【国会傍聴記 2007-11-21 衆院財務金融委員会】
衆院財務金融委員会に額賀財務大臣が出席。通常国会では、租税特措法など予算関連法案を審議する委員会ですから、大臣の疑惑解明は今のうちにしないと。
で、面白かったのは民主党副幹事長、古本伸一郎さん。トヨタ自動車社員で豊田市を含む愛知11区という民主党最大の“テッパン”選挙区から出ていますので、思う存分しゃべれます。
というわけで、額賀さんが、宮崎元伸(山田洋行元専務)、守屋元次官、国務省日本部長を務めたジェームズ・アワーとの宴席に出席したという守屋証言について。
月曜日(11月19日)の参院決算委員会で額賀さんは「記憶にない」を「記録がない」と否定のトーンを一段階上げました。
私も傍聴席から額賀さんの後ろ姿を見ていましたが、額賀大臣は守屋さんのことは悠然と答え、宮崎容疑者のことはしどろもどろで答弁していました。「なぜか」は今後明らかになっていくんでしょうね。
で、川内博史さん(鹿児島1区比例)に次いで、質問に立った古本さん。政府参考人として警察庁警備局長らが出席しています。
(手書きメモから起こすため、実際の議事録とは違います)
で、神田で開かれた安全保障勉強会「ジム・アワーさんを囲む会」について。
古本さんは「SP(警護官)の警備記録を出せ!」と警察庁警備局長に質問しました。
池田克彦警備局長は「地方公務員の守秘義務があるので、お答えしかねます。警護対象との信頼関係がなければ、警護の仕事はできない」。
古本「だったら目の前で犯罪行為があっても見過ごすということか?」
これに対しては法務省が答弁しましたが、
「一般論には答えられない。そもそも捜査は具体的な事例に基づいて行われる」とのことでした。
さて、この古本質問をあなたはどう感じますか? あるいは政府・与党関係者はどう考えますか?
これ以上の答弁を引き出せるとは思えず、「政治のプロ」は苦笑するでしょう。
しかし、民主党は本気だということはひしひしと伝わりました。
で、答弁席にいた額賀大臣はこの質問をどう思いました?
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【国会傍聴記 2007-11-21 衆院厚生労働委員会】(写真は読売)
このブログはほとんど趣味でやっているんですが、「視聴率」が高ければうれしいんですよ、人間だもの。
で、長妻さんがでると、このブログの「視聴率」が上がるわけです。
衆院厚労委で長妻昭ネクスト年金担当大臣(東京7区比例)が登壇。「やった!」とメモを取り始めました。
民主党の「年金流用禁止法案」はすでに参院を通過し、衆院に送付されています。
これを受けて、自民党と公明党が衆議院先出しで対案を出しました。
よって、衆院厚労委では「民主党案(参院可決)」と「自公案(対案)」を議論します。
ちなみに正式名称は「「国民年金事業等の運営の改善のための国民年金法等の一部を改正する法律の一部を改正する法律案」。
「ねじれ国会」ややこしいよ~。
で、「対案」の 発議者である、自民党の大村秀章さん(愛知13区)、吉野正芳さん(福島5区)、公明党の古屋範子さん(南関東比例単独)らが長妻さんらの質問に答弁したんですが、これがメチャクチャ。ひどいのなんのって、もう嫌になりました。
民主党案は年金保険料は、年金支給のみに充て、支給以外には使わない=年金流用禁止と単純明快。「橋本内閣より前の状態に戻す」と言い換えることもできます。
自公はこれを見ながら対案を作ったものだから、「大規模なハコモノを作らない」という中途半端な内容。
長妻さんが「年金広報センターという建物は作れるのか?」と質問すると、吉野さんは「大規模な建物はつくれない」と答弁。
吉野さん本人もわけがわからないようでした。
だったら、「財団法人年金広報センター」を作って、オフィスビルを間借りすることはできるんでしょう。そこに理事長として社保庁職員が天下りできます。
この対案の論理構成は長妻さんなら1秒で壊せます。
これを最近のことばで表現すると、「自公の対案ってイタイよねぇ~~」ということになります(笑い事でありません)。
そもそもなんでこんなヒドイ対案を出したんでしょう?
