静岡古城研究会会長:もっちーのブログ

静岡古城研究会会長:望月のブログです。主に静岡県内の中世城郭関係の情報を発信します。※当ブログはリンクフリーです。

藤枝市郷土博物館の特別展「駿河の戦国大名 今川氏展」を観てきました

2017-06-24 09:32:39 | 展示会情報

藤枝市郷土博物館では、6月2日(金)~7月17日(月)まで、開館30周年特別展「駿河の戦国大名 今川氏展 ~古文書でたどる今川氏の駿河支配二三〇年の軌跡~」を開催しています。-というわけで、私も先日見てきました。

展示は、とにかくすごい文書が目白押しです。『静岡県史』資料編や『戦国遺文 今川氏編』に載っているような文書ばかりで、南北朝~戦国時代の今川氏の盛衰を物語る文書を目の当たりにすることができます。

中でも、駿河の南北朝動乱を語る上で欠かすことのできない「伊達景宗軍忠状」を含む駿河伊達家文書は県内初公開。徳山城周辺を含む駿河南朝方と戦う今川軍の動向が、非常にわかりやすい文字で綴られています。

その他、「花蔵の乱」に係る重要文書である駿河岡部文書や、今川氏親・氏輝や寿桂尼、義元・氏真に関する重要文書が展示されており、私の知る限りでは、これだけ今川氏関係の文書が一堂に会して見られるのは初めてではないかと思われます。

また、「花蔵の乱」の舞台となった花倉城の模型や、藤枝市慶寿寺にある太原崇孚雪斎の木像、静岡市清水区承元寺にある雪斎のものとされる笈(おい、僧などが背負って歩く脚付きの木製の箱)なども興味深く見させてもらいました。これだけの展示を企画してくださった藤枝市郷土博物館の職員の皆さんに感謝です。

ただ、残念ながら図録の刊行の予定はないそうです。終わってからでもいいので、何とか出して欲しいですね・・・。

 

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『今川氏研究の最前線』絶賛発売中!!

2017-06-24 07:31:54 | 刊行物のお知らせ

すみません、普段の仕事が超忙しかったため、3ヵ月以上も投稿をサボってしまいました(-_-;)

今月洋泉社から、現在大河ドラマ「おんな城主直虎」の時代考証で活躍中の大石泰史氏編著、新書『今川氏研究の最前線 ここまでわかった「東海の大大名」の実像』が発売になりました。

この新書は、確かに大河ドラマ「直虎」の「ブーム」に乗って刊行されたことは否めないかも知れませんが、内容は今川氏一族の系譜から、京都の朝廷・公家や他の大名との外交、今川氏の検地、文学活動等々、新書にしては読みごたえのあるディープな内容となっております。

不肖私も「今川氏時代の城館跡の特徴を検証する」という稿を担当させていただき、今一つわからない今川氏の城郭・居館についてそれなりの考察を加えてみました。

私の担当部分はともかく、今までの「秀吉研究」「家康研究」等のポピュラーな「天下人」研究とは一風変わった仕上がりになっていますので、(できれば書店等でお買い求めの上)ご一読いただければ幸いです。

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