お父さんの底力。

寅さんとか長島監督とかによく例えられるお父さん。ついに脳梗塞で倒れました。しかしマイペースさに変わりなし!

引き出しの片付け。

2021-04-04 22:47:22 | Weblog
お父さんの座る席の横の引き出しを片付けた。
看板の契約書と解約書(捨てていいんだよね?)
なんかの領収書。
メガネケースに入った老眼鏡2つ。
年賀状や葉書。
実家の伸びすぎたシュロの木を切った時の領収書。
謎の鍵束。使い捨てライター。
トイレの説明書。
ペンや鉛筆。
なんかの部品。ネジとか‥何に使うのかわからない金属の部品。
病院や診療所、社交ダンスの教室、スーパーや家電のカード、たくさん。

しみじみしたのは、今はなき近所の100円ローソンのレシート、2枚。
マシュマロ、かりんとう、大福、せんべい‥
食事制限されているので、甘いものはダメ、って言ってるのに、こりずにこっそりローソンに行ってはお菓子買ってきてたなあ。(そしてそれを部屋の引き出しとかグラスの棚に隠す)(^○^)
いつも私はプンプン怒ったけど、今考えるともっと自由に食べさせればよかった😢
と思ったけど、よく考えたら、結局自分の食べたいもん買ってきて勝手に食べてたんだからいいか😁
お父さんは体が動く限り、誰になんて言われても、断固として、やりたいようにしかやらなかった。
それがすごくムカついてたのに、今となってはそれが自分の慰めになっている。

レシートは捨てられなかった(^◇^;)。




キャビネットの片付け。

2021-03-28 16:20:35 | Weblog
最近、食卓ではお父さんの座っていたところに座っている。
椅子はお父さんのだけ、キャスター付きの事務用の椅子(座ったまま動ける)、椅子の下には細長いぐれーのカーペット(キャスターで傷だらけになっちゃったから)。
そして椅子の背後にお父さん用にキャスター付きのキャビネットが置いてある。

最近私もその上に自分用のお菓子だの、事務処理的な書類だの、読みかけの本だの、置くようになった。すると‥なだれ落ちてくる。
すでにキャスターは山盛りなのだった。

お父さんのものは捨てようとするとなんだか動悸がして、捨てられなかったんだけど、
ついに、
「うがー!なんだかもう、じゃま!」o(`ω´ )o
という気持ちが勝って、整理を始めたのだった。

お父さんが好きだった船旅のパンフレット。
お父さんが好きだった社交ダンスの本。
腎臓病の会の冊子。献体のパンフレット。
くぎ。メガネ、メガネ、メガネ‥いくつ持ってるんじゃ!
なぞの道具数点。爪切り。
病気がひどくなる前に飲んでいた薬。タッパー入り。
細かく区切られた薬用にしてたプラスチックの大きい入れ物3つ。
血圧計の空き箱。
肩たたきと電気肩たたき器(使ってみたらヤケクソみたいにガンガン叩いてくる。痛い!)
大きな辞典数冊。
兄の結婚式の時の写真(あの頃は若かった〜)
兄の家族と行った船旅の写真(「俺が計画して費用も全部出したのに、みんな『親孝行な息子さんですねー』って言うんだ。そうですねって合わせといたけどな」(>▽<)って言ってたなあ〜)
家の建て替えの見積もり(ああ、ちゃんときれいにしておいてくれたらよかったのに‥本気ではなかったしな( ̄◇ ̄;))
10年以上前に旅行行った時に、お父さんにお土産に買って来た日本酒の小さな樽。
(まだ飲んでなかったのか!あの頃は若かった〜)
色々みていたら、あっという間に2時間。

そして、私もイマイチ思い切り捨てられなかったのだ。
雑誌は1冊づつ残して、メガネも空き箱に全部入れた。
ゴミ箱はもうすでにいっぱいになってしまったし。
今日はこれくらいにしておいてやろう(^▽^;)。












情けは人の為ならず。

2021-03-26 07:16:25 | Weblog
ずっとおとなになるまで、このことわざの意味は
「情けは人の為にならないぞ!甘やかすな!」
という意味だと思っていた私。アホだ😝
本当は、
「人を助けるのは相手の為じゃない。実は助けた本人の為になっているのだ」
という深い意味。
お父さんが亡くなってから日に日にそのことを実感している。


お父さんが亡くなってからしばらくして、私は足を骨折してしまった。
看護してくれる人は誰もいない😱
昔の私だったら途方に暮れていただろう。
しかし!

