9月15日(火)~10月6日(火)まで沼津市立図書館の4階で企画展「戦国沼津の城 ~今よみがえる長浜城~」が開催されています。
この5月に史跡整備が完成した長浜城の発掘調査成果や復元過程などを写真パネルを中心に展示しています。また、北条氏の水軍関係の史料や関船の復元模型(写真)などの展示もあり、東国の海城関係のことを知るには参考となる資料が多く展示されています。
また同じフロアに興国寺城、三枚橋城の発掘調査成果及び遺物の展示もあり、沼津市内の戦国城郭を知る上で非常に興味深い資料が目白押しですので、一見の価値はあると思います。
更にすぐ下の3階には、戦国期の大型軍船であった安宅船の復元模型も展示されており、これも必見です。(これは写真撮影禁止なので、実際に行って見てください。)
なお、これに関連して、同じ沼津市立図書館の4階ホールで8月22日(土)から3回の予定で連続講座が開かれており(1回目は奈良大学の千田嘉博先生(城郭考古学)と、名古屋工業大学の麓和善先生(建築史学))、9月27日(日)は2回目の講座が開催されました。
講師は、中世考古学特に陶磁器がご専門の柴垣勇夫先生と、民俗学がご専門の武蔵野美術大学:神野善治先生でした。柴垣先生は、長浜城跡出土の陶磁器の年代観と中近世の陶磁器の系譜について、神野先生は、沼津市内浦地区を中心とする漁民の生活と、日本の漁船・軍船について、大変興味深いお話をうかがうことができました。
3回目は10月11日(日)13:30~、同じ会場で学習院大の家永遵嗣先生、江戸東京博物館の齋藤慎一先生の講演が行われる予定です。後北条氏領国における長浜城及び周辺の伊豆の城郭についての詳細なお話が聞けるようで、たのしみです