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宮崎信行の国会傍聴記 ニュースサイト

元日本経済新聞記者の政治ジャーナリスト宮崎信行が3党協議を現地で取材したり国会中継を見たりして雑報を書いています。

「首相ボーナス48万円増」で人事院勧告が例年を凌駕する盛り上がりも衆・委員会で通過、れいわ新選組「4月時点だから、これでは実質賃下げ法案だ」

2023年11月10日 17時41分49秒 | 第212回秋の臨時国会 2023年秋
[画像]4回にわたる地方税滞納が明らかになった神田憲次財務副大臣。

 毎年この時期に審議される、人事院勧告実施の給与法案が「首相賃上げ法案」と報じられ、異様な雰囲気のなか、原案通り委員会を通過しました。

 世界はインフレ、日本は賃上げムード。5月のコロナ明けで、70歳以上の男性も東京に仕事を探しにきて、みんな決まったようです。手に技術がある人は制服を着て社用車で現場で即戦力。但し「ワンオペで赴いた現場で東京弁で見積書の話をされた」のは求人票以外でストレス。東京生まれ東京育ちの女性は固定月給が賃上げされず。が、固定月給があるので来月、再来月に生活が立ち行かなくなる不安はゼロで「来年になったらインフレ対策で買う数・量も検討しますか」。コロナ禍のサービス業正社員と打って変わって、固定月給があると生活は当面持ちそうです。賃上げの流れに水をさすなというのが正しい感覚でしょう。

【衆議院法務委員会 きょう令和5年2023年11月10日(金)】
 令和5年人事院勧告を実施するための「裁判官給与法改正案」(212閣法3号)と「検察官給与法改正案」(212閣法4号)が維新のみ反対で、可決すべきだと決まりました。すでに追記・訂正していますが、前回の一般質疑の後に、小泉龍司法相から趣旨説明され、審議入りしていました。

【衆・内閣委員会】
 まず、令和5年人事院勧告の件で、人事院総裁らに質疑。
 続いて、「一般職公務員給与法改正案」(212閣法1号)と「特別職公務員給与法及び大阪・関西万博特措法の改正案」(212閣法2号)。立憲が「212閣法2号」の修正案を提出し、立憲・共産の賛成のみで否決。政府原案は維新が反対し、自民・公明・立憲・国民・共産が賛成して可決すべきだと決まりました。
 特別職の自衛官は212閣法1号で人勧通り賃上げされます。
 質疑の中で、れいわ新選組(令和)の大石あきこさんは、「4月の時点であり、物価はもっと上がっており、実質賃下げだ。ショボい」とし「自民、維新とも公務員削減を詫びろ」と語りました。

【衆・安全保障委員会】
 「防衛省職員給与法改正案」(212閣法5号)が全会一致で可決すべきだと決まりました。

【衆・厚生労働委員会】
 おおむね7年ほど前、2016年の衆参ねじれ解消以降は、参考人質疑をした当日には採決をしないという暗黙の了解があったと思いますが、やぶられました。
 「麻薬取締法及び麻向法改正案」(212閣法7号)はまず与党のみ対政府質疑1時間。続いて参考人質疑となり、一般社団法人「ARTS」代表理事の田中紀子さんらが意見を述べました。続いて、野党の対政府質疑で終局し、採決しました。

 討論では、共産党の宮本徹さんが「医療用大麻解禁条項には賛成だ」としつつ「使用罪の新設条項に反対する」と述べました。宮本さんは与党議員からきょうの審議で考え方が変わったとの声があったとも付け加えました。採決で、共のみ反対の賛成多数で可決しました。

 質疑の中で、山井和則さんは歌舞伎町で大麻が蔓延していると指摘。きのう参・内閣委での塩村あやかさんの質疑の流れをくんで、歌舞伎町の大久保公園で「悪質ホスト」への売掛金(ツケ)払いなどのために立ちんぼとなったり性風俗店に勤務したりした女性を守るよう、大臣、消費者庁、警察庁に問いました。武見敬三厚労相はホスト及びスカウトによる職業斡旋は「職業安定法63条に違反してあり女性客が有害業務につかないよう、警察庁と連携して指導していく」と明言しました。同党は月曜(11/13)午後12時半からの内閣部会で警察庁やNPO法人ばっぷすからマスコミフルオープンでヒアリングする予定。

[写真]大麻ではなく、市販医薬品の大量摂取オーバードーズで痙攣する若い女性、東京・歌舞伎町の「トー横広場」で、きょねん、宮崎信行撮影。

【衆・文部科学委員会】
 学術会議問題のように政府のコントロールが高まることへの懸念が出ている「国立大学法人法改正案」(212閣法10号)。与党のみ30分質疑。続いて、参考人出頭要求を議決。きょうは散会しました。次回は14日(火)9時からで、参考人質疑。

【衆・外務委員会】
 上川陽子外相への質疑があり、参側に遅れて、店開きとなりました。立憲民主党会派に所属する松原仁さんは新・東京26区から出馬する構えで党を離れていますが、引き続き立憲会派で登場しました。
 「TPPへの英国加盟議定書承認案」(211条約1号)が大臣から趣旨説明されました。今国会の条約の承認案件はこれだけ。

【衆・国土交通委員会】
【衆・環境委員会】

 一般質疑。

【参議院地方創生及びデジタル社会の形成等に関する特別委員会】
 長谷川岳特別委員長が議事をとり、自見はなこ地方創生相と河野太郎デジタル相が所信を述べました。

【参・消費者問題に関する特別委員会】
 自見はなこ消費者担当相が所信的あいさつ。自見さんは今国会で法案を担当しており、担務が多いので、どこかでパンクするかもしれません。

【参・情報監視審査会】
 非公開で開かれました。

●来週月曜日(11/13)は午後1時から参議院行政監視委員会のみ。

【定例閣議】
 補正予算案を決定しました。日本の高い技術で印刷・製本して20日(月)に国会提出のはこび。

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【衆法・超党派】秘書と職員は人事院勧告実施「国会議員秘書給与法改正案」を超党派で起草、成立へ

2023年11月10日 07時10分08秒 | 第212回秋の臨時国会 2023年秋
 与野党の国会対策委員会などは令和5年人事院勧告の実施のための「国会議員秘書給与法改正案」(212衆法 号=未提出)を開催中の第212回臨時国会に提出することで合意しました。山口俊一・衆議院議院運営委員長が起草し、次の本会議で趣旨弁明して可決し、参議院に送られる見通し。

 人勧を実施すると、政策担当秘書・公設第一秘書・公設第二秘書の月給が1560円から2520円までの金額分が増加。それとは別に、ボーナスの支給月数が4・4か月分から4・5か月分に増えます。

 国会職員の給与等に関する規程を改正する規程案も議決する公算。

 きょうの世論は、特別職給与法改正案で、岸田文雄首相が48万円賃上げされることで沸騰。人事院勧告制度への言及がないまま「なぜ、今?」と炎上し、「特別職国家公務員給与法改正案」(212閣法2号)の衆議院内閣委員会での趣旨説明後に、官房長官が記者会見で「全額国庫返納」を明言するなど、フランス革命の1年前といったような雰囲気になっています。

 以上です。
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羽田次郎対宮下一郎農相「信州で基本法対決」始まる、衆では「廃止法案」が通過、塩村あやか「ホストの売掛はデート商法で取り消せる」と前向き答弁

2023年11月09日 17時24分50秒 | 第212回秋の臨時国会 2023年秋
[写真]羽田次郎・立憲民主党参議院議員、長野・上田で、おととし2021年4月28日、宮崎信行撮影。

 「対決法案が無い臨時国会」としていましたが給与法案が紛糾してあす採決予定。立憲は参のみ配置換え。羽田次郎さんが外交防衛の実績を評価され農林水産委員に回り、宮下一郎農相と「信州」対決。食料・農業・農村基本法の「長野五輪以来25年ぶり」改正で議論をいどむ一年となります。

