お父さんの底力。

寅さんとか長島監督とかによく例えられるお父さん。ついに脳梗塞で倒れました。しかしマイペースさに変わりなし!

習性は死んでも治らないのか・・。

2007-07-17 23:05:05 | Weblog
お父さんが退院するときに、これだけは気をつけてください、と言われたことが

「重いものを持たないでください。」

お父さんは今度血管がつまったらかなり危険なので、血液をさらさらにする、強い薬を複数飲んでいます。
それは逆に出血したら血が止まりにくいということ。
また、血管がもろくなっているので、あまり負荷はかけないようにということでした。
しかし、足腰が弱ってもよくないので、散歩などは体調がいいと思ったら、無理しない範囲で積極的にしたほうがいい、とも言われました。


さて、お父さんは体調が回復してきたようで、

「今日はちょっと公園まで散歩にいってくる。」

とでかけていきました。
そして私が家に帰って来ると!

玄関にはスチールの大きな棚がふたつ・・。

「お父さんっ、重いもの持っちゃいけないって言われたでしょ!!まだ退院していくらもたってないのに!」

「大丈夫だ、これくらい!がーがーうるさい!!」

「ほんとにやばいって。死ぬよ!!」

「そんな窮屈にして、好きなこともろくにできないようだったら死んだほうがましだ!!」

いくら言っても聞いてくれません


でも、私自身も自由気まま、つべこべ細かいこと言われない、好きなようにやる、
ってのが好きなのです。
ひとにとやかくいわれると窮屈でうるさくてしようがない。

例えば鬼嫁みたいに
「だめなひとを正しい私が更正しちゃる!」
と言うような信念の持ち主だったらいろいろ仕切るのも苦にならないかもしれないけど、私は自分がこんな口うるさくしてるのが疲れて仕様がない。
私も自由にやってガミガミ言われる側だったし、お父さんの気持ちも痛いほどわかるのです。

でも長生きしてもらいたいしなあ。
でも確かに、やれる限り好きなことをやらせてあげるほうが親孝行なのかもなあ。
自分だったらそのほうがいいもんなあ。

困るのは、お父さんは今までかなり自由にやってきたから、一般的にはちょっとの窮屈が、ものすごい窮屈に感じるってことです。




共倒れしてどーする。

2007-07-17 22:36:00 | Weblog
さて、退院してしばらくは体力が回復するまで家でゆっくりしているように言われたお父さん。
退院して数日はめまいがあったり、ふらふらしたり、やはり体調がいつもとは違って、私はとても心配していました。

地球が滅亡しても残るかも、と真剣に思うほど何が起こってもびくともしなかった頑丈なお父さんが、
「めまいがする」
なんてつぶやいただけで、私は足元から世界が崩れていきそうな不安に襲われます。
私が一緒に倒れてどーする

お父さんの血を受け継いでるはずですが、この弱さはなんなんだろう!
といやになります。
でも、なにかをきっかけにして性格変わることもあるみたいだから、突然お父さんのDNAが現れて、超鈍感で精神的に強い人になることを期待しています。

それは違うらしい。

2007-07-17 22:18:17 | Weblog
お父さんが退院するとき、再び説明がありました。
最近の病院は、本当に丁寧ですね。
10数年前のお母さんが入院したときの仕打ちを経験しているだけに、本当に変わったなあと思います。

オペ担当の先生は巨漢で声が大きく、にこにこしていて、頼りがいがあるかんじでした。

私も薬局で働いたことがありますが、心細くなっている患者さんにとっては誠意だけでは頼りなく、見た目の堂々とした雰囲気、というのが大事な気がします。プラセボ効果的にも


さて、お父さんは先生と向かい合うとさっそく

「いやー、先生のおかげですっかりよくなって、おかげさまで足のむくみもすっかりとれましたよ、見てください、ほら!」

張り切って足を見せると、先生は笑って、
「うーん、それは残念ながらオペと関係ないみたいですね~。」

むくみがとれたのは入院中ずっと横になっていたため、足に重力がかからなかったせい、そして歩かなかったので筋肉が落ちたためでした。お父さんちょっとずっこけ気味でした