藤枝市郷土博物館では、6月2日(金)~7月17日(月)まで、開館30周年特別展「駿河の戦国大名 今川氏展 ~古文書でたどる今川氏の駿河支配二三〇年の軌跡~」を開催しています。-というわけで、私も先日見てきました。
展示は、とにかくすごい文書が目白押しです。『静岡県史』資料編や『戦国遺文 今川氏編』に載っているような文書ばかりで、南北朝~戦国時代の今川氏の盛衰を物語る文書を目の当たりにすることができます。
中でも、駿河の南北朝動乱を語る上で欠かすことのできない「伊達景宗軍忠状」を含む駿河伊達家文書は県内初公開。徳山城周辺を含む駿河南朝方と戦う今川軍の動向が、非常にわかりやすい文字で綴られています。
その他、「花蔵の乱」に係る重要文書である駿河岡部文書や、今川氏親・氏輝や寿桂尼、義元・氏真に関する重要文書が展示されており、私の知る限りでは、これだけ今川氏関係の文書が一堂に会して見られるのは初めてではないかと思われます。
また、「花蔵の乱」の舞台となった花倉城の模型や、藤枝市慶寿寺にある太原崇孚雪斎の木像、静岡市清水区承元寺にある雪斎のものとされる笈(おい、僧などが背負って歩く脚付きの木製の箱)なども興味深く見させてもらいました。これだけの展示を企画してくださった藤枝市郷土博物館の職員の皆さんに感謝です。
ただ、残念ながら図録の刊行の予定はないそうです。終わってからでもいいので、何とか出して欲しいですね・・・。