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Kobby loves 埼玉&レッズ

埼玉と浦和レッズを愛する管理者のブログです。

馬場錬成「大村智ものがたり」

2016-02-06 22:38:54 | 雑記
今日、病院内で、ノーベル賞受賞者大村智教授の本「大村智ものがたり」を読んでいました。この本は少年向きの本で、難しい言葉にはルビが振ってあり、私は1時間半ほどで一気に読み切りました。大村さんの、イベルメクチンを発見してからアフリカの2億人を失明の危機から救った話は既に有名ですが、こういう伝記は有名になる前の、前半生が面白いものです。

この本によると、大村先生は山梨県韮崎市の農家に育ち、少年時代は実家の農業を手伝う日々でした。この農業が大村先生の基礎になっているところは面白く、のちに実験を効率よく進める手法や、手先の器用さが役立ちました。人生、何がどこで幸いするかわからないですから、その時でやるべきことをきちんとやっていた、大村先生らしいエピソードです。

また、大村先生の時代だった終戦直後は、大学に進学するのは困難だった時代でした。そんな時代に、大村先生のきょうだい5人が全員大学に進学できたのは、家業の養蚕業が理由でした。大村先生の母親が、丹念に養蚕のやり方をノートにメモしており、生産性を上げて何度もコンテストで優勝した実績を誇っていたことが、学費に困らなかった理由です。

大村先生はスポーツ少年でした。高校はサッカーで有名な名門、韮崎高校で、大村先生自身もサッカー部に在籍したことがあるのは意外な事実です。もっとも、身内にサッカー部に入りながら、肺結核で亡くなった人物がいたという理由で、祖母が猛反対したのでサッカー部は辞め、卓球とスキーに打ち込むことになります。

スキーでは、クロスカントリーで山梨県大会で優勝するほどの腕前だった大村先生、そのときに養った体力が、のちの実験に向かう体力を生みました。勉強に本格的に打ち込んだ理由が、墨田工業の夜間部教師時代に、苦学する教え子を見て、自分も勉強すると考えて昼間の空いている時間を使って東京理科大の修士課程に進みました。

こういう、偉大な発見をする人物は、出会いに恵まれています。アメリカ留学時代にも、何校からも客員教授のオファーがありながら、最初にオファーを出してくれたところに行くと、そのボスが偉大だったという運もあります。

また、ノーベル賞は「長生きの賞」でもあります。いくら偉大な発見をしても、ノーベル賞は生きている人しか受賞できないので、大村先生が80歳の今でもお元気だからこその賞だとも感じます。
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ミラノダービー雑感(ミラン対インテル)

2016-02-06 20:39:36 | ワールドサッカー
今日は、病院帰りということで、自分へのボーナスはサッカーセリエA、ミラン対インテルのビデオ観戦にしました。10月から忙しい日々だったので、セリエAを見るのは久しぶりで、本田圭佑がスタメンに復帰していたこともようやく知りました。残念ながら、長友佑都はベンチ入りしたものの出場しませんでした。

ミラン、インテルともオーソドックスな4-4-2で入りましたが、序盤はインテルが意図した戦い方をしていました。それは、スピードのあるFWエデル(23番)、右MFペリシッチ(44番)、左MFリャイッチ(22番)を軸に、スピード不足のミランCBロマニョーリ(13番)の裏を狙う攻撃を意図していました。何度もロマニョーリの裏は狙われましたが、この日はもう一人のCB、アレックス(33番)が絶妙なポジショニングでカバーして事なきを得ました。

特にエデルは、サンプドリアから移籍加入した初戦だったので、コンビネーションが合っていないこの起用は賭けでしたが、その序盤の勢いで押し切ってしまえば成功だったと言えたでしょう。しかし、ミランはそれをしのぐと、次第に自分たちの意図した戦いに持ち込めるようになってきました。

それは、サイドハーフの本田圭佑(10番)、ボナベントゥーラ(28番)にボールを持たせて、連動して上がるというチーム全体を使った攻撃です。本田圭佑の動きは良く、先制点のアシストをしたという明確な結果以外でも、相手左SBファン(5番)に仕掛けて何度か抜いたり、守備でセカンドボールを回収したりと、地味な役割で貢献していました。

この試合は、CBアレックスが目立つことになります。先制点はセットプレーでCBが上がっている場面で、本田圭佑の左足クロスを頭で合わせました。しかし、後半に相手の途中出場FWのイカルディ(9番)をファウルで止めてPKを献上し、悪い意味でも目立ってしまいます。結果的に、このPKをイカルディがポストに当てて外したことが、試合の流れを決めました。

その後のカウンターで、サイドで起点を作ったFWニアン(19番)のクロスにFWバッカ(70番)が飛び込んで2点目を追加すると、最後はニアンが自ら決めて3-0として試合は決着しました。がちがちのセメントマッチになりがちなミラノダービーにしては大味な展開になりましたが、見どころは十分な試合でした。
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