介護ベッドを頼んだり、保険の手続きをしたり、歩きやすい靴を注文したり、腫れた足用に服をリメイクしたり‥私が超苦手な実用的な作業が、お父さんの介護をしていたことで割とスムーズに進められたのだ。
さらに、お父さんの杖、お父さんのためにつけた手すり、お父さんのために買って使えなかった着やすい服‥全てが即、私の役に立ったのだ。
それに、元々マイナス思考な私が悲観的にはならず、ただ今やれる事だけを考えられるようになっていた。


「あー助かるー。」
と思うことほとんどが、お父さんの介護をしたおかげだ。
本当にしみじみ
「情けは人の為ならず」
を日々実感している。
お父さん、ありがとう😊

初めて捨てたもの。

2021-03-11 21:04:59 | Weblog
お父さんが亡くなってから、何回かお父さん関連のものを捨てようと思ったが、手に取っては戻す‥ということを繰り返していた。
もう、いらないものが多すぎる!
お父さんが亡くなった暁には整理するぞ!すてるぞ!
と、昔から思っていたのに(^O^)。
全然捨てられない。
もう全然取っとく必要のない、お父さんあてのメモとか、デイサービスとのやりとりのメモ。
献立ノートとか、洗って使い回していた包帯(^◇^;)。
あちこちに置いていた、パンツの替え🩲やオムツと組み合わせたパット。
お弁当のパンフレット。
老人会のスケジュール。
太ったり痩せたりが激しかったから(むくみが引くと実は痩せていた)、その度の買い換えた、SサイズからっLサイズまでの服。ネットで探した、サイドチャック付きのパンツ。
いろいろな記憶が蘇ってきて、捨てようとすると具合が悪くなった^^;。

それが、先日の夜、テレビの後ろあたりに何かごとごとカリカリと、生き物がいる気配がっ!ネズミか!?ごちゃごちゃものが置いてあって、よく分からん。

次の日の朝、少しだけ片付けた。
思い切って捨てたもの。一昨年使っていた大きなカレンダー。
デイサービスからもらったもので、挿絵がかわいく、日付の下に書き込めるようになっている。
そこに血圧体温血糖値、受診やデイサービスやケアマネさん訪問の予定を書いていた。
捨てようと思って見るたびに、予定を見るといろいろ思い出して捨てられなかったんだけど‥
やっぱりネズミの恐怖が勝った(^○^)。

ものを捨てることで、そんな奮闘の日々が何事もなかったように、大したことではなかったように、忘れ去られていくのが嫌だ。
記憶が薄れていくのが嫌だ。
そんなふうに思って、捨てられないところもあるのかもしれない。

あんなに面白くて元気で唯我独尊だったお父さんが、もういないなんて、嘘みたいだ。
お父さんの友だちも同じことを言っていた。



骨折で入院!

2020-07-18 08:41:30 | Weblog
なんと、横断歩道で転んで、骨折してしまった。お父さんか!
と思って気がついた。
お父さんは何十回と転んだけど、一度も骨折しなかった。
傷だらけになって腫れあがっても。
「オレは受け身を取ってるからな」
と転んでも悪びれることなくイバる姿に、
「誰がキズの手当てするのよ!」
とムカついたものだが、自分が1回転んだだけで大怪我してしまったことを考えると、
やっぱり受け身が効いてたのか、えらいなお父さん、
といまさらながらに感心してしまうのだ。

今現在足はまだ動かない。
お父さんが、片目が腫れあがり、よろよろした状態で、
「お前、大丈夫か」
と訪ねてきた夢を見た。


雨の帰り道。

2020-07-14 07:40:56 | Weblog

雨の帰り道、9時過ぎでひとけはなかった。

「おい、コーヒー飲んで行こう」とお父さんとよく行った喫茶店。

お父さんの薬をもらっていた、お役所体質の調剤薬局(よくアタマに来てたなあ。全然歯が立たなかったけど。筋金入りに紋切り型(^。^))

「だんご買って行こう!♪(≧∇≦)」といつも立ち寄った和菓子屋。

毎週通っていた皮膚科。

病院への道。

どこをみても、お父さんと歩いた姿が思い浮かぶ。

健康だった頃より、どうしても細く小さくなってよろよろ歩いていた、横から支えながら歩いていた姿を思い出してしまう。それでも気持ちは変わらず元気で、楽しむこことに積極的だった。具合悪くてもあんまり騒ぎ立てなかったなあ。

そこは今考えると本当に偉かったなあ。

なんて思い出しながら歩いていると、泣いていた。

夜で、雨が降っていて、ひとけがなくてよかった。

中高年が泣きながら歩いてるのなんか見られたらぎょっとされるもんね(^◇^;)。


予行練習だったのか?

