静岡古城研究会会長:もっちーのブログ

静岡古城研究会会長:望月のブログです。主に静岡県内の中世城郭関係の情報を発信します。※当ブログはリンクフリーです。

山梨県甲州市の於曽屋敷の発掘調査説明会に行ってきました

2016-11-20 08:04:54 | 県外の城郭の情報

少し前の話になりますが、10月29日(土)、山梨県甲州市にある於曽屋敷跡の発掘調査現地説明会に行ってきました。

於曽屋敷は平安時代末期〜鎌倉時代初期の甲斐東部の豪族於曽氏の館跡と伝えられ、その後板垣氏、次いで広瀬氏の居館となったといわれています。規模は約100m四方で、かつては内土手、外土手の二重土塁が巡っていたようです。現在は東側が公園となっており、内土手のほとんどの部分と外土手の一部が残っています。

   

調査は2013年と昨年も帝京大学が行ったようですが、今年度の山梨文化財研究所による発掘調査は公園に隣接する駐車場整備に先立って行われ、北東の虎口部分に接する地点を発掘していました。

今年度は、写真にあるように、東西に長い掘立柱建物跡や、石積みによる地下倉遺構、内土手の堀にあたる権兵衛川の旧河道などが検出されていました。 遺構からは、中世前半というよりは戦国期の様相を思わせるものが数多く出土しており、個人的には天正10年(1582)の武田氏滅亡からその後の天正壬午の乱に伴う同地域の緊張に関係するものではないかと思われました。 今後の調査が楽しみな館跡です。

 

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富士・三島・沼津3館共同企画展「駿東・北伊豆の戦国時代」開催中です

2016-11-20 07:27:20 | 展示会情報

静岡県東部は、来年の大河ドラマ「おんな城主直虎」で盛り上がっている西部に比べると静かなものですが、それでも現在沼津市明治史料館、三島市郷土資料館で戦国期をテーマにした企画展「駿東・北伊豆の戦国時代」を開催しています。 富士市は12月17日(土)から富士山かぐや姫ミュージアムで同様の企画展を開催します。(詳細は、下のチラシをご覧ください。)

3市の位置する駿東・北伊豆地域は、16世紀の戦国時代に今川氏、後北条氏、武田氏の抗争の舞台となった所で、それぞれの抗争に関係した城郭の関係の展示も充実していますので必見です。 ちなみに私の住んでいる三島市では、山中城関係の展示をメインにやっています。 関連の講演会(三島市は既に終了)もありますので、お楽しみに。

 

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