南町の独り言

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エネルギーの地産地消

2011-07-27 22:03:15 | Weblog
心配通りに全国の原発が止まりはじめました。
さあどうなるか、どうするか…ですね。
地方主権・地方分権の時代ですから、エネルギーの地産地消という発想が出てきました。

先週月曜日に行った大井川水系のダム発電所視察で、私たちがまるで空気のように使っている電気の貴重さを実感しました。
ダム建設は自然環境破壊の代表選手のようにいわれてきましたから、建設当初の反対運動は想像を絶していたでしょう。
建設側、反対側の人々の苦しみの果てに産みだされてきた電気のありがたさを忘れてはなりませんね。

さてエネルギーの地産地消という観点から静岡県内にある発電設備を調べてみました。

中電管内の浜岡原発を除いた最大出力は約69万kWでした。
水力発電所は大井川水系で13ヵ所、天竜川水系で3ヵ所、安倍川水系で2ヵ所、富士川水系で4ヵ所の計21ヶ所67万1千kWです。
現在は風力発電所が3基あり、来年になると御前崎の8基が運転を開始します。
1基2千kWの最大出力ですから1年中回りっぱなしであれば計2万2千kWとなります。

中電以外に天竜川水系には「電源開発」の水力発電所が7ヵ所あります。
(うち3ヵ所の発電所では発電電力を東電と折半ですが、そのあたりの事情までは不勉強でよくわかりません)
電源開発の最大出力は38万6千kWです。

東京電力における県東部地区の発電設備は24発電所ありますが、最大出力は微々たるもので約2万9千kWです。
県内すべての発電施設から生み出される電気は最大で110万kW程度にしかなりません。
しかし現実には風力発電は風が無ければ止まりますし、水力発電所も定期点検で時々停止しなくてはなりません。

これに対して静岡県内の最大需要は、過去の記録から見ると、中電管内で445万kW(2008年8月4日)、東電管内で212万kW(2002年8月6日)の計657万kWです。
エネルギーの地産地消を原発抜きで実現しようとするならばどうしても火力発電所の建設が必要になってきます。

昭和60年代に清水火力計画がありました。
当時私はこの問題について深く関わりを持ちました。
市長選でのテーマになったためでもありますが、反対運動には凄まじいものがありました。
結局、当時の斎藤県知事の「景観上もよくない」とした否定的見解で火力計画は中止となってしまいました。
100万kW2基の世界最高レベルの石炭火力が実現していればなあ、と今でも思います。
あれから25年、その場所を利用して太陽光発電(メガソーラー)をつくろうとしています。
結構なことではありますが最大出力はわずか8千kWです。
計画立案時は大震災前でしたから再考することも必要かと思います。
1000億もかけて18メートルの防潮堤が完成しても浜岡原発を再稼働させてくれるかどうかは不明です。
よくよく思案のしどころだと思いますね。




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