南町の独り言

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ビル・ゲイツの“創造的資本主義”

2009-07-24 14:20:42 | 経済

市場万能型資本主義の跋扈により貧困や格差が拡大し、資本主義の名声は地に落ちてしまいました。
しかし共産主義はさらなる格差を産み出していることは中国を見れば歴然としています。
21世紀の資本主義はいかにあるべきか、様々な考え方が出てきました。
昨日のブログで書いた“協同労働”の考え方もそのひとつかもしれません。

史上最も成功したといえる資本家の一人である「ビル・ゲイツ」氏は次のように述べています。

『人間には本質的に2つの大きな力があります。
自分の利益を追い求める力と、他人を思いやる力です。
資本主義は、この自分の利益を追い求める力を持続的かつ有益な形で利用していますが、それだけでは裕福な人々のためのものでしかありません。
技術者や企業の目を貧しい人々に向けさせていくことが必要です。

目指すところは、企業が収益をあげること、そしてさらに、市場取引から十分な恩恵を受けることのできない人々の生活を改善することです。
この2つを長期にわたり持続していくためには、常に利益インセンティブを利用する必要があります。
そのインセンティブが“評価”です。

企業の活動が評価されれば、その企業の評判は上がり、顧客へのアピールとなり、特に善良な人々はその企業(企業の商品)に魅力を感ずるはずです。
このように善行に対する評価は、市場において有利に働きます。
すなわち利益と評価を含む市場インセンティブが貧しい人々の生活を変革していく、そういったシステムを設計していかなければなりません。
私はそうしたシステムを“創造的資本主義”と呼びたいと思います』

史上最高といわれる資本家ビル・ゲイツは、今や、史上最大の慈善活動家と呼ばれています。
様々な考え方がありますが、究極的にはいかにして人々の幸福度を高めていくかに尽きると思います。