静岡古城研究会会長:もっちーのブログ

静岡古城研究会会長:望月のブログです。主に静岡県内の中世城郭関係の情報を発信します。※当ブログはリンクフリーです。

新潟県妙高市の鳥坂城に行ってきました

2016-10-18 20:42:51 | 県外の城郭の情報

10月15日・16日(土・日)、新潟県妙高市の新井ふれあい会館で地方史研究協議会の大会が開催され(信越国境の歴史像がテーマで、それはそれで面白い内容でしたが)、その帰りに同じ妙高市の鳥坂城(とっさかじょう)を見てきました。(新潟県には同じ名前の城が下越の胎内市にもありますが・・・。)

先ず妙高市のやや東寄りの山の中腹にある高床山森林公園まで車で行き、そこに車を止め、歩いて10分ほどで「狼煙台跡」に着きました。そこには当時のものかどうかわかりませんでしたが、径1mほどの穴の跡がありました。

そこから5分程歩くと「出丸」に到着しました。 ここは幅の広い横堀・堀切の組合せ、土塁・土橋を技巧的に配置した虎口が見応えがありました。

 出丸から尾根伝いに一旦下り、次のピーク(主要部)に行く手前に堀切が二本あり、そこを越えて本丸方面に向かうと、尾根の両側に畝状竪堀群が認められました。まさに「堀の連続」で、圧巻の眺めです。それを横目に見ながら進み、大きな堀切を越えると遂に本丸です。本丸には地元の保存会の方々が建てた石碑と木の標柱が立っていました。本丸からは、写真にみえるように、鮫ヶ尾城・春日山城方面、その向うに日本海がよく見えました。

   

本丸から北側に下りると二ノ丸、更にその下の方に三ノ丸があり、周囲は腰曲輪と竪堀が至る所にありました。特に二ノ丸東側の畝状竪堀群周辺は見応えがあり、上杉氏が信越国境近くに築いた「最前線の城」の重みが伝わってきました。

  

この鳥坂城、事前に調べた以上に素晴らしい遺構に恵まれ、現在は保存会の方々により整備がされて観察しやすくなっており、来てよかったと思いました。

今回は時間の関係で鳥坂城しか行けませんでしたが、また機会があれば、上杉氏の本城である春日山城を守る周辺の城郭群を、いずれもっと訪ねてみたいと思います。

コメント
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