【衆議院総務委員会 きょう令和5年2023年11月9日(木)】
 今国会の委員会議了議案第一号は「NTCT法及び特定通信・放送開発事業実施円滑化法を廃止する法律案」(212閣法6号)。共産が反対し、自民、公明、立憲、維新などが賛成して「可決すべきだ」との審査結果をまとめました。この法律で「特定通信・放送開発事業実施円滑化法」(平成二年法律第三十五号)を廃止します。平成元年の法律は1000本で令和元年は2000本。失われた30年で法律1本あたりのGDPが半減しました。頭の良い人が儲かるが全体はじり貧の実態経済につながりました。先の通常国会の新法は「認知症基本法」(差し押さえ禁止の時限立法除く)の新法1つだけでしたから、今後は廃止法でシンプルかつ利益率の高い日本にしてきましょう。

【衆・安全保障委員会 同日】
 「防衛省職員給与法改正案」(212閣法5号)が趣旨説明されました。自衛官の給料は内閣委であす採決見通しの「一般職」(212閣法1号)の改正で賃上げされ、この法案は防衛大学校の学生・生徒に限られます。

 これに先立つ大臣所信に対する一般質疑では、外務省の上川陽子大臣や総合外交政策局長らが飯倉公館のG7外相会合の「イスラエル・パレスチナ」について語りました。

【衆・憲法審査会 同日】
 2回目の開催は欧州視察団の報告のみで散会。

【衆・災害対策特別委員会 同日】
 国対委員長代理として活躍した御法川信英さんは、麻生派退会歴を麻生太郎さんにとがめられ、この特別委員長になりました。

【参・第一種常任委員会 同日】
●環境委員会は開催されませんでした。
●文教科学委員会は大臣の所信を聞いて散会しました。
●それ以外の委員会は大臣所信に対する一般質疑がありました。

●農林水産委員会
 宮下一郎農相の所信に対する一般質疑。立憲の徳永エリさんは「農林キャラバンで全国の中山間地を回った」成果として「鳥獣被害の声が多い」として政府全体の対応を求めました。

 羽田次郎さんは、2年半のあいだ、外交防衛委員をつとめました。上司は白真勲さん(昨夏惜敗)と小西洋之さんという精力的な議員でしたが、質問2番手として羽田さんがフル稼働し登板回数は最多に近いと思います。この実績が評価されたようで、今回の会派のクラス替えで、農林水産委員に移りました。決算委員は続投。

 羽田さんは「羽田次郎です。当委員会では初めての質問となりますが、同じ信州の宮下一郎大臣にご質問させていただけて光栄だと思っております。それではまず食料・農業・農村基本法の見直しについて伺わせていただきます。基本法が制定されたのは1998年長野オリンピックが開催された年です。その後の内外の情勢変化を踏まえ、我が国の食料安全保障の確保が大きくクローズアップされる中、農林水産省は、食料農業農村政策審議会で基本法の改正に向けた検証を行い、9月に基本法の見直しに関する最終答申が取りまとめられました」と話しました。そして、記念すべき農水委初質問は「食糧自給率」。農相から長野発言はなく「米の消費が減少していることを原因として近年38%前後で推移しております」「国産小麦の需要拡大に向けた品質向上と安定供給などの課題にとりくみ小麦の自給率は、平成10年の9%から令和4年度には15%に向上するという成果を上げております」と語りました。

●内閣委員会では、東京選出の塩村あやかさんが「ホストの掛け売り(売掛金、ツケ)」を質問。松村祥史・国家公安委員長は「いわゆるホストクラブの利用客の皆様が高額な利用料金の売掛による借金を背負いまして、その返済のために売春させられるなどの事例があることは承知をいたしております」と答弁しました。前向きな姿勢。消費者庁は「デート商法は消費者契約法で取消権を定めている」と示しました。

【写真】歌舞伎町のホストと客、きょねん夏、宮崎信行撮影。

【写真】歌舞伎町の説明を受けるインバウンド観光客、ことし夏、宮崎信行撮影。

●財政金融委員会。共産は前委員の落選により党書記局長の小池晃委員となっています。小池さんは、神田憲次財務副大臣に、週刊文春が報じ午前に答弁した名古屋市の持ちビルを市が3回差し押さえたのは固定資産税以外にもあるのではないかと問いました。神田副大臣は、固定資産税以外は調べていてわからないとしました。

【参議院議院運営委員会理事会】
 9時半から開催されました。


 非常に多岐にわたりますが、このサイトを一人で取材し、一人で執筆している宮崎信行は、きょう、立憲民主党本部での半年ぶりの芳野友子連合会長と泉健太代表・岡田克也幹事長の会談。その後の、松井孝治・京都市長候補予定者(きょう夕刻に立憲が持ち回り常任幹事会で推薦決定)と福山哲郎立憲京都府連会長と、泉代表・岡田幹事長の会談も取材しました。個人的に、福山さんをことし初めて見たかもしれない。

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衆・委員会いわゆる店開きで盛山文科相「立憲国対副の森山浩行委員は声も大きく腕力もつよい」と根拠なく媚びる、国立大学法人の運営委員は文科省承認で政令で全部も可の衝撃

2023年11月08日 17時04分00秒 | 第212回秋の臨時国会 2023年秋
[写真]森山浩行・立憲民主党国対副委員長(大阪16区)、衆議院事務総長室で、おととし2021年12月、宮崎信行撮影。

 衆議院は大臣の所信に対する一般質疑をして、いわゆる店開きとなりました。
 「国立大学法人法改正案」(212閣法10号)は野党が反発する中で委員会を再開して、審議入りしました。

【衆議院文部科学委員会 きょう令和5年2023年11月8日(水)】
 4か月間の夏休みの後の、一般質疑ですので項目は極めて多岐にわたりました。
 野党は早い質問通告につとめていますが、昨夕の午後4時半ごろは、「質問レクチャー聞き取り」「問取り」をする官僚が議員会館に大量、一つの省でエレベーター1箱全部をしめるほどひしめきました。一般質疑のため各省各局各課がそろって議員室を訪問したようです。



[写真]一般質疑の問取りの後に役所に帰る官僚、きのう午後4時半。
 少しでも早く役所に戻ろうと、首相官邸前の横断歩道で流しの個人タクシーに乗り込む4人組に、官邸警備の機動隊とみられる若い警察官がぶっからぼうに今すぐ退去しろと言葉を連発しました。

 解散をにらんで、立憲は配置を変えず、維新は配置を変えました。

●4カ月の夏休みで立憲も「地元に予算を」に新任大臣らがこびて協力求める

 立憲は国対副委員長の森山浩行さんが「昨秋から1年以上、文科省の人とつきあってきたが、もっと予算を求める姿勢をもっていいのではないか。明石市の例のように、こども予算は経済の活性化させる」と述べました。この委員会の経験なしに大臣となった盛山正仁さんは「森山委員のように声も大きく、腕力が強い議員にがんばっていただきたい」と国対副委員長兼務の森山さんに根拠がないルッキズムでこびると、森山さんは「同じ名前のモリヤマですのでがんばっていただきたい」と外形的ファクトで応戦しました。蛇足ですが、私は森山さんと31年以上のつきあいですが、腕力が強いという話はただの一度も聞いたことがなく、盛山大臣の勝手なイメージだと思われます。大阪だと立憲の森山さんより、維新の人たちの方が腕力強そうなイメージですが。

 議運次席理事を兼ねる吉川元さんは防衛政務官を要求。大分大学とどういう関係があるのかなと思いきや、大分大学の近くに大分分屯地のスタンドオフミサイルの火薬庫の工事日程を訪ねる質問でした。

 質疑終了後に委員会は休憩しました。15分ほどの理事会を経て、「国立大学法人法改正案」(212閣法10号)が柚木道義筆頭理事が抗議するなか、大臣から趣旨説明されました。次回の開催は現時点では未定。

