表明した。

 賛成討論に立った民主党の中村哲治さん(奈良選挙区)は、「国民の年金への不信、不安は高まり深刻な状況にある。信頼なくしてどのような制度も運営するのは困難」とし、「国が責任をもって運営するという強い意思の表明で、(年金)制度創設当初の国の意思に立ち返るべきだ」と主張した。

 与党は反対討論を行わなかった。

 法案可決後、法案提出者の蓮舫ネクスト年金担当副大臣(東京選挙区)らは、笑顔で議場を握手して回った。一方、厚労副大臣をつとめた経験のある自民党の衛藤晟一さん(全国比例)らはとまどいの表情を示しました。

 年金流用禁止法案は、被保険者から徴収した年金保険料を給付以外には一切使わない、とする内容。保険料がグリーンピア(大規模年金保養基地)建設などに使われ、批判された経緯を踏まえて作成しました。
 第21回参院選で民主党はマニフェストの「国民との3つの約束」の筆頭に年金改革を掲載。具体策として

 ①年金通帳を交付する
 ②年金保険料の流用を禁止する
 ③社会保険庁を解体する
 ④国民、厚生、共済年金を一元化する

の4つの細目を掲げましたが、まずは優先度の高い年金保険料流用禁止を法案化していました。

関連エントリー9月14日付
民主党、年金保険料流用禁止法案を参院先議で提出

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やっとというか・・・国、薬害肝炎訴訟で和解へ 首相・厚労相

2007年11月01日 22時05分51秒 | 第168臨時会(2007年9月~1月)法案の嵐作戦

(写真は日本テレビnews24から)

 やっとというか・・・まあ朗報なのでしょう。

 血液製剤(凝固剤)のフィブリノゲンなどの投与でC型肝炎になったというなんともやりきれない医療事件。全国5カ所で係争中の国を相手取った訴訟が早期和解に向け動き出しました。

 この訴訟について、舛添厚労相が「全部(の訴訟)で和解をめざす」との考えを述べました。

 福田首相も31日、報道各社とのインタビューで「今までの経緯を見ていて、政府に責任がないというわけにはいかないとわたしは思っている」と語りました。

 首相が国の責任を認めたのはこれが初めてです。

薬害肝炎訴訟で舛添厚労相「全部で和解目指す」(朝日新聞) - goo ニュース
福田首相、国の責任認める-薬害C型肝炎問題 (時事通信) - goo ニュース

 以上2本の記事をもとに下町の太陽の責任でまとめてみます。

 薬害C型肝炎訴訟をめぐり、舛添厚生労働相は31日の衆院厚生労働委員会で、和解に前向きな姿勢を示している大阪高裁に加えて、東京、福岡、名古屋、仙台を含む5カ所すべての訴訟を「全部解決したい」と述べました。

 対象は血液製剤「フィブリノゲン」で感染した原告だけでなく、
 新生児向けの止血剤などに使われた第9因子製剤「クリスマシン」「PPSB―ニチヤク」で感染した原告とも和解をめざす。

 質疑の中で、民主党の枝野幸男さんは、和解に前向きな舛添大臣と、慎重な答弁を繰り返す厚労省幹部に「温度差」があることを指摘した。
 弁護士でもある枝野さんは、大阪高裁の和解に向けた協議で「大臣が裁判官に会い、直接話をすればいい」と提案。、舛添氏は「思いを裁判所に伝えることができるなら、検討したい」と前向きな考えを示した。

 枝野さんは「国が責任を認め謝罪することが被害者の一番の願い」と語ると、厚労相は「5つの判決は全部微妙に違うが、そういう違いを乗り越え、最終的にはお金ではなく、皆さん方の本当の願いが実現できるよう、政府一丸となって全面解決を図る思い」との認識を示した。

 日本共産党の高橋千鶴子さんの質問に対し、第9因子製剤「クリスマシン」も含めて全面的に解決したいと答えた。

「薬害C型肝炎に関する国会(衆参)の審議と政府の動き」エントリー一覧

10/31
【国会傍聴記】フィブリノーゲン→フィブリノゲン「再評価すべきだった」舛添大臣 衆院厚労委
10/25【国会傍聴記】菅さん、厚労委で薬害肝炎「フィブリノゲン30万人投与」を指摘
10/24【速報】菅さん「フィブリノーゲン→フィブリノゲンで承認延長」 天下りの松下ミドリ十字社長
10/23菅直人、厚労省地下倉庫に“突撃”
10/16【国会傍聴記】参院予算委 分からないなりの大事さ 厚労相と母親と

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