提案者は国対委員長とかに指名されて、うれしかったんでしょうか?
法案を作る上で、党政調会事務局に協力してもらったんですか?
衆院事務局に協力してもらったんですか?
まさか厚労官僚に作ってもらったの?
こんな中途半端な法案で審議を混乱させてどうすんの!?
せっかく長妻さんが出てきたのに、「拍子抜け」。ここまでヒドイ国会は珍しい。
○舛添厚労相、「クリスマス・プレゼント」発言を謝罪
なお、これとは別に舛添要一厚労相は「消えた(宙に浮いた)年金記録」5000万件のうち、500万件分の年金納付記録を「ねんきん特別便」として年末に郵送できることを確認しました。
「ねんきん特別便の封筒がダイレクト・メールに似ていて、間違えて捨てられる可能性がある」との長妻さんの指摘に関して、
「おっしゃる通りだ。今日中ならゲラが直せるはずなので、直す」と封筒のデザイン変更を約束しました。
これに先立つ質疑で、「年金通知はクリスマス・プレゼント、お年玉だ」と舛添厚労相が民放で語ったとの長妻さんの指摘に対し、事実を認めました。舛添さんは「表現に問題はない」としましたが、長妻さんの再度の質問で、発言が不謹慎だったと認め、謝罪しました。
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[写真]山中伸弥京大教授(山中研ホームページから)
「ノーベル賞」どころじゃないですよ。「ノーベル医学・生理学賞」と「ノーベル平和賞」の同時受章でも足りないくらい!
京大の山中伸弥教授が皮膚から万能細胞をつくることに成功!
これが実用化できれば、21世紀の人類の医学は様変わりしますよ。経済的にも「ハイテク・ニッポン」復活の希望にもなります。
朝刊は読み流してしまったのですが、ニュースの反応を見て、各紙を読み直したらこれホント超弩級の発明(発見)です!
山中教授はヒトの皮膚から万能細胞(「iPS細胞」と呼ぶそうです)をつくったとか。
万能細胞のうち、先行した「ヒトES細胞」では韓国のファン・ウソク教授が“研究成果”を偽造していたという残念な事件がありました。が、いずれにしろ「ヒトES細胞」は女性の卵子とくに受精卵を使うので、経済的にも倫理的にも再生医療への応用は難しい。
山中さんは皮膚から作った!
この研究を進めれば、近い将来、再生医療やテーラーメイド医療が、気軽に安く簡単に安全にできるようになるでしょう。
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政府は山中先生に今後の研究費として1000億円分の手形を切ったらどうですか。1兆円でも元とれるよ、きっと。
私は理化学研究所ゲノム科学総合研究センターについて、横浜市と神戸市が誘致合戦(横浜が勝利)したときに日経にいろいろ記事を書いたときから、ゲノム科学に興味を持っています。
ヒトゲノムを国際共同チームとセレーラ・ジェノミクス社が(同時に)解読に成功したと、クリントン米大統領が記者会見で発表したときに興奮を覚えました。クリントン曰く
「過去50年間は物理学の時代だったが、これからの50年間は生物学の時代だ」
日本の反応が静かでこれにはちょっと・・・(以下言葉狩り・自己規制)。
そして再生医療を、世界中のだれでも手軽に受けられるようになってほしい。
およそ、人間の世界に「平等」なんてものはないんですが、「1人に1つの生命」というのだけは平等なんですから。
人の皮膚から「万能細胞」 京大など日米2チーム成功(共同通信) - goo ニュース
人の皮膚細胞に遺伝子操作を加え、万能性を持つ胚性幹細胞(ES細胞)のように、さまざまな細胞に成長できる人工幹細胞をつくることに、京都大再生医科学研究所の山中伸弥教授らと米ウィスコンシン大のチームがそれぞれ成功し、21日付で発表した。ES細胞と違い、作製に人の受精卵や卵子が不要なため、倫理問題を回避できるのが最大の利点。再生医学研究を加速させる画期的成果だ。
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