 柚木さんの一般質疑内でのさきどり質問によると、「運営方針会議の学長と運営方針委員は文科省の承認が必要だ」「特定国立大学法人は国会審議がいらない政令で増やせて、すべての国立大学を対象にすることができる」ことが分かりました。スガ首相・官房長官の日本学術会議の6名任命拒否のような形で、国立大学全体を政権がコントールすることもできると考えられる法案です。

 私は単に東京医科歯科大学と東京工業大学を合併させるだけの法案だと思っていましたが、これは反知性主義の高まりを人類に知らしめた「トランプショック」意向で、学術会議問題をしのぐ大きな対決法案が突如浮上しました。

【衆議院内閣委員会 同日】
 一般質疑があり、最後に「人事院勧告実施のための一般職給与法改正案」(212閣法1号)と「同特別職給与法及び大阪・関西万博特措法改正案」(212閣法2号)が審議入りしました。なお、経済情勢にあわせてことしは「賃上げ法案」という表現をしようかと思っていましたが、SNSなどでの盛り上がりを懸念して、例年通り人勧実施のための手続き法案だということを強調することにしました。ところで、昨日の岡田克也・立憲民主党幹事長の記者会見で、特別職に自衛官が含まれることについて岡田さんがやや不確かな表現をしたと思い、私が質問で指摘しましたが、特別職の自衛官の人勧実施は「一般職給与法」(212閣法1号)で給与アップされます。岡田さんにも私にも若干不明確なところがありました。法案はあさって10日(金)9時から審議されます。

●疑惑の加藤ファミリー「母が相談した相手に聞いた」と当事者性のない答弁

 一般質疑では、立憲の山岸一生さんが加藤鮎子・こども家庭相の政治とカネを追求。母親に月15万円の家賃を払っていることについて、加藤大臣は「母が相談していた相手に連絡したところ、当時、不動産事業者から相場を聞いたがそのメモがない」としました。相談した相手とはいったいだれかと問われ、最後に「弁護士だ」としました。

【衆議院厚生労働委員会 同日】
 この委員会だけ、理事会は8時45分と5分早く始まります。
 一般質疑では、武見敬三大臣の医師からの政治献金について、現場の人は診療報酬が上げてほしいと思っているとの趣旨の答弁。「現場の方々が政治活動の自由で応援してくれている」と語りました。

 最後に「麻薬取締法及び麻向法の改正案」(212閣法7号)が趣旨説明されました。質疑はあさって10日で、参考人質疑から法案審査スタート。

【衆議院法務委員会 同日】
【衆議院財務金融委員会 同日】
【衆議院農林水産委員会 同日】
【衆議院経済産業委員会 同日】

 各々、大臣所信的あいさつに対する一般質疑がありました。

【追記・訂正 11/9 17:45】
 衆議院法務委員会では法案の趣旨説明がありました。「裁判官給与法改正案」(212閣法3号)「検察官給与法改正案」(212閣法4号)が審議入りしました。【追記・訂正おわり】

●参議院はありませんでした。

【与野党国会対策委員長会談 同日】
 旧統一教会財産保全法案を自公も作成することと、20日(月)に補正予算案が提出されることが与党から報告され、野党が受け入れました。

●あすは衆議院憲法審査会が開かれますが海外視察の報告だけで散会する見通しです。

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衆参法務委「柿沢」言及せずに正常化、「国立大学法人法」本会議で審議入り、「NICT法」も

2023年11月07日 14時24分16秒 | 第212回秋の臨時国会 2023年秋

【追記・訂正 14:45 間違いがありました。参議院第一種常任委員会11のうち、文教科学委員会の開催は見送られました】

 自民党衆議院議員経験者の木村弥生江東区長、柿沢未途さんの公選法違反では、区議選と同時期に1万円または20万円を配ったことが捜査。アベノミクス批判が、中央区への嫉妬で全国有数の江東区長の後継には野党地方議員らが名乗りをあげています。

【衆議院本会議 きょう令和5年2023年11月7日(火)】
 額賀福志郎議長が登場。「国立大学法人法改正案」(212閣法10号)の趣旨説明と代表質問が行われました。盛山正仁文部科学大臣が演説。立憲民主党の菊田真紀子さんらが質問しました。菊田さんは柿沢さんの議員辞職を求めました。旧統一教会の午後の記者会見の「100億円の供託」は、認められないと演説し、立憲の「統一教会財産保全法案」(212衆法4号)を念頭に、法律の今国会成立を求めました。

 法案について、文科相は、東京大学などに新設する合議体は適正なものだとしました。共産党の宮本岳志さんは「大学の自治を破壊してきたことへの反省」を求めました。

【衆議院法務委員会 同日】
 小泉龍司法相、門山宏哲副大臣は「柿沢」に言及せずに所信的あいさつしました。この後の、参議院でも同様でした。

【衆議院総務委員会 同日】
 鈴木淳司総務大臣が先週した所信的あいさつに対する一般質疑3時間コースでした。
 一般質疑では、維新の吉田とも代さんが「今国会から総務委員になりました、よろしくお願いします」と語り、ネット誹謗中傷対策で第三者委員会や懲罰的な民事訴訟について見解を問いました。
 そして、最後の法案が今国会初めて審議入り。「NICT法を改正し平成2年法律35号を廃止する法案」(212閣法6号)が趣旨説明されました。次回は9日(木)午前9時。

【衆議院消費者問題に関する特別委員会 同日】
 自見はなこ消費者相、および食品安全担当が所信的あいさつをしました。比例当選2回の自見大臣は所掌がかなり多いように感じます。衆・本でも質問を受けて答弁しました。

【衆議院環境委員会 同日】
 伊藤信太郎大臣の所信的あいさつ。10増10減で安住淳さんと小選挙区激突になりますので、立憲の議員は国対委員長にゴマをするためにたたきたい、というひとが、ごく一部いるかもしれません。
【衆議院国土交通委員会 同日】
 大臣所信的あいさつ。
衆議院の議院運営委員会、厚生労働委員会理事懇談会、文部科学の理事懇、災害対策特別の理事懇も開かれました。

【参議院第1種常任委員会 同日】
 参議院では省庁ごとの10委員会を「第1種常任委員会」と呼び、予算、決算、議院運営委は「第2種常任委員会」としています。第1種は一つしか入れず、重複しないため、逆に、全部同時に開くことができます。きょうは、上述の衆議院総務委員会があったので、総務委だけが午後に開かれました。
 上述の通り、参議院法務委員会では「柿沢」への言及はありませんでした。財政金融委では、鈴木金融担当大臣から「金商法改正案」(211閣法56号参先議)と「社債株式振替法改正案」(211閣法57号参先議)が前国会から残り、今国会で参先議となったので、速やかな成立をお願いしたいとの発言が入りました。

 以上です。
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補正予算案の提出は11月20日(月)か、野党再び全閣僚出席の国会審議で「増税メガネ等の諸課題」を議論へ

2023年11月04日 05時43分46秒 | 第212回秋の臨時国会 2023年秋
[イラスト]岸田文雄首相。

 今月20日(月)に補正予算案が提出されそうです。朝日新聞が報じました。

 令和5年度第1次補正予算案は、2023年11月20日(月)に国会に提出されそうです。同日にも衆参本会議で財政演説。代表質問、衆参予算委の基本的質疑としめくくり質疑で、ふたたび全閣僚出席の国会審議が繰り返されます。

 成立が月内になるかどうかは微妙で、おそらく12月にはみだしそう。

 第212回臨時国会召集からちょうど1か月後。補正予算案審議でふたたび野党の見せ場が来ます。また、大阪万博をめぐって、野党内でのさしあいもありそうです。

 与党は、「特別職賃上げ法案(212閣法2号)」を11月17日(金)までに成立させたいという戦術をとると予想されます。

 空席が長引いている会計検査院などの国会同意人事は、再来週11月13日(月)から始まる週の本会議(衆参の先議のくびきはない)となりそうです。

 ちょうど今から100年前には、関東大震災復旧の補正予算を審議する秋の国会が開かれましたが、初日に昭和天皇が銃撃される事件で審議が混乱しました。この補正予算国会が、「大正デモクラシー」という有色人種主導の国家の類をみない温暖期を終わらせ、太平洋戦争・東京大空襲に転落していったとみる向きも、財政健全論者を中心に根強いです。その一方、大風呂敷を広げて財源がなく断念した都市計画を手放しで礼賛するプランナーもいまだに残っています。