2020-07-12 23:32:05 | Weblog

朝、遅刻しそうになって慌てて家をでた。

そして途中で気がついた。

マスクしてなかった!

マスクなしで電車に乗るの、勇気ないなあ‥。

と思って気がついた。予備のマスク、ティッシュケースに入ってる。

 

それは、お父さんが入院していたとき。

病院ではマスク必須なのに、慌てて飛び出して、

マスクを忘れることがときどきあった。

病院で売ってるけど高いんだよね(今考えると安い(⌒▽⌒))と忌々しく思って、

いつも予備のマスクを一枚持っていることにした。

 

そして、今ではマスクなしでは人混みを歩けないような世の中になってしまった。

でも私は、おかげさまでマスクを持ち歩くことには慣れている!

お父さん、ありがとう。家に戻らずに済んだおかげで、遅刻せずに済んだよ!

あれも一種の予行練習だったのかも

 


おやつの時間。

2020-07-12 23:16:27 | Weblog

今、仏壇にはお母さんの大きな写真の横にお父さんの写真が飾ってある。

うれしそうに微笑んでいる写真だ。

お父さんは家にいた最後までおやつが好きだった。

どんなに吐き気がしても、食欲なくても、おやつを食べなかったことは1、2回しかない

それで、今も自分がおやつを食べる時、美味しいものを買ってきたときは、少しだけ仏壇に供える。

お父さんのおやつは量が少ししかだせなかったから、仏壇に供える量と変わらない。

「おとうさん、おやつだよ〜」

と仏壇のある部屋のふすまを開けるとき、お父さんが本当にまだそこにいるような気がする。

 

満面の笑みの写真は、写真写りが良くて、お父さんぽくない、と最初思った。

すごく温厚そうな人に見えるのだ。

最初は違和感あったけど、今では写真のお父さんがおなじみのお父さんになってしまった。

 


まだ捨てられない。

2020-07-12 22:50:04 | Weblog

お父さんのおやつに出そうと思っていた、一口ようかん(期限切れ)。

お父さんがずっと前にパチンコでとってきた、板チョコ(きっと真っ白くなってる)。

お父さんが安売りのお菓子屋で買ってきたハイシーレモンのタブレット(期限切れ)。

お父さんがコンビニで買ってきたファンタ(私は炭酸が飲めない)。

お父さんが冷凍庫で作ったままの、牛乳と砂糖の自家製アイス。

 

食べ物くらいは捨てよう、と思っても、なんかまだ捨てられない‥。

虫のわいてた、ガラス瓶に入っていた謎の粉は捨てたけど

そういえば今年もなんか家の中に虫飛んでる。

まだお父さんの隠し球がどこかにあるかも‥

そうじもしなきゃ、かたづけなきゃ、と思っているんだけど、

休みになるとぼーっとして全然やる気が出ない。


お父さんとともになくなってしまったもの。

2020-05-10 17:58:23 | Weblog

お父さんが亡くなるのと前後して、ずーっとうちの近くにあった、お父さん行きつけの場所が

次々と閉鎖、閉店した。

お気に入りの古本屋さん。

英語教室に通っていた、老人会館。

たまにご馳走が食べたいとき、一緒によく食べに行ったチェーンのお寿司屋さん(ランチの幕内弁当がお気に入り!)。

常連さんだらけだった地元のスナック。

遠くに出かけられないようになってからは唯一の楽しみだった、コンビニまでがまさかの閉店!

お父さんとともにみんな逝ってしまったような気がする。

ただでさえ寂しいのに、思い出の場所までどんどんなくなってしまって、本当に心もとない

でも、その街の風景が、そのままあの世のお父さんの住んでいるところに移動してくれてたらいいなと思う。

そうしたらきっと大喜びするだろう。

回復したら行きたい!と言っていたところばかりだから。

「そうか、オレがもう行けなくなったから、そっちからきてくれたかー。」

と満面の笑顔で幕の内弁当を頬張り、酒を飲み、古本屋を物色して、下手な英語を披露して得意になっている。

「これがやりたかったんだ、ほんと、サイコーだな!」

そんなふうに楽しく暮らしていてくれたらいいな(妄想)