2ヶ月以上も投稿をサボってしまい、すみません…。
7月下旬、駿府城天守台跡発掘現場の考古学関係者向けの見学会に参加してきました。
現場は天守台の四隅がきれいに検出されており、江戸城の天守台を凌ぐ規模であったことが実際に見てとれます。石垣の積み方は場所によって微妙に違うところがあり、火災や地震などの災害の度に積み直されたことがうかがえます。石垣の中には明らかに火を受けたと思われる箇所もあり、火災の規模が相当なものであったことがわかります。天守台の内部には比較的大きな石に区画された中に大量の栗石が詰められており、南東寄りの部分には大規模な井戸跡が検出されていました。大坂の陣の前に家康によって大規模に改修された駿府城は、「臨戦体制」の城郭の色彩を色濃く残していたと考えられます。
遺物も金箔瓦や鯱瓦の一部、鉛のインゴットなど興味深い物が多く出土していました。
また当日は体験見学会も並行して行われており、石割りや石曳きの実演には多くの見学者が足を止めていました。
来年度は、いよいよ天守台下層の今川氏時代の遺構にまで調査が及ぶよていとのことで、これからも目が離せませんね。
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