 「増税メガネ」のSNSに怒って減税を決断したともされる岸田文雄首相の姿勢が自民党内外、世論からためされる正念場となりそうです。

 以上です。
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衆議院の地域・こども・デジタル特別委は、河野・加藤・自見大臣と谷委員長全員世襲、午後は園遊会、臨時閣議、首相会見へ

2023年11月02日 10時32分27秒 | 第212回秋の臨時国会 2023年秋
 きょうは午後園遊会ですので、委員長・抽選で当たった議員らが出席するので、10時半前に衆参とも委員会は終わりました。午後は、衆議院議院運営委員会理事会、臨時閣議、首相記者会見があります。

 柿沢未途前法務副大臣、木村弥生江東区長(元自民党衆議院議員)の事件が警視庁から東京地検特捜部に移管された理由は、地方議員に対する買収があったからではないかとの観測が浮上されています。過去に東京大学法学部卒業生が特捜部に逮捕された例はほとんどなく、動向が注視されますが、党本体への影響は限定的かもしれません。

【衆議院憲法審査会 きょう令和5年2023円11月2日(木)】
 第1回の開催。理事の選任だけで終わりました。

【衆議院地域・こども・デジタル特別委員会 同日】
 谷公一新委員長が就任あいさつしました。自民党はこちらでは「地方創生」という名前を消してしまいました。
 河野太郎デジタル相、加藤鮎子こども家庭相、自見はなこ地方創生相が所信的あいさつをしました。全員世襲です。

【衆議院総務委員会 同日】
 衆議院の総務、安全保障委は、水がなく、木が衆参定例日。ですから、水曜日は、予算委員会のほか、参議院本会議で地方税法などの審議がなければ、総務省、防衛省のキャリア官僚は火曜日の午後7時に飲みに行けます。
 きょうは、鈴木淳司総務大臣が所信的あいさつをしました。

【衆議院安全保障委員会 同日】
 木原稔防衛大臣と上川陽子外相の所信的あいさつがありました。外相は「経済版2+2で経済安全保障をすすめる」と語り、ガザ地区周辺でハマス等との交戦で双方に1万人以上の死者が出ているイスラエルにたちます。

●参議院常任委員会は開催されませんでした。
●衆議院議院運営委員会理事会は、午後、国会同意人事で協議。
●衆議院法務委員会は、与党が6日(月)の理事懇と、7日(火)の委員会を提案していますが、未定。
●臨時閣議は午後開かれます。首相記者会見も予定されています。新たな経済対策は17兆円程度にとどまりそうです。

 以上です。
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野党ペースで予算委終了あす園遊会、盛山文部科学大臣4か所言い間違え「困難を抱える」を「国難を抱える」、世襲メガネ・加藤鮎子、自見はなこ両大臣も言い間違え

2023年11月01日 21時00分55秒 | 第212回秋の臨時国会 2023年秋
[写真]早くから「トー横キッズ・大久保公園」問題を取材してきた筆者。

 国会召集から12日間で、衆参予算委が終わりました。野党ペースで、政務三役2人の首をあげました。複雑な税制への怒りのマグマを「増税メガネ」という上品な表現で突き上げられた岸田首相は、「所得税減税4万円+給付金7万円」を1回ではないかもしれないとの言質をとられました。

【参議院予算委員会 きょう令和5年2023年11月1日(水)】
 予算実施状況としての基本的質疑2日目。
 公明党の谷合正明・参議院幹事長は「分断を招かないために、減税に所得制限を設けるべきでない」と促しました。
 国民民主党の舟山康江さんは、前日に「20年間で担い手は減ったが、生産額は微減にとどまり、1人あたりの収入は1・5倍になっている」と答弁した宮下一郎農相に対して「直接支払いを復活すべきだ」と主張しました。
 自民党の太田房江さんは、男女賃金格差の是正のため、計画が認定された企業の正社員の給料の男女間格差が公表されているとしました。私は以前見ましたが、連合の芳野友子会長の「JUKI」が80%とかなり優秀。報道関係は認定そのものが少ないですが、日本テレビ放送網は80%台でほぼ首位。全産業平均でも、報道局記者、プロデューサーらの女性正社員は給料はもらえている会社だといえます。政治報道を「ボーイズクラブ」と批判するメディア論がありますが、社会統計に基づかない詭弁です。
 公明党の伊藤孝江さん、維新の音喜多駿政調会長、東徹さん、共産の山添拓さん、令和の山本太郎代表も質問しました。

【衆議院 同日】
 衆議院では、水曜日を定例とする常任委員会の委員長の就任あいさつ、大臣の所信的あいさつ、副大臣・政務官の就任あいさつがありました。
●衆議院法務委員会は火・水・金が定例日だとされていますが、きょうの開催はありませんでした。
【衆議院文部科学委員会 同日】
 今国会では「国立大学法人法改正案」(212閣法10号)が審議されるとみられます。
 きょうの委員会で、盛山正仁文部科学大臣は所信的あいさつを4か所言い間違えました。(1)「困難を抱える」を「国難を抱える」(2)「活動火山対策」を「火山活動対策」(3)「防火耐震対策」を「防火耐震」(4)「文化芸術体験の機会充実」を「文化芸術体験の機能充実」ーーの4か所。盛山さんは山田太郎政務官の辞任を「国民のみなさまに不信感を与えたのは遺憾だ」と上から目線で謝罪しました。旧統一教会については「7回の質問権行使」の成果で「旧統一教会の解散命令の請求を10月13日にした」と語りました。裁判対策に万全を尽くすとしました。
 政務三役の就任あいさつのうち、本田顕子・政務官は就任の日付など山田前政務官の問題には言及しませんでした。

【衆議院経済産業委員会 同日】
 当委員会は2009年の政権交代国会で、当時の塩崎恭久野党筆頭理事が公正取引委員会を担当する大臣(当時は平野博文官房長官)の出席を求めて折り合わず、数カ月審議できない状態となり、鳩山政権の失速につながりました。その後、野党自民党は公取法改正案をたなざらしにしたことで財界の厚みをまして政権再交代につなげました。
 きょうの委員会では、野党の配慮で、先に、自見はなこ大臣が公正取引委員会を説明し、第一委員室に向かいました。その後で西村康稔経産相が立ちました。

【衆議院内閣委員会 同日】
 産経新聞記者出身で4期の星野剛士委員長が就任あいさつ。
 所信的あいさつでは、まず松野官房長官。続いて、河野太郎大臣が人事院勧告の2法案(212閣法1号・閣法2号)を出していると説明しました。
 次に松村祥史国家公安委員長が「警護における主催者とのさらなる連携や国民の理解と協力を得るための取り組みを進めるとともに、警護の実施状況や情勢の変化等を踏まえつつ、警護の見直しに努め、警護に万全を期します」と語りました。「刑法犯認知件数が20年ぶりに上がってきている」としており、これも次の衆院選の争点に浮上するかもしれません。
 加藤鮎子・こども家庭庁担当相も1か所読みあやまりました。「平時や育児期を通じて」というべきところを「平時と育児を通じて」と述べており、訂正しました。加藤大臣は黒縁のメガネをかけてのぞんでいました。
 新藤・経済再生相は「GX、DXなど新たな総合経済対策を(あす)まとめて、供給力を増す」と話しました。高市早苗・宇宙政策相は「打ち上げ失敗の検証をする」としました。
 自見はなこ大臣は「官報の発行に関する法案」(212閣法8号及び9号)の審議をお願いしました。後で「適正な公文書管理」というべきところを、「公文書管理」と述べ、「適正な」が抜けていたと謝罪しました。
【衆議院厚生労働委員会】
 過去に誰一人途中辞任者がいない安定の厚生労働大臣に就任した武見敬三さんが所信的あいさつで、「大麻取締法改正案」(212閣法7号)の審議をお願いしました。
【衆議院財務金融委員会】
【衆議院外務委員会】
【衆議院農林水産委員会】

 各々、委員長、大臣らの発言がありました。

●あすは園遊会です。秋篠宮佳子内親王殿下はペルーに向かわれましたので欠席されるでしょう。衆議院憲法審査会、地こデジ特別、総務、安全保障の委員会が開かれます。総務、安全保障は新大臣の政治とカネの問題が出ており、来年夏まで与野党の長い攻防となりそうです。参議院はあす木曜日の定例の委員会の設定はありません。新たな経済対策の臨時閣議決定は17兆円規模になりそう。

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柿沢未途副大臣辞任につながった江東区の出直し区長選は今国会の会期内に投票、3日告示で12月10日(日)、自民世襲批判が全国世論に影響しそう

2023年11月01日 04時52分10秒 | 第212回秋の臨時国会 2023年秋
[写真]東京都江東区にある展示場「東京ビッグサイト」、5年前、宮崎信行撮影。

 元自民党衆議院議員の木村弥生区長が、今月15日で辞任することを明言した、東京都江東区の出直し区長選が、来月令和5年12月3日(日)告示、12月10日(日)投票の日程で行われることが、きのう決まったと新聞各紙の東京版が報じました。

 今国会の会期は12月13日(水)までで会期内に行われることになりました。

 4月の江東区長選をめぐっては、5月ごろから有料インターネット広告の公選法違反をめぐり木村新区長が定例記者会見を開かないなど不信が渦巻きました。その後、東京地検特捜部が区長室に捜査に入ったことで、辞任を表明。きのうになって、朝日新聞1面トップが、有料インターネット広告を提案したのが、東京15区(区割りは全く同じ)の柿沢未途・法務副大臣だと報じられ、午後12時10分ごろ辞任しました。今国会が始まってからの辞任は、召集前夜に妻以外の女性とラブホテルにとまった山田太郎文部科学政務官に続き2人目。蛇足ですが、鈴木俊一財務大臣と同じ「東京の男子私立御三家」で遊び人が多い麻布高校5人衆の2人となります。

 自民党の世襲議員同士の問題であり、落選した前都議も前区長の息子で、世襲批判につながることも考えられます。

 さらに、江東区は、日本橋川をはさんで隣接する中央区の銀座の「パワーカップルのペアローンによる1億円マンション」、晴海の「東京オリンピック選手村跡地マンション」があるのと比べて、江東区では豊洲の「リバーフロント」にとどまり、アベノミクス金融緩和効果に違いがあるとの指摘があります。2014年の忘年会合で、当時の江東区長が「来年こそ、アベノミクスが川を渡ってきてほしい」とあいさつしたとの隣接自治体の地方議員の証言もあります。都内でも格差が顕著な「アベノミクスを津々浦々」も結果に影響を与えることもありそうです。

 以上です。
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衆議院任期折り返す法務「柿沢未途副大臣が辞任したから欠席は事務方の越権行為」謝罪に与野党賛同、首相「減税+給付金」の2回目を排除せず

2023年10月31日 18時37分07秒 | 第212回秋の臨時国会 2023年秋
[写真]出口調査の下限を突き抜けた97議席に終わった立憲民主党、おととしのきょう、東京プリンスホテルで、宮崎信行撮影。

 衆議院の任期はきょう折り返しました。

 おととし、立憲は、東京8区・香川1区・千葉8区の3つの当選ボードをだしました。
 この3選挙区について、当ニュースサイトは、12日間の選挙戦の初日から4日目までにすべて現地取材。選挙区の雰囲気、構図、政権の枠組みからの俯瞰を報道しました。一人でやっている当サイトの選挙報道における他の媒体の追随をゆるさない大きく抜きんでた実績を証明しました。

 6営業日連続で全閣僚出席の異例国会日程が霞が関を疲弊させたのは、野党の質問通告遅れではなく、法務省の検察官採用の官房だったようです。

 筆者はことし、共同通信きさらぎ会の会員の代表の立場で、斎藤健法相から「【法務省】斎藤健大臣は職員の新規採用ルートについて「法務省は他の役所とちょっと違う」「マネジメントはなかなか難しい」と認める」同意を得たとおり。半年前から都内で公然とくすぶってきた江東区長に当選した木村弥生陣営の公選法違反で、突然けさの朝日1面トップで登場した柿沢未途衆議院議員について、要求されたけど、副大臣を辞任したから出席しないと国会に連絡。法務省は大臣秘書官も、官房長も、秘書課長も検察官採用。検察官とは、万引きの累犯者の調書を一太郎で作成するのが仕事の大半ですから国会対応に不慣れです。

 およそ2時間ないし2時間45分、法務省の検察採用官僚のせいで、全府省庁が待機させられた計算になります。

【参議院予算委員会 きょう令和5年2023年10月31日(火)】

 基本的質疑1日目です。あさって閣議決定する「新たな経済対策」について、4万円の所得減税+7万円の給付金のセットについて、岸田文雄首相は「1回で終われるように経済を盛り上げていきたい」と蓮舫さんに答弁しました。山口代表・萩生田政調会長が示唆する複数回の減税・給付に含みをもたせた格好です。今後、答弁揺れを指摘される可能性もあります。

 苗字は「小泉」なのに郵政造反組のため入閣が遅れた小泉龍司法相は「柿沢副大臣は、内閣総務官室に辞表を出した」と答弁。徳永エリさんの質問が終わったところで、中西祐介、石橋通宏両筆頭理事らが協議。11時40分に暫時休憩となりました。野上浩太郎、斎藤嘉隆両国対委員長が「集中審議の開催」で合意。

 午後2時45分に再開しました。首相が発言し「午後12時20分に法相が辞表を受け取った。先日の山田太郎文部科学政務官に続き謝罪します。また、受理する前に国会の要請があるのに出席しなかったことを謝罪する」としました。小泉法相は「私が予算委員会に出席中に副大臣の辞表が出されて、委員会に出席しないと判断したのは、事務方の越権行為だ」としました。法相の「事務方の越権行為だ」との認識は、ファクトとして与野党とも同意したようで、正常化しました。
 立憲の杉尾秀哉さんんは「Dappiの裁判はワンズクエスト社が控訴しないので確定したようだ」とし「パネルを理事会で拒まれた」としました。首相は「新聞等で承知している」としました。この後、ワンズクエスト社の社長と、自民党の事務総長、元宿仁氏の名は出ませんでしたが、親戚だと指摘しましたが、政府自民党からは言質はとれずに終わりました。

 立憲・岩手の横沢高徳さんは農業の担い手が減っていると問題視。宮下農相は「20年間で担い手は減っているが、生産額は微減であり、1人あたりの生産額は1・5倍になっている。この20年間の農政が間違っているとはいえない」としました。

 自民党は、福岡資麿さん、中西祐介理事も質問しました。中西さんは参議院のODA調査にかつて4回派遣されたとしました。中西さんは「ロヒンギャについて申し上げたいが、詳細は特別委員会に譲る。首相は外交の岸田として理念外交を進めてほしい」と語りました。午後6時35分ごろ散会しました。

 ところで、1年前のきょうも、寺田稔総務大臣が政治資金規正法で答弁できず、政治力を落としました。寺田さんは婿ですが、世襲で東大法学部は意外と少ないのですが、家業なのに政規法、公選法を理解できていないのは、上下関係を正しく理解せず織田信長に金を要求した足利義昭のように滅ぼされるべきだと強く感じます。

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柿沢未途法務副大臣「内閣総務官室に辞表を出した」も参議院予算委員会招致へ 公選法違反

2023年10月31日 13時29分38秒 | 第212回秋の臨時国会 2023年秋
[写真]柿沢未途法務副大臣、7年前の2016年、東京・永田町で、宮崎信行撮影。

【参議院予算委員会 きょう令和5年2023年10月31日(火)】
 まだ補正予算案は提出されておらず、予算の執行状況の調査。
 今国会初開催で、末松信介委員長が続投のあいさつをしました。この後、全閣僚が出席して基本的質疑1日目となる段取り。
 しかし、ここで、島村大予算委員が閉会中に亡くなったとして全員で黙とうとなりました。


[画像]きょう2023年10月31日の参議院インターネット審議中継から、宮崎信行がスクリーンショット。

 これには、参議院予算委員だけでなく、岸田文雄総理大臣ら全閣僚も起立して、島村大さんに黙とうしました。

 筆者・宮崎信行としては来月18日にせまった日本大学第二高等学校の同窓会の実行委員の立場から、岸田さんら、そしてなんといっても、天に感謝したいところです。

 東京15区と江東区長、都議、区議は選挙区割りが同じですが、柿沢家、木村家、山崎家、そして秋元司さんらで、回しているとされています。木村弥生新区長は、統一地方選直後から、YouTube有料広告で批判が出ており、マスコミからの記者会見要請を長く無視し、定例会見も拒みました。その後はじめて開いた記者会見で、東京地検特捜部の捜査中だからこたえられないという趣旨の発言をしました。今回、区長室などに捜索が入り、本会議を欠席し、辞任する意向を記者会見で表明しました。けさの朝日新聞1面トップは、柿沢未途法務副大臣が提案していたことを報じました。柿沢さんは、暗いな山崎さんを押しのけて、木村さんが区長になれば、木村家が衆議院に出てくることがないので、一石二鳥だと思ったのでしょう。

 徳永エリさんの問いに、小泉龍司法相はこの審議の準備があったから、報道後に副大臣にあっていないとしました。ここは徳永さんの押しが強すぎた印象もありますが、「内閣総務官室に辞表を出したと聞いている」と歯切れの悪い答弁をしました。

 午前11時40分ごろ、暫時休憩。

 柿沢さんの予算委出席について、法務省が、辞めた副大臣を出せないという趣旨の発言を理事会でしたようで、自民党側が考え方を整理したいとして、理事会も休憩になったようです。

 徳永さんの質問は11時6分までの予定でしたから、ここまでで34分遅れとなっています。

 「国政情報センター」の出版物では、

 
 辞任第一号の山田太郎前文部科学大臣政務官、柿沢法務副大臣はともに「麻布高校」の卒業生で、鈴木俊一財務大臣を含めて合計5人の現職衆参議員がいます。同じページに、日本大学第二高等学校も載っていて「2名」となっていますが、島村さんが亡くなったので、現職は大島九州男さん1名と少なくなりました。

 きょうの今後の審議のもようは、別のエントリー記事で報じます。

 以上です。
 

 
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任期折り返しの前日に政党支持率で自民と立憲が20ポイント差に入る、維新幹事長「160兆円配れば10兆円上振れになる」と指摘

2023年10月30日 17時16分07秒 | 第212回秋の臨時国会 2023年秋
[写真]2年前のきょう(2021年10月30日)最終日を自分の選挙区で終えて画竜点睛を欠いた感がありつつも全国の情勢で充実した表情を見せた枝野幸男・立憲民主党初代代表でしたが、翌日、まさかの大失速となりいまだに私も理由がよく分かりません。大宮駅で。

 日経新聞の内閣支持率が政権交代後最低。ANNでは、3年前の結党以来、自民党と立憲民主党の支持率が20ポイント以内になりました。政治家女子48党に代わって参政党を含めた政党助成法成立後では最多の9政党体制の衆院選に向け、任期2年となりました。

【衆議院予算委員会 きょう令和5年2023年10月30日(月)】
 予算の実施状況の調査の基本的質疑2日目です。
 立憲民主党の逢坂誠二筆頭理事は、週末、地元に帰ったとして、「減税と給付金のは自治体の現場が混乱する」「防衛増額とこども子育ての(国の)安定財源が必要だ」「教育費の無償化だ」と語りました。人間と人間は会話も対話もごまかせますが、経済も複式簿記の取引ならすべて対話です。逢坂さんの話は、北海道の自治労・日教組のOBOGがいいそうなことで、お金の対話としては循環していません。立憲民主党は、自治労が大量動員する「大作戦」でなくても、50人以上の街頭演説会ができるようになっています。2年前の代表選から、党内求心力が落ちているとみられる逢坂さんの政策は党の政策ではないと考えられます。

 逢坂さんは決算剰余金があることを前提とした予算の編成・執行を批判しました。賃上げについて「大企業の労働分配率これだいたい5割程度です。儲けの中から人件費に回してる割合、これが中小企業零細企業になると、労働分配率は8割。そうとう高い割合になるわけです」とし、中小の賃上げに限界があるとの認識を示しました。

 早稲田ゆきさんは、「総理にだけ通告している」としました。政治資金問題がある加藤鮎子大臣にせまると思われましたが、加藤大臣の答弁を拒みました。早稲田さんは「児童扶養手当法改正案」(212衆法7号)を採用して、月1万円の児扶手アップを求めました。

 藤岡隆雄さんは、きょうの朝日新聞1面トップにもあった基金について質問。加藤大臣の事務所費の家賃問題では、加藤さんは適切だと答弁しました。

 岡本あきこさんは、ALPS処理水について、復興庁の土屋品子大臣はいつ知ったかと質問。「報道で知った」との答弁を引き出しました。

 井坂信彦さんは「介護離職ゼロ、介護職離職ゼロ」としていたが、今は増えている、と指摘しました。マイナンバーカードをめぐって、全年齢での紙の保険証の廃止法を、デジタル先進国の有識者もいぶかしがっていると紹介しました。

 筆者が2008年から2009年にかけて頻繁に中野寛成さんを取材した大阪8区は現在は当然のことながら維新の手に落ちており、漆間譲司さんが府議3期をへて、当選1回となっています。憲法改正をめざすよう首相に働きかけました。

 一谷勇一郎さんはスガ・小泉氏らの構造改革の目下の目玉となっているライドシェアについて、進めるよう語りました。但し、タクシー運転手の生活への「対話」がないように感じました。本会議で言及がなかった大阪・関西万博に予算委で言及しました。「1年5ヶ月となりました。2800万人が訪れることが予想される万博では、大きな交通空白が大阪に生まれると考えています。それまでにライドシェアを制度として、例えば、地域限定期間限定の」「適用していただければと考えますが、総理のお考えを伺います。ぜひ前向きな答弁をお願いいたします」とこびました。

 一谷さんは投票率についてインターネット投票の活用を促し、鈴木淳司総務大臣は「投票率は選挙の争点や関心に左右されるが、インターネット投票があれば上がる」との答弁をしました。初めての解釈かもしれません。前々回の衆院選で清和会員でもっとも落選の危機になりながら、巻き返して当選した鈴木さん。切り崩しなどの汚いまねで勝ったのでしょう。この後、小野寺五典予算委員長から「大臣、明確に答弁してください」と滑舌の悪さを指摘されました。

 和田有一朗さんは、旧文通費改革について、日割りは法制化したのに、領収書は法制化されていないことなどをパネルで図解。維新の身を切る改革の百年分の大阪万博予算上振れとなりそうですが、恒久法を期待したいところです。和田さんの問いに、「経済安全保障の強化法案」(213閣法 号
未提出)を来年の通常国会に提出することに前向きだとする答弁が首相からありました。但し、再来月27日に大川原化工機・オーストラリアグループ外為法の東京都などに対する賠償の判決が出ますので、影響があるかもしれません。和田さんは予備費の透明性も語りました。

 藤田文武幹事長は、税収の上振れについて、内閣府のシステムをつかうと、160兆円配れば、10兆円の増収になるはずだとして、単に給付しただけではないかとの認識を示しました。実は私は、法人で、200万円の持続化給付金を受け取りましたが、それにより、9万円程度法人税の納付額が増えました。だいたい藤田さんの言う通りで、「増収の還元」はそもそも過去と現在のお金の対話が財務官僚ができていない証左だと思います。

 国民民主党の浅野哲さんは、トリガー条項の解除をうながしました。医薬品の安定供給にもふれました。
 
 共産党の宮本徹さんは、コストカット経済を公務員から断ち切るべきだとし、非正規労働をやめるよううながしました。総務大臣に質問したところ、武見敬三・厚生労働大臣がハローワークの非正規職員に関する答弁を始めました。ちぐはぐな印象です。

 有志の会の吉良州司さんは、「上川陽子外務大臣を尊敬している」とし、ヨーロッパ外交に関する見識を披露しました。

●あすは参議院予算委員会です。

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今国会情報(参議院ウェブサイト)
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立憲政調会長「増税メガネと呼ばれるのが嫌で、減税を言い出したのか」首相否定せず、自民政調会長「来年度に減税を実施なら、防衛増税はできない」実質半年ぶりの衆議院予算委員会

2023年10月27日 17時44分01秒 | 第212回秋の臨時国会 2023年秋
[写真]小野寺五典・予算委員長、きょねん6月、仙台市で、宮崎信行撮影。

 衆議院予算委員会は、この半年間で2回目の審議となりました。前回は5月24日の広島サミット集中審議。全閣僚出席の質疑は半年以上ぶりになります。きょうは内容が盛りだくさんでした。そして、1か月後に補正予算案の審議で再び基本的質疑が行われます。

 首相と同じ派閥で、防衛に関するダブルトラックの役回りが予想されていた、小野寺五典さんが委員長になり、首相を助太刀し続けました。安倍さんに続き、岸田さんもよほど予算委員会が嫌いだと見受けられます。

 長妻昭さんは「私もメガネをかけている」としつつ「増税メガネと呼ばれているから、減税をしようとしたのか」と問い、岸田文雄首相は「いろいろな呼び方があるのだなと思っております」とし、否定しませんでした。

 防衛財源確保法は「5年で43兆円の閣議決定」のタイトルを法律内に落とし込んだうえで、令和5年の埋蔵金収入だけを具体化した、非常に無責任かつ、首相にとっては宿題が法定化されたことになります。

 自民党の萩生田公一政調会長は、ことし1月から特命委員長としてNTT株売却など、令和6年度以降の増税先送りを画策してきました。萩生田さんは「なぜ給付でなく減税なのか。来年から防衛増税というわけにはいかない」とし、首相は令和6年度の増税も先送りする意向を明示しました。

 自民党は神奈川県連が多く、牧島かれんさんは「河野太郎防災相当時に熊本地震本部長をつとめた」としマイナンバーカードでの避難所入りが効率的だとしました。小泉進次郎さんは「ライドシェアの解禁」を働きかけ、河野規制改革相は12月に中間とりまとめをするとしました。

 田村憲久さんは、介護、障害者福祉従事者の賃上げを求めました。

 公明党の高木陽介政調会長は、子育て施策の充実を求めました。

 同党の国重徹さんは、建設業への配慮をうながしました。

 立憲民主党は石川かおりさん、長妻さん、西村ちなみさん、後藤祐一さん、おおつき紅葉さん、米山隆一さんの打順として「パリテ」を実現しました。同党の前身政党は2016年にも西村さんら「5人全員の女性デー」をしましたが、テレビ入りがない日で、党内から当時の国対委員長に疑問符がつくことがありました。当時の委員長代理が安住淳さんですので、今回は見せ方に工夫したということでしょう。

 石川さんは、埼玉県議団自民党が撤回した自宅にこどもを一人にすると虐待ととられかねない条例案について、加藤鮎子・こども家庭庁大臣をせめました。

 西村さんは統一教会本部長として、財産保全法案の審議を要求。旧統一教会が自民党議員に「立憲の法案は憲法違反だ」とのファクスを送っているとし、岸田さんも事務所に届いていたことを確認したと答弁しました。さらに、木原防衛大臣、盛山文部科学大臣、伊藤環境大臣、鈴木総務大臣、松村国家公安委員長は、会合出席などの釈明が大臣としての答弁デビューとなってしまいました。

 盛山大臣は、旧統一教会の解散請求に関する手続きで「不開示文書だ」と答弁した内容を、西村さんが提出を求めると、小野寺委員長が「不開示文書だと答弁している」と付言。逢坂誠二・筆頭理事が「不開示かどうかを決めるのは大臣でない」と述べ、理事会協議事項になりました。

 後藤さんは武見敬三厚生労働大臣が、入閣後に政治資金パーティーを行ったと指摘。自由民主党東京都参議院選挙区第三支部から地方議員に献金していると指摘し、武見さんは「一緒に活動するため」の献金で、選挙の年だとの指摘にはその通りだとしました。

 新藤義孝さんは総務大臣兼地方分権相のころ、後藤さんから合計8つぐらいの立場の質問攻めにあい、答弁書を机にたたきつけて気色ばみ、さすがの後藤さんを両手で大臣をなだめるようなジェスチャーをしつつ、その場の雰囲気をとりなしたことがあります。きょうは「政経アクセス」の収支報告書で会合の収支があっていないと指摘し、コンパニオンを雇っていたとせめました。新藤さんはコンパニオンの言葉の意味合いが違うとしました。

 おおつき紅葉さんは、元フジテレビ正社員の報道局政治部記者出身ですが、旧ジャニーズ事務所の問題だとして、「日本版DBS法案」の早期提出と、立憲提出の「児童虐待防止法改正案」の審議を求めました。

 米山隆一さんは、2025年大阪・関西万博について、上振れ分の明細を、経済産業省が把握していないと質問しました。岸田文雄首相と自見はなこ万博相は後押しを続けると答弁しました。

【衆議院議院運営委員会 同日】
【参議院議院運営委員会 同日】
 「会計検査院検査官」に事務総長を充てる国会同意人事について、所信聴取、質疑、自由討議をしました。

 以上です。
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維新は衆参とも「来秋までに改憲発議できなければ岸田総裁選不出馬」の匕首をつきつけて、また総選挙前に看板かけかえとなりかねない空気であす埃まみれの予算委スタート

2023年10月26日 16時12分35秒 | 第212回秋の臨時国会 2023年秋
 代表質問は経済と税制を中心に骨太な議論となりました。が、今国会で関連の法案はありません。先月13日からの大臣・副大臣・政務官はあすから4営業日連続の予算委員会に初めてのぞみます。これが埃だらけ。まず、第一号として山田太郎・文部科学大臣政務官が、召集前夜に女性とラブホテル、マイカーに出入りする写真をすべて週刊文春電子版にとられる間抜けっぷりて辞任しました。立憲民主党が結党3年間で、岐阜県連顧問の山下八州男元社会党議員のJR東海ちょろまかしで有罪になった以外は、政治とカネも、公選法・政規法の立件も、不倫もない滑り出しできているのに、自民党は埃だらけ。私も、あすに向けて、埃の整理でなく、埃を紐で束ねて予習しようと思っています。

【参議院本会議 きょう令和5年2023年10月26日(木)】
 所信表明演説に対する代表質問2日目です。

 公明党の山口那津男代表は「マイナンバーカード保険証について、公明党が資格確認証のプッシュ型交付を実現させた」とし、立憲が提出した「紙の保険証の廃止延期法案」(212衆法5号)の審議は不要だとの認識をにじませました。

 維新の浅田均さんは72歳ですが、任期はあと5年あります。浅田さんは「総理の認識をお伺いいたします。今国会の最重要テーマは経済対策ですがもう一つ重要なテーマがあります。憲法改正です」と語り、参議院憲法審査会は開催回数が少なく、議員の身分である合区の問題が中心になっていると不満を示しました。そのうえで、「岸田総理は、これまで何度も自身の総裁任期中での憲法改正のための国民投票実施を明言されてきました」「自民党総裁として、リーダーシップを発揮すべきではないですか」「総理は責任を取って次期総裁選に出馬することはないと思います」と迫りました。立憲は辻元清美さんを今国会から憲法審筆頭幹事にすえ対決色を維持するかまえです。

 国民民主党の大塚耕平さん。大塚さんは「日本経済が絶頂期を迎えた1980年代以降、プラザ合意、BIS規制(バーゼル)導入、国際会計基準導入が行われました。当時の日本経済の強さの要因であった。円安、オーバーローン、ストック経営に対する欧米諸国からのカウンターであり、貿易黒字とバブル経済でできた日本の資産力は破壊されました。当時の政財官学、各界のリーダーは、そのことに気づかず日本経済は、失われた30年となりました」と語りました。そのうえで、ブラケットクリープ現象解消のための所得税減税と、永久公債の発行などを求めました。首相は「ブラケットクリープ現象は構造的に賃上げが持続するときには検討されるが、現時点では物価に賃上げが追いついておらず、まだ考える段階ではない」と答弁しました。

 共産党の小池晃さんは、「首相は経済、経済、経済と語ったが、反省、反省、そして転換だ」と語りました。失われた30年は自民党政権に非があるとしました。小池さんは「2025大阪・関西万博は、軟弱地盤と土壌汚染の夢洲での開催に固執しました。その狙いは、夢洲(IR)カジノ計画です」とし「万博を口実に、公費で進めるために他なりません。万博は中止し、カジノ計画がきっぱり断念すべきです」と述べました。そして「政府が統一教会への解散命令を裁判所に請求したのは、被害者の声が動かした結果です。財産保全のための特別な法律制定に向けた与野党協議」と「統一教会と自民党との癒着の全体像を解明すること」を求めました。統一教会をめぐっては、国対ヒアリングは立共社、きょねんの献金禁止法は自公立維と、自公国の枠組みで行われてきました。

 立憲2人目の古賀之士さんは経済、自民2人目の牧野たかおさんは静岡を中心に問いました。

【参議院国家基本政策委員会 同日】
 浅田均委員長が就任のあいさつをしました。

【衆議院予算委員会 同日】
 小野寺五典委員長が就任のあいさつをしました。理事選任では加藤勝信筆頭理事らを選任しました。そして、あす8時55分から基本的質疑1日目を開くことにしました。

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「所得税の4万円時限定額減税と7万円給付金」に関心が集まってしまう、やや低調な序盤国会

2023年10月25日 20時30分22秒 | 第212回秋の臨時国会 2023年秋
 所信表明で「所得税」の文字を落とした首相ですが、「定額減税4万円・給付金7万円・1年間」となりそうです。「増税メガネ」とたたきやすい雰囲気となった政権ですが「法人税が上振れして、所得税で還元し、需給ギャップがなくなったので、供給力拡大に力を入れる」との経済認識は正しい。時限措置から税制のシンプル化に持っていけるかどうかが、野党のカギとなると考えます。

【参議院本会議 きょう令和5年2023年10月25日(水)】

 立憲民主党の田名部匡代・参議院幹事長の問いに対して首相は「旧統一教会による被害の救済等についてお尋ねがありました。被害者救済について法テラスにおける電話相談から、弁護団への紹介や民事保全申立に際しての援助など被害者に寄り添って適切に対応する」とし「海外への送金については、外為法の規制の履行状況等について情報収集分析に努めてまいります」と語りました。

 岸田さんは「我が国経済は、1990年代のバブル崩壊以降、長引くデフレ等を背景にコストカット型経済が続いてきました。この間、アジア通貨危機、不良債権問題、ITバブルの崩壊、リーマンショックなど、様々な危機や困難に見舞われ、消費等投資の停滞を招きました。アベノミクスは、デフレではない状況を作り出しGDPを高め、雇用を拡大し企業収益の増加傾向に繋がりました。他方、一人当たりの平均の実質賃金は伸び悩んだと認識をしています。これまでの成果の上に立ちながらしっかりと成長を実現した上で、成長の果実を分配することで、所得の向上に繋げていく。こうした令和版所得倍増をはじめとする新しい資本主義の2年間の取り組みや30年ぶりの(高水準となる)3・58%の賃上げにつながりました」とし「持続的な賃上げや活発な投資が牽引する成長型経済への変革を実現してまいります」と述べました。

 自民党はいつもながら、関口昌一会長でなく、世耕弘成幹事長。

 世耕氏は「岸田総理最初に明確に申し上げますが、私は総理を支持し、総理が目指されている国の姿で政策の実現に少しでも協力したいと思っています」と媚びました。
 世耕氏は「池田元総理も同じ広島県選出であることも相まって、岸田総理の登場には、個人的に歴史の必然さえ感じます。しかし、現状において支持率は低空飛行。補欠選挙の結果も一生いっぱい。こんなに頑張って成果を出してるのに、なぜ評価されないのだろう。これが現在の岸田総理の率直なご心境ではないでしょうか」と述べました。

 そのうえで世耕氏は「国民が期待するリーダーとしての姿が示せていないということに尽きるのではないでしょうか」と語りました。世耕氏は「リーダーの役割とは何か。サラリーマン時代からずっと私は自分自身に問いかけ続けてまいりました」としました。個人的には「背の高さ」かと思いましたが、世耕氏は「永遠に答えを得ることはないでしょう」と珍しく正直に語りました。

 世耕氏は羊頭狗肉に、チャーチル元首相(保守党党首)の言葉を持ち出し、「政治家に必要な能力とは、明日来週来月来年何が起こるかを予言すること。そして、そうならなかったときに理由を説明できることである」と述べました。が、英国政治は意外とシンプルで、例えば「マンションタックスにノーならこのバナーをシェアしてください」とフェイスブックで友達同士で働きかける選挙戦をしています。日本のゲッペルスと呼ばれた世耕氏は、複雑怪奇な税制・選挙制度のもと、1人区公認1人で議席を維持する卑怯者であり、野党時代の民主党に関するデマの流布で地獄落ちは確実。シンプルな税制・選挙制度を実現しなければ、チャーチルのような説明を自民党総裁ができるわけがありません。

 ●参議院では、参議院改革協議会の選挙制度専門委員会や、議院運営委員会の理事会、委員会も開かれました。

【衆議院本会議 同日】

 馬場伸幸・維新代表は、改憲発議を来年の通常国会で実現させ、できなかれば9月の総裁選に不出馬とするべきだと介入しました。

 与党・公明党の石井啓一幹事長は「岸田内閣は誕生して2年が経ちました。課題に果敢に挑戦をし、政策を着実に進めています。なかでも国民の協力により、苦しいコロナ禍を乗り越え、経済状況も改善しつつあります。一方で食料品など物価が高騰し、円安圧力も重なる中、特に家計に重い負担感を与えている」と述べました。 

 玉木雄一郎さんは「国民民主党代表の玉木雄一郎です。私からはまず、賃上げ、賃上げ賃上げと、賃上げを参照させていただきたいと思います」と語りました。玉木さんは所得税制の累進税率などで「賃上げ以上に国の税収が増えるブラケット・クリープ現象が起きている」とし、インフレ手当などを働きかけました。

 共産党の志位和夫委員長は「経済の停滞を招いたとし、コストカット型経済からの完全脱却を主張しています。それでは伺います。日本経済をコストカット型経済にしてしまったのは一体誰なのか。賃金の子育てのために、正規雇用を言う割にまで広げてしまった」とし、最低賃金法や年金改革を求めました。

●今週前半は衆議院情報監視審査会や予算委員会の加藤勝信、逢坂誠二両筆頭理事の協議などが行われました。

以